誰もが理解しているように、カスタマーサポートエージェントの仕事は決して楽なものではありません。さまざまな問題を抱え、多くの場合、動揺し不満を募らせる顧客をサポートするのは簡単なことではありません。また、エージェントが顧客に適切なサポートを提供できるというだけでも、仕事は非常に価値のあるものになります。エージェントがナレッジ、ツール、リソースを有効に活用する必要がある場合、エージェントはその職務を果たし、提供できるサポートに満足している可能性が高くなります。
エージェントのカスタマーサポート環境が整っていれば、さらに効率的で効果的なものになります。これはつまり、顧客の満足度が高くなることを意味します。なぜなら、回答時間やサポート品質などの要素が、サポートを受ける顧客の認識に大きく影響するからです。
Zendeskの基本コンセプトの1つは、使いやすく効果的な製品と機能を提供することです。Zendesk Guideにはこのコンセプトが具現化されており、エージェントの生産性を最大限引き上げるために、最良のエクスペリエンスを提供するナレッジツールとコンテンツツールが用意されています、
Zendesk Guideでは、次の3つの方法でエージェントが最高の仕事ができるようになります。
- 人間による対応を必要としない質問にボットと自動化を活用する
- AIを活用して関連性が最も高いナレッジを素早く提供する
- エージェントがコンテンツに簡単に貢献し、常に最新のナレッジベースを維持できるようにする
人間による対応を必要としない質問にボットと自動化を活用する
毎日同じような基本的な質問に答えることに、どのエージェントも不満を募らせています。このような質問に対する回答をナレッジベースから利用できれば、エージェントの時間を無駄にせず、ボットと自動化を有効に働かせることができます。
AIを活用するAnswer Botツールを使えば、ナレッジベースのコンテンツを提供することで顧客の問い合わせを自動的に解決できるため、エージェントは人間による対応が必要になる難しい質問に集中できます。
Answer Botの使用については、「Answer Botの参考資料」(Guide ProfessionalとEnterpriseのアドオン)を参照してください。
AIを活用して関連性が最も高いナレッジを素早く提供する
エージェントが関与する必要がある場合のチケットについては、適切なナレッジが不可欠です。新人エージェントの場合、これは特に重要です。初めてのことばかりで、知識が追い付かない場合が多いためです。
ナレッジキャプチャーアプリがあれば、エージェントインターフェイスから直接、関連性の高い記事へすばやくアクセスできます。ProfessionalとEnterpriseでは、ナレッジキャプチャーアプリがエージェント向けAnswer Botからのおすすめ記事を提供します。機械学習アルゴリズムを活用するこのツールにより、エージェントは、顧客の質問のすべてのコンテキストを把握し、さらに適切なおすすめ記事を取得することもできます。
これらのコンテンツのおすすめ記事には、社内専用の記事だけでなく社外向けの記事も含まれているため、エージェントは顧客と直接記事を共有したり、社内向けの情報を活用して適切なサポートをすばやく提供できます。
顧客の質問を解決できる関連記事をエージェントが提供することで、顧客は最も簡単に自分のチケットを解決できます。つまり、エージェントはこうした作業について心配する必要がなくなり、次の新しい質問に取り組むことができます。Guideには、顧客がチケットを自分で解決できるようにし、エージェントの時間を節約する、スピード解決と呼ばれる機能が搭載されています。
ナレッジキャプチャーアプリの使い方と、Answer Bot for Agentsおよびスピード解決の各ツールの詳細については、「ナレッジキャプチャーアプリのリソース」を参照してください。
エージェントがコンテンツに簡単に貢献し、常に最新のナレッジベースを維持できるようにする
エージェントの時間が節約され、Answer Botによって多くの質問が自動解決されるようになった結果、問い合わせ件数が減りました。エージェントの仕事のやり方を見直すのに良いタイミングです。一方、エージェント側にも意欲があり、より複雑なチケットを処理することによるスキルの向上を望んでおり、さらに高度なタスクに取り組むことよって自分たちの役割にやりがいを感じることができると考えています。結局のところ、私たちは挑戦し、成長し続けることが好きなのです。
