Zendesk Support Enterpriseには、変更をテストし、インテグレーションを試し、エージェントにトレーニングを提供できるStandardサンドボックスインスタンスが含まれています。ただし、Standardサンドボックスには本番インスタンスのレプリカは用意されていません。サンドボックスはほぼ空のインスタンスで開始されます。ただし、管理者レベルのユーザー、メールテンプレート、ブランド設定、基本設定などは、本番インスタンスからコピーされます。
Zendesk管理者がワークフローへの変更をテストする場合は、現在のすべてのチケットフィールド、フォーム、ユーザーフィールド、組織フィールド、トリガ、自動化などを手動でコピーする必要があります。チケットデータに対してテストを行うには、サンドボックスにチケットを再作成する必要があります。これには時間がかかり、エラーが生じやすいかもしれません。
Zendesk Premiumサンドボックスは、本番インスタンスの設定を(おそらくデータも)反映しています。以下のことが可能になります。
この記事では、次のトピックについて説明します。
Premiumサンドボックスの作成と管理について詳しくは、「Premiumサンドボックスの管理」を参照してください。以前のバージョンのサンドボックスを使用している場合、サンドボックスの作成および管理方法については、この記事の最後に記載されている手順を参照してください。
Premiumサンドボックスの購入を希望される場合、担当営業またはZendeskカスタマーサポートにご連絡ください。
Premiumサンドボックスの概要
Premiumサンドボックスは、既存のSupport Enterpriseサンドボックス用に購入できるアドオンです。このアドオンを使用すると、サンドボックスを作成する際に、本番環境のインスタンスからサンドボックスのインスタンスにコンテンツをコピーすることができます。Enterpriseサンドボックスでは、設定やテンプレートなどの特定の情報のみをコピーできますが、Premiumサンドボックスでは本番環境の設定やチケットもコピーすることができます。
また、Premiumサンドボックスアドオンを使用すると、一度に複数のサンドボックスを作成して実行することができます。
Premiumサンドボックスを作成する際には、Metadata、Partial、Productionの設定オプションから選択することができます。すべてのレベルでコピーされたコンテンツには次のものが含まれます。
- ブランド
- 動的コンテンツ
- チケットフィールド
- チケットフォーム
- ユーザーフィールド
- 組織フィールド
- ターゲット
- グループ
- カスタムロール
- ビュー
- マクロ
- トリガ
- 自動化
- エージェントレベルのユーザー
- グループメンバーシップ
PremiumサンドボックスのPartial版またはProduction版をセットアップした場合、次のオブジェクトがコピーされます。
- ユーザー
- 組織
- チケット
サンドボックスのセットアップの選択肢を比較する
次の表に、サンドボックスの設定に関するさまざまなオプションを示します。
Standard | Premium -Metadataコピー | Premium - Partialコピー | Premium - Productionコピー | |
---|---|---|---|---|
テンプレートおよびブランド設定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
設定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アドオン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ロールとグループ | 〇 | 〇 | 〇 | |
ビジネスルール(トリガと自動化) | 〇 | 〇 | 〇 | |
ビューとマクロ | 〇 | 〇 | 〇 | |
チケットフォーム | 〇 | 〇 | 〇 | |
カスタムフィールド:チケット、組織、ユーザー | 〇 | 〇 | 〇 | |
チケット、エンドユーザー、組織、データ | 最大チケット数10,000件 | 最大チケット数100,000件 |
ほとんどのアドオンはサンドボックスにコピーされます。ただし、Answer Botアドオンはコピーされません。
レプリケーションとは
管理センターでサンドボックスを作成すると、自動的にレプリケーションが行なわれます。レプリケーションは本番インスタンスのデータを取り込み、サンドボックス内に構成とコンテンツを作成するとともに、新しいサブドメインを作成します。このプロセスは本番インスタンスのパフォーマンスには影響しません。データは本番インスタンスから取得されるだけです。本番インスタンス内でデータが追加、更新、削除はされることはありません。サンドボックスインスタンスの設定は、レプリケーションが行われている間に目まぐるしく変化するため、プロセス中は使用しないことをお勧めします。
レプリケーションが完了するまでの時間は、コピーするコンテンツの量によって異なります。フィールドとビジネスルールが少量含まれるだけのシンプルなメタデータのコピーでは、時間をかけずに済みます。10万件のチケットとそれに関連するユーザーや組織の完全なコピーでは、完了するまで1週間以上かかることがあります。レプリケーションが完了すると、サンドボックスのステータスが「アクティブ」に変わります。
レプリケーションを完了させるために、いったんZendeskの内部に移行するデータのコピーが作成されます。移行が完了すると、このコピーは削除されます。削除されたPremiumサンドボックスは復元できません。
選択したサンドボックスの種類によって、1か月に実行できるレプリケーションの最大回数と、長期間使用しないサンドボックスとそのデータの保持期間が決まります。30日間または90日間継続してサンドボックスを使用しない場合、サンドボックスとそのデータは削除されます。
次の表に、サンドボックスで1か月に実行できるレプリケーションの最大数と、サンドボックスが維持される期間を示します。
Standard | Premium -Metadataコピー | Premium - Partialコピー | Premium - Productionコピー | |
---|---|---|---|---|
1か月に実行できるレプリケーション数 | 1 | 5 | 10 | 15 |
サンドボックスデータが維持される期間 | 30日 | 30日 | 90日 | 90日 |
データの複製に関する制限事項
レプリケーションは、本番インスタンスのできるだけ正確なコピーとなります。ただし、以下の点については、正確なコピーが作成されない場合もあります。
- サンドボックス製品は、Zendesk Support製品に適用され、Guideやヘルプセンターのコンテンツなどは含まれません。
- ブランドは複製されますが、ブランド名はすべてのZendeskインスタンスにわたって一意である必要があるため、正確に一致させることはできません。ブランド名は一意の文字列を含むように変更されます。
- ユーザーのメールアドレスが、@example.comドメインを使用してサンドボックスインスタンスに追加される前に無効化されます。これは、誤ってユーザーにメールが送信されるのを防ぐためです。CCには、エージェントとエンドユーザーの両方を含めることができます。管理者は、ユーザーのメールアドレスを編集して、テスト用の無効なメールアドレスを取り消すことができます。
- APIは有効ですが、APIトークンを再作成する必要があります。
- アプリケーションとEAPの機能はサンドボックス内で無効になっています。
- オープンチケットは移行されますが、アーカイブされた終了チケット、リンクされた事象チケット、およびチケット共有契約は移行されません。
- パスワードが必要なターゲットは複製されますが、資格情報が無効になり、無効な状態になります。
- 実稼働中に壊れたオブジェクトは複製されません。たとえば、存在しなくなった組織を参照する条件を持つトリガは、サンドボックスに複製されません。
- 外部のメールアドレスはサンドボックスにはコピーされません。
- Premiumサンドボックス内で変更した設定は、本番アカウントに自動的にコピーされるわけではなく、本番アカウント内でもう一度手動で行なう必要があります。
- この記事で説明した項目のみが複製されます。
0 コメント
サインインしてコメントを残してください。