WhatsAppアカウントがZendesk Supportに追加されている場合、エンドユーザーとのサポートリクエストに関するやりとりを、WhatsAppメッセージを使用して行うことができます。この記事では、WhatsAppの24時間返信ルールなど、WhatsAppチケットの対応に関する重要な情報について詳しく説明します。
ソーシャルメッセージングチケットの取り扱いについて詳しくは、「ソーシャルメッセージングチャネルの使用」を参照してください。
この記事では、次のトピックについて説明します。
WhatsAppチャネルの仕組みについて
WhatsAppのチケットに対応している場合は、チャネルがどのように機能するかを理解する必要があります。
WhatsAppチャネルを使って次の操作を行うことはできません。
- WhatsAppの電話を受発信する
- WhatsApp経由でエンドユーザーにプロアクティブなメッセージをに送信する
WhatsAppは、一定のルールのもとで、プロアクティブなメッセージ送信が可能となります。これをWhatsAppの24時間ルールと呼びます。
WhatsAppチャネルには次のルールが適用されます。
- WhatsAppの24時間ルールは、Zendeskからの返信をエンドユーザーが受信するかどうかに影響します。この仕組みを十分に理解しておく必要があります。
- WhatsAppの24時間ルールを守らないと、返信に失敗し、エンドユーザーに配信されません。失敗に関するエラーメッセージは、エージェントインターフェイスの右上に表示され、イベントログにも記録されます。
- WhatsAppの24時間ルールが守られている限り、マクロが機能します。
- WhatsAppチケットに影響するトリガと自動化があります。管理者に問い合わせて、社内でこれらを使用しているかどうか確認してください。
- 画像と添付ファイルの使用は可能です。
- ソーシャルメッセージングアドオンを使用している場合は、チケット情報の自動墨消しがアカウント内で有効になっていなくても、WhatsAppやその他のソーシャルメッセージングチケットから自動的にクレジットカード番号が墨消しされます。この場合、Update App APIを使用してクレジットカード番号の墨消しを無効にすることができます。
WhatsAppのアウトバウンドマーケティングコミュニケーションに関する24時間ルールについて
WhatsAppチケットに返信する前に、WhatsAppの24時間ルールが返信に与える影響を理解することが重要です。これは、すべてのWhatsAppアカウントに適用されるWhatsAppのルールです(Zendeskのルールではありません)(WhatsAppのこの記事を参照)。
WhatsAppの基本ルール:
- WhatsApp経由でエンドユーザーのメッセージが送られてきてから24時間以内に返信すること。24時間を超えると返信ができなくなります。
- オプトインしたカスタマーに対してのみ、企業側から開始するメッセージ(マーケティング、リマインダーなど)を発信することができます。企業側から開始するメッセージには、事前承認されたメッセージテンプレートを使用する必要があります。24時間ルールを回避する方法の詳細については、こちらを参照してください。
これは、以下のことを意味します。
- 24時間枠の開始点は、エンドユーザーがWhatsAppからメッセージを送信した時点になります。Supportでメッセージを受信してチケットが作成されたときではありません。
- 24時間以内に返信しなかった場合、エンドユーザーが別のメッセージを送信して24時間枠が再度開始されるまで、エンドユーザーに返信できません。24時間枠は、エンドユーザーがメッセージを送信するたびに開始されます。
- 24時間を過ぎて返信した場合、その返信はチケットに追加され、チケットインターフェイスにも表示されますが、エンドユーザーには届きません(具体的には、WhatsAppでの返信がなく、メールチケット通知も届きません)。
失敗に関するエラーメッセージは、エージェントインターフェイスの右上に表示され、イベントログにも記録されます。
- 24時間以内に返信しないと、エンドユーザーに再接続できなくなることがあります。その場合には、WhatsAppの(有料)テンプレートメッセージ機能を社内で運用しているかどうか管理者に問い合わせてください。
- 自動応答により自動送信されるメッセージは、WhatsAppの24時間以内という応答時間の条件を満たしています。
モバイルデバイスでのエンドユーザーエクスペリエンス
WhatsAppでは、返信は「メッセージ」と呼ばれ、チャットとは1つの取引先またはグループとやりとりするメッセージを意味します。
エンドユーザーがチャットからWhatsAppの電話番号に1件のメッセージを転送した場合、Supportアカウントに転送されるのはそのメッセージのみなので注意が必要です。チャットの過去のメッセージや添付ファイルをすべて受信することはありませんが、エンドユーザーの側ではそれらも転送されるものと誤解するかもしれません。
チャットからのメッセージ転送の例を示します。これは、エンドユーザーがiPhoneでメッセージを転送したときの流れです。
- エンドユーザーが、チャット内の1つのメッセージをタップし、「転送」を選択します。
- エンドユーザーは、取引先を選択するよう求められます。
個人の取引先か、個人またはグループとの既存のチャットを選択できます。
- エンドユーザーがWhatsAppの電話番号を選択します。
過去にチャットしたことがないエンドユーザーの場合、新しいチャットが作成され、すぐに開きます。転送されたメッセージが画面上部に表示されます。
過去にチャットしたことがあるエンドユーザーの場合は、以前のチャットが開きます。このチャットには、エンドユーザーがWhatsAppの電話番号に送信したすべてのメッセージが含まれます。転送されたメッセージがチャット内に表示されます。
24時間ルールの回避
Sunshine Conversationsのライセンスがあれば、WhatsAppの24時間ルールを回避することができます。
Sunshine Conversationsのライセンスがある場合には、WhatsAppでメッセージ定型文を設定し、送信することができます。「WhatsAppのメッセージ定型文に関するルール」を参照してください。
これらのメッセージ定型文は、問題が解決されなかった場合にフォローアップし、カスタマーともう一度やりとりをすることができます。
- エージェントは、エンドユーザーの最終応答から24時間経過した後でも、メッセージ定型文を送信することでエンドユーザーとのやりとりを再度行うことができます。
- アカウントは、メッセージ定型文用にSunshine Conversations shorthandを使用してショートカット/マクロを作成する必要があります。
- メッセージがWhatsAppのメッセージ定型文でない場合、配信失敗のメッセージが表示されます。
既知の制限事項
- 事前に確認されたメッセージ定型文かどうかを確認するためのチェックはエディタでは行われません。WhatsAppのメッセージ定型文ではないメッセージの場合、メッセージ配信に失敗し、一般的な配信失敗エラーが表示されます。
- 自動化を使用したメッセージ定型文の送信はサポートされていません。
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