エージェントの業務の効率性を高め、サポートタスクを合理化する最良の方法の1つは、Zendeskツールを使用してチケットワークフローを自動化することです。Zendeskでは、ビジネス目標に基づいて自動化された複数のワークフローを開発できます。チケットワークフローを自動化するために、次のことができます。
- テキスト入力フィールドではなく、ドロップダウン、チェックボックス、日付フィールドなどの標準化されたフィールドタイプを使用して、入力する値を選択式にしたり、ワークフロー内で動的に入力が行われるようにします。
- SLAポリシーを定義することで、チケットを停滞させず、カスタマーの期待に応えるようにします。
- 標準化されたフィールドにトリガと自動化を使用して、ルーティングを合理化し、何度も繰り返す退屈なタスクからエージェントを解放します。
- ビューを使用して、サポートの進展を監視し、結果を測定します。
- マクロを活用して、応答に一貫性を持たせ、エージェントのオーバーヘッドを最小限に抑えます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
自動化の計画と考慮事項
チケットワークフローを自動化する前に、自動化で達成したい主な目標をリストアップします。Zendeskで設定を行うする前に、希望する結果を綿密に計画します。以下はその例です。
- 達成しなければならないサービスレベルアグリーメントがあるか?
- チャネル(メール、チャット、電話)に基づいてワークフローを管理するか?
- 営業時間や場所によって異なるワークフローがあるか?
- チケットの処理時間をエージェントごとに管理したり測定したりするか?
- よくある質問をトラッキングし、一貫性のある自動応答を準備したり、エスカレートする可能性のある問題を監視するか?
ワークフロー自動化のオプション
チケットワークフローの自動化に役立つオプションが用意されています。これらのオプションは、機械の歯車のようにかみ合い、一巡して元の位置に戻ります。一部のオプション(チケットフィールド、タグ、SLAなど)はフローを開始し、一部のオプション(トリガと自動化)は自動化された部分を実行します。他のオプション(ビューとマクロ)では、エージェントがプロセスの状況を確認し、ワークフローを動かし続けることができます。
ステップ1:フローの開始
この手順では、ワークフローを自動化する際に使用する自動化オプションについて検討します。これには、カスタマーがカスタムチケットフィールドに入力するデータや、会社がサポートするService Level Agreement (SLA)(サービスレベルアグリーメント)ポリシーが含まれます。
カスタムチケットフィールドの使用
チケットにカスタムチケットフィールドを追加して、重要な問題を特定したり、ワークフローにとって重要な情報を収集します。通常、カスタムチケットフィールドは、サポート案件または製品やサービスに関する詳細な情報を収集する目的で使用します。エージェント用のカスタムチケットフィールドをチケットに追加できます。また、ヘルプセンターの「リクエストを送信」フォームに追加して、エンドユーザーにカスタムフィールドを表示することもできます。
たとえば、言語フィールドを追加して、その言語を話すエージェントにチケットを自動ルーティングできるようにしたり、注文番号、払い戻し請求、または製品タイプなどのカスタムフィールドを追加して、チケットがこれらの問題を最適に管理できるエージェントに自動的にルーティングされるようにできます。詳細については、「チケットまたはサポートリクエストフォームにカスタムフィールドを追加する方法」を参照してください。
サービスレベルアグリーメント(SLA)ポリシーの使用
SLAポリシーを定義して、自動化されたチケットワークフローを管理できます。サービスレベルアグリーメント(SLA)は、お客様と顧客との間の契約のようなもので、お客様が一定期間内にチケットに応答して解決することを約束するものです。また、顧客とSLA契約を結んでいない場合でも、SLAを使用して社内のSLA目標を達成することができます。
Zendeskを使用すると、SLAポリシーとターゲットを作成して、一貫した方法で優れたサービスを提供し、SLA違反を回避できます。SLAを使用すると、チケットに対応するエージェントが、各チケットが期限切れになるまでの残り時間を確認できるため、優先順位付けが容易になります。
