ゲスト執筆者:Ashley Verrill
購入したシステムを最大限に活用する方法について、ヘルプデスクソフトウェアのレビュアーの立場から繰り返し意見を求められますが、その答えはほぼいつも同じです。「あらゆるレポート機能を活用し、測定と改善のサイクルを繰り返してください」とお答えしています。
コミュニティフォーラムや公開されているナレッジベースなど、セルフサービスチャネルの場を訪れて特に気が付いたのは、測定という概念が軽視されていることです。ユーザーの皆様が主な理由としてあげられるのは、次の2点です。
-
何を測定したらよいのかわからない
-
測定の結果得られたデータを基に、どのようなアクションを取ったらよいのかわからない
そこで、ここでは、この両方の疑問にお答えします。この記事を最後までお読みになれば、Zendeskを活用して自社のセルフサービスチャネルを測定、最適化する方法がわかります。
ご注意:この記事でご説明する機能の一部は、ProfessionalプランとEnterpriseプランでのみご利用いただけます。
応答速度を測定してサービスのギャップを特定する
コミュニティで受け付けた質問の回答率を表す応答率が、対象のサポートチャネルの有効性を評価する最も重要な指標であることはおそらく間違いありません。この値は、100パーセントであるのが理想です。現状を把握するには、自社のコミュニティで受け付けた質問をZendeskで分類して、回答が得られていない質問を確認します。
この作業が重要である理由は、チャネルに登録しそのチャネルを利用したことで問題が迅速に解決できたと判断すれば、ユーザーはそのままそのチャネルを使い続けるからです。一方、上記とは異なり、ユーザーが回答の検索を始め、その結果、既存の質問で回答の得られていないものがあると判った場合、そのユーザーは質問の投稿を控える可能性が高いと言えます。このような場合、チケットの作成を抑える機会を失う恐れがあるばかりでなく、質問の回答を得られなかったユーザーの満足度やロイヤルティにも影響が生じる恐れがあります。
Zendeskのチケット機能を活用すれば、すべての質問に確実に回答できます。例えば、一定の時間内に、ある質問に対する回答がコミュニティから得られなかった場合、この質問はエージェントによってチケットに移動され、その結果、チームの介在が可能になります。この後、担当の従業員は、自ら回答を作成するか、あるいは、過去に対象分野で回答実績がありコミュティユーザーとして活動中のお客様に質問を転送します。
人気のあるトピックの検索を容易にする
最も人気のある自社のトピックを特定する際に役立つ主な指標として、次の2つが挙げられます。1つはページの閲覧回数であり、もう1つは、フォーラムに寄せられた回答またはナレッジベースの記事のいずれかに付けられた「いいね!」の数です。Zendeskでは、これらの指標を追跡することができます。
Zendeskでは、Googleアナリティクスでページビューを測定できるようにすることができます。また、Zendesk Help Centerに付けられた「いいね!」の数を測定するには、コミュニティに寄せられた質問を「投票」でフィルターします。
自社の従業員が作成したものかユーザーが作成したものかを問わず、人気のある記事や回答を自社のチームで特定することが重要です。そのためには、これらの記事や回答がコミュニティのホームページに掲載された時点で、検索で即座にヒットするかどうかを確認するよう努めてください。確認の方法としては、コミュニティの検索バーでキーワードを検索するかGoogleに対象の質問を入力します。
コミュニティのホームページからサービスを始めるセルフサービスユーザーを対象にする場合、最も人気のある記事は必ずトップ画面に表示させるようにします。また、ホームページにおすすめの記事として表示する記事を、手動で選択することもできます。
これらのスレッドは、人気のあるトピックエリアのバケットにまとめる必要があります。例えば、Zendeskのサポートコミュニティには、「Zendeskアプリ」、「製品に関するフィードバック」などのセクションがあります。
これらのセクションの一部は、常に表示された状態となり、それ以外のセクションは、新規機能のリリース時など、対象のトピックが人気を集めている場合にのみ使用されます。
検索バーへの入力時に自社のナレッジベースの記事が必ずヒットするよう、記事の検索結果を最適化する必要があります。高度なステミング機能や暗黙的フレーズ検索など、Zendesk Supportでは最適化に使用するいくつかのツールを提供しています。これら機能の使用方法の詳細については、こちらを参照してください。
最も人気のある自社の記事をGoogleで確実にヒットさせるようにするには、はじめに、対象の記事の検索に使われたキーワードを特定します。Googleアナリティクスでは、ページが見つかったときにGoogleで使用されたキーワードを表示します。
コンテンツの作成が必要であることを示すアクティビティのゼロ成長
セルフサービスチャネルのアクティビティレベル全体の測定に使用する指標として、すでにご説明したものとしては、ページの閲覧回数や「いいね!」の数があります。また、このほかの指標としては、時間の経過に伴い変化した新規ユーザの数や新たに作成されたトピックの数があります。
これらの指標の値はどれも、時間の経過とともに増える必要があります。ページの閲覧回数とチケット作成との比率は、6対1が理想です(ただし、Zendeskの場合、この比率は、平均で35対1とはるかに大きな値となっています)。サポートに関する指標の値やページの閲覧回数に関する比率の値が思わしくない場合、コミュニティやナレッジベースの使用ユーザーが目的のコンテンツを見つけておらず、コンテンツの作成が必要な状況にあることが十分に考えられます。
ユーザーが必要としていながら存在しないコンテンツを特定する方法の1つには、ユーザーがある記事に辿りついたもののチケットを作成するに至った場合に、この際に検索した内容を確認するというものがあります。言い換えれば、提供している記事の中でユーザーが見つけられなかった内容を特定するという方法です。Zendeskではこのデータを、「検索クエリ後に作成されたチケットの合計数」と呼ばれる指標で、検索アナリティクスからご提供しています。また、事後にチケットのノートをクリックしてその内容を確認し、新しい記事で回答すべき質問内容を見つけるといった方法もあります。
これらの内容は、セルフサービスチャネルの最適化で使用する方法のごく一部に過ぎません。ここでご説明した以外の指標をお使いになってサポートを改善した手法をお持ちであれば、こちらから是非、ディスカッションにご参加ください。
0 コメント
サインインしてコメントを残してください。