簡単な操作でおすすめの記事を提供可能なナレッジキャプチャーアプリに加えて、新しいコンテンツを直接作成するだけでなく、改善の余地がある既存のコンテンツに対するフィードバックをエージェントが簡単に提供できる機能が追加されました。この機能は、ナレッジベースにまだ含まれていない情報を使用して、顧客への有用な応答を作成した場合などに役に立ちます。
エージェントがナレッジの蓄積に貢献するようになるにつれ、正しいコンテンツの作成に時間を費やすことが、このプロセスの要となります。しかし、ナレッジが不足している箇所を特定することは難しいでしょう。そこで役に立つのがGuide Enterpriseのコンテンツキューです。
早期アクセスプログラムで現在利用可能なコンテンツキューを使用すると、新しいコンテンツが必要な箇所や既存の記述を改善できる箇所について、AIによるおすすめ記事が提供されます。チームパブリッシング内で割り当てワークフローを使用すると、必要な作業を指示するメモを付けて、記事の更新タスクを素早くエージェントに割り当てることができます。割り当てられたエージェントは、更新が完了したら、レビューに回します。
エージェントのコンテンツへの直接的な関与を深めるために、Article Eventsというツールを使用することもできます。エージェントにコンテンツをアサインし、コンテンツを常に信頼のおける最新の状態に保ちます。Article Eventsを使用すると、記事のライフサイクルイベント(検証インターバルなど)をスケジュールし、コンテンツの所有者を作成して、コンテンツが正確であり、最新の状態であることを検証できます。
これにより、コンテンツに対するエージェントの所有権と責任を強化できるだけでなく、エージェントによる顧客サポートが効率化されます。コンテンツが検証済みの場合にバッジが表示されるので、活用しているナレッジの信頼性を確証できます。
ところで、エージェントがナレッジの開発と改善に携わっていれば、実際に公開される記事についてコンテンツチームが最終的な判断をしなくても済むのでしょうか。結局のところ、エージェントは訓練を受けたライターではないため、記事を公開する前にコンテンツのレビューを行なうことが重要です。このレビューにおいて、コンテンツの正確さと正しいフォーマットを確保したり、必要な変更を加えることができます。
ユーザー権限により、記事ごとに適切な閲覧権限と管理権限を柔軟に決定できます。どのエージェントがどの記事を編集できるかを正確に判断し、記事の公開権限がなくてもレビューのために記事を送信することができます。したがって、必要に応じて投稿をすべてレビューに回すことができます。
コンテンツキュー、チームパブリッシング、およびユーザー権限の使用については、以下を参照してください。
- コンテンツキューの操作方法(Enterprise)
- チームパブリッシングについて(Enterprise)
- Guideユーザーのコンテンツアクセス権限について(ProfessionalおよびEnterprise)
まとめ
エージェント生産性ツールがどのように連携して、継続的な改善のサイクルを作り出すか、お分かりいただけたでしょうか。これは、優れたナレッジマネジメントの基軸であり、Guideの機能開発においてZendeskが注力している領域です。これらのツールにより、すべての機能で顧客とエージェントの両方にとってセルフサービス体験の向上が可能になります。
このようなツールを活用して強力なナレッジマネジメントの手法を開発している企業では、エージェントの利用率が年間3.2%向上していますが、それがない企業では、この指標は時間とともに低下し続けます。
上述のエージェントに特化した機能を使用し、Answer Botなどのツールを活用して基本的な問題への対応を軽減することで、第一にエージェントの生産性を極限まで向上させることができます。次に、AIが抽出した適切なナレッジにすばやくアクセスできるため、最も効果的に顧客をサポートできます。最後に、エージェントが対応すべき問題が少なくなり、効率良くサポートを提供できるようになるため、適切なツールを使用することでエージェントのロールを進化させ、コンテンツの開発と改善をシームレスに開始することができます。
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