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この記事では、記事付きのオートリプライとメッセージング用AIエージェントがヘルプセンターとどのように連携し、ユーザーに適切なコンテンツを提示するかについて概説します。

この記事では、以下のトピックについて説明します。

  • 自然言語はどのように処理されるのか?
  • 推奨記事はどのように選ばれるのか?
  • よくある誤解

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  • メール通知でのオートリプライを使った記事の提案

自然言語はどのように処理されるのか?

AIエージェントは人工知能(AI)を使って記事の評価を行います。つまり、人間の認知を模倣することができます。AIエージェントは自然言語処理(NLP)を使用して、ヘルプセンター内の各記事を読み、その記事の背景にある主要な概念を理解します。そして、すべての記事から概念を抽出し、「マップ」の上に配置します。それぞれの概念にはマップ上の「住所」が与えられ、他の類似した概念の近くに置かれます。しかし、この住所は都市、番地、郵便番号といったものではなく、500個のパーツで構成されています。新しい質問が寄せられるたびに、AIエージェントはその質問の内容(概念)を理解し、マップを使ってその概念に最も近い既存の記事を見つけ出します。

たとえば、いくつかの質問から抽出される概念を以下に示します。

質問 想定される概念
チケットをファイルにダンプする方法は? データのエクスポート
アカウントからロックアウトされました アカウントのアクセス権 / パスワードのリセット
鶴を作る方法を教えてください 折り紙で鶴を折る

AIエージェントは、件名と説明文を組み合わせ、言語予測を使用して、メールで使用されている言語を自動的に検出します。このため、エンドユーザーのプロフィールに設定されている言語とは異なる言語の推奨記事が提示されることがあります。

推奨記事はどのように選ばれるのか?

質問の内容が既存の記事と密接に一致すると、(上記で説明した)マップ上で「近所」とされ、当然、それがAIエージェントの推奨する記事となります。しかし、最も近い記事が数軒先や近隣にある場合は、記事の内容に関連性があるかどうか確信が持てなくなります。

Zendeskのデータ解析チームは、ボットのパフォーマンスを注意深く監視し、「しきい値」を細かく調整しています。このしきい値はZendeskの開発チームだけが変更でき、管理者やエージェントは調整できません。しきい値のつまみは全体を制御するもので、すべてのアカウントに影響します。これは、2つの概念が類似の概念とみなされるには、概念マップ上でどの程度近接していなければならないかを判断するために使用されます。

しきい値を上げると、概念の適用範囲が狭まり、推奨記事の数は減りますが、その分、質問と関連性が高い推奨記事が提示されます。一方で、推奨記事やヘルプセンターのコンテンツが見つからない質問が増える可能性があります。しきい値を下げると、推奨記事の数は増えますが、エンドユーザーの質問との関連性は低くなる傾向があります。

よくある誤解

いくつかのよくある誤解が、混乱を招くことがあります。このセクションでは、これらの誤解を解消し、いくつかの点を明確にしたいと思います。

  • AIエージェントの学習はエンドユーザーのフィードバックに基づいていますか?機械学習は活用されていないのですか?
  • キーワード検索よりもAIを利用した検索の方が常に優れていますか?
  • 同じ質問と回答を何度も繰り返し、「はい」「いいえ」の回答に基づいて関連性のある記事とない記事を仕分けるようにして、AIエージェントに学習させることができますか?
  • 記事にラベルを付けることは、キーワードを追加するのと同じようなものですか?ラベルを使用して、記事が提案される頻度を上げることができますか?
  • パフォーマンスを改善する「回答の品質向上」ボタンを使えない場合、どうすればよいですか?

AIエージェントの学習はエンドユーザーのフィードバックに基づいていますか?機械学習は活用されていないのですか?

AIエージェントは機械学習モデルを採用していますが、これはAIエージェントが常に学習しているという意味ではありません。学習モデルは、エンドユーザーやエージェントからのフィードバックをリアルタイムに取り込みません。そのため、推奨記事の選択にフィードバックが影響を与えることはありません。

エンドユーザーからのフィードバックは、以下のようにさまざま方法で収集され、活用されています。

  • エージェントに表示されるフィードバック:どのような記事が閲覧されたか、「役に立たなかった」とされた記事があるか、問題の解決に使われたかなどのコンテキストをさらに提供します。
  • レポートに報告されるフィードバック:管理者はパフォーマンスを追跡することができます。
  • Zendeskのデータ解析チームによって評価されるフィードバック

間違った記事が繰り返し提案される場合は、記事のタイトルと先頭の数行(75語ほど)を修正し、主要な概念をより明確にするとよいでしょう。また、ラベルを使用することで、記事のリストを作成し、推奨記事がそのリスト内の記事のみから選ばれるように制限することもできます。

キーワード検索よりもAIを利用した検索の方が常に優れていますか?

全体的には、キーワード検索よりもAIを使った推奨記事の方がより正確で関連性が高いことが判明しています。1~3語の語句ではなく、文章にした形の質問では特に優れています。

同じ質問と回答を何度も繰り返し、「はい」「いいえ」の回答に基づいて関連性のある記事とない記事を仕分けるようにして、AIエージェントに学習させることができますか?

いいえ。AIエージェントは、エージェントやエンドユーザーからのフィードバックに関係なく、常に同じ記事を推奨します。記事の提案に特化して開発されているため、トレーニングは必要はありません。自然言語を理解できるように、すでに調整済みです。もし、ある語句や質問をテストしてみて、間違った記事が推奨される場合は、記事のタイトルと先頭の数行(75語ほど)を修正して、主要な概念をより明確にするとよいでしょう。

記事にラベルを付けることは、キーワードを追加するのと同じようなものですか?ラベルを使用して、記事が提案される頻度を上げることができますか?

ラベルは、推奨記事のもとになる承認済み記事のリストを作成するのに便利です。ただし、ラベルは各記事に付与される重み付けには影響しません。詳しくは「ベストプラクティス:ラベルを使用した推奨記事の提示の最適化」を参照してください。

パフォーマンスを改善する「回答の品質向上」ボタンを使えない場合、どうすればよいですか?

AIエージェントのパフォーマンスを向上させるには、以下の方法を検討してみてください。

  • 記事付きでオートリプライのアクティビティを監視する:Exploreを活用し、最もパフォーマンスの良い記事と悪い記事を確認します。
  • 既存の記事の構成を検討する:ヘルプセンターの記事を調べ、内容が簡潔にまとまっていることを確認します。それぞれのタイトルは、短い文章や質問のような言い回しにしてください。
  • コンテンツキューを使用する:機械学習技術とGuide記事の利用データを使用して、ナレッジベースの健全性を向上できる箇所とタスクを発見することができます。
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