たとえば、優先度の高い顧客のチケットへの返信にかかる時間を強制するSLAポリシーや、ネットワーク停止を最大1時間枠に強制するSLAポリシーを設定できます。詳細については、「SLAのリソース」を参照してください。
チケットタグの使用
タグは、単語または単語の組み合わせであり、チケットに詳しいコンテキストを追加するために使用できます。チケットにタグを追加すると、チケットの追跡、管理、操作をより柔軟に行えるようになります。タグの追加や削除には、トリガと自動化を使用できます。チケットタグは、チケット検索の実行やチケットビューの設定にも役立ちます。
たとえば、タグを追加して重要なセキュリティ関連のチケットを強調表示させて、エージェントが迅速に対応できるようにします。詳細については、「タグについて」を参照してください。
ステップ2:自動化アクションの実行
この手順では、ワークフローの自動化を実行するために使用する自動化オプションを説明します。これには、トリガと呼ばれるイベントベースのアクティビティ、または自動化と呼ばれる時間ベースのアクティビティを含めることができます。
トリガの使用
トリガは、チケットが作成または更新された直後に実行されるイベントベースのビジネスルールです。基本的に、トリガは原因と結果を記述したものです。チケットの一連の条件が満たされると(If )、その結果(then)、アクションが実行されます。ワークフローのニーズに基づいて、数に制限なくトリガを作成できます。
たとえば、顧客が新しいチケットを作成したときに自動的に返信するトリガや、VIP顧客からのチケットに高い優先順位を自動的に割り当てるトリガが必要になるかもしれません。トリガの詳細については、「トリガのリソース」を参照してください。
自動化の使用
トリガは、チケットが作成または更新されるたびに起動できるイベントベースのビジネスルールですが、自動化は、経過時間に基づいてアカウントでアクションを実行する時間ベースのビジネスルールです。トリガと同様に、自動化も原因と結果を記述したものです。チケットの一連の条件が満たされると(If )、その結果(then)、アクションが実行されます。
たとえば、チケットがタイムリーに応答されなかった場合、自動化は優先度を上げてマネージャーに通知することができます。また、一定の日数の間更新されず「放棄された」チケットを見つけることもできます。詳細については、「自動化とその機能について」を参照してください。
ステップ3:状況の監視と維持
この手順では、ワークフローの進行状況を監視し、処理を中断させないために使用する自動化オプションを説明します。これには、チケットのステータスを表示するビューや、エージェントに一貫した標準のチケット更新を行えるようにするマクロが含まれます。
ビューの使用
共有ビューを使用してチケットワークフローを監視し、エージェントの生産性を高めます。ビューは、定義された基準に基づいてチケットを動的に整理するものです。ビューを使用することで、自分やチームが注意が必要なチケットを判断し、その判断に基づいて計画を立てるのに役立ちます。管理者はビューを作成してエージェントと共有することができ、エージェントは独自の(パーソナル)ビューを作成することができます。
たとえば、デフォルトでは、Zendeskは各エージェントに未解決チケットのビューを提供します。それ以外に、チケットの優先度や製品タイプ、顧客名、またはチケットが更新されてから経過した時間に基づくビューを作成することもできます。詳細については、「ビューを使用したチケットワークフローの管理」を参照してください。
マクロの使用
エージェントが時間を節約し、チケットのフィールドを自動入力し、一貫した応答を提供できるように、チケット内にマクロを埋め込みます。マクロは、ワンクリックでチケットに適用できる事前定義された一連のアクションです。サポートリクエストに、1つの標準回答で応答するためのマクロを作成します。これにより、同じ問題を抱えている各カスタマーに個別に回答しなくても済むため、エージェントの時間を節約できます。
たとえば、パスワードのリセット方法を説明するマクロや、製品保証情報を提供するマクロ、返金リクエストを処理するマクロを作成することができます。詳細については、「マクロのリソース」を参照してください。
チケットワークフローを自動化するためのレシピ
すべてのZendesk自動化オプションが連携してチケットワークフローを自動化する方法の例については、以下の記事を参照してください。
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