ZendeskはすべてのオンラインチャットアカウントをChatフェーズ4に移行いたします。Chatフェーズ4は、すべてのオンラインチャット機能をChatウィジェットからWeb Widgetへ移行する拡張Chatエクスペリエンスです。
現在は、Chatフェーズ4への移行は希望した方のみが対象です。ただし、お客様およびお客様のチームが移行タスクを完了するための時間を十分に確保できるよう、できるだけ早く移行を開始することをお勧めします。
旧バージョンのChatから拡張エクスペリエンスにアップグレードする前に、アカウントにいくつかの変更を加える必要があります。これらの変更は、旧バージョンのChatアカウントでは分離されているが新しい構成で共有されることになるChatおよびSupportの一部のデータを統合するために、必ず行う必要があります。
この記事では、旧バージョンのChatアカウントを拡張エクスペリエンスへアップブレードする前に、アカウントの管理者が実行しなければならない手順について説明します。
拡張Chatエクスペリエンスへのアップグレードをお客様にお願いする理由については、「旧バージョンのChat + SupportからChatフェーズ4への移行」をご覧ください。
この記事では、次のトピックについて説明します。
移行手順を開始する
移行を開始する前に、アカウント担当者に移行の支援のリクエストを行う必要があります。Zendeskは、移行日時が決定したらすぐに、メールまたは製品内メッセージでお客様にお知らせします。
エージェントのメールアドレスが正しいか確認する
拡張したChatエクスペリエンスでは、共有Supportチャネルを通じてChat機能が利用可能になるため、各エージェントはChatとSupportとで同じメールアドレスを使用してサインインする必要があります。
エージェントのサインイン情報を正しく識別できるように、移行予定の日時を受け取った後で、メールアドレスを確認する必要があります。
エージェントのメール設定を確認するには
- Chatダッシュボードにサインインし、「設定」>「エージェント」>「レビューが必要」の順にクリックします。
- エージェント名をクリックします。
- 後述のシナリオのリストから、エージェントのタイプを選択します。
- 「確認」をクリックします。
エージェントタイプ別のシナリオ
このセクションのすべてのシナリオで、管理者は各エージェントの設定が正しいことを確認する必要があります。
- エージェントはChat専任、Support専任、またはChatとSupportの両方か?
- ChatアカウントとSupportアカウントは正しくリンクされているか?
次の設定シナリオを参照し、エージェントがアカウントの変更を行なう必要があるかどうかを判断してください。
- シナリオ1:エージェントがSupportとChatで同じメールアドレスを使用している場合
- シナリオ2:エージェントがChat専任の場合
- シナリオ3:エージェントがSupport専任の場合
- シナリオ4:エージェントがSupportとChatのそれぞれで別のメールアドレスを使用している場合
シナリオ1:エージェントがSupportとChatで同じメールアドレスを使用している場合
例:エージェント1は、ChatチャネルおよびSupportチャネル経由で届くカスタマーサポートリクエストを処理します。エージェント1はChatとSupportに別々にログインしますが、ログイン時に使用するメールアドレスは同じです。
Zendeskが行なう作業:同じメールアドレスを使用してChatアカウントとSupportアカウントを自動的に識別し、それらを統合します。
管理者が行う必要のある作業:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて更新します。
エージェントが行なう必要のある作業:エージェントはSupportの資格情報を使用してサインインします。
シナリオ2:エージェントがChat専任の場合
例:エージェント2は、Chat経由で届いたカスタマーリクエストのみを処理します。Zendesk Supportにユーザープロフィールはありません。
Zendeskが行なう作業:既存のメールアドレスとエージェントエイリアスを使用して、アップグレードされたアカウントでSupport側に新しいエージェントIDを自動的に作成します。
管理者が行う必要のある作業:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて更新します。
エージェントが行なう必要のある作業:アップグレードが完了すると、エージェントは新しいパスワードを設定するためのメールを受け取ります。メール内のリンクをクリックし、指示に従ってパスワードをリセットする必要があります。
シナリオ3:エージェントがSupport専任の場合
例:エージェント3は、Support経由で届いたカスタマーリクエストのみを処理します。Zendesk Chatにユーザープロフィールはありません。
Zendeskが行なう作業:エージェントのメールアドレスとユーザーIDを、アップグレードされたアカウントに移動します。
管理者が行う必要のある作業:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて更新します。確認ウィザードでは何もする必要はありません。
エージェントが行なう必要のある作業:エージェントは、現行のメールアドレスとパスワードを使用して、アップグレードされたアカウントにサインインします。シナリオ4:エージェントがSupportとChatのそれぞれで別のメールアドレスを使用している場合
例:エージェント4は、ChatチャネルおよびSupportチャネル経由で届くカスタマーサポートリクエストを処理します。エージェントはChatとSupportに別々にログインし、1つのメールアドレス(chat.agent.4@youraccount.com)を使用してChatにログインし、別のメールアドレス(support.agent.4@youraccount.com)を使用してSupportにログインします。
管理者が行う必要のある作業:このカテゴリにあてはまるエージェントを特定し、このChatエージェントと統合する相手先のSupportエージェントを選択します。Supportアカウントに関連付けられているメールアドレスを選択します。
エージェントが行なう必要のある作業:移行後に、エージェントはSupportの資格情報を使用して、アップグレードされたアカウントにサインインします。
IP制限の設定を確認する
IP制限の設定を確認し、変更するには
- Chatダッシュボードにサインインし、「設定」>「アカウント」の順に選択して、「セキュリティ」タブをクリックします。
- 制限リストにリストアップされているIPアドレスをメモします。これらが、ChatダッシュボードとアカウントページにアクセスできるIPアドレスです。
- 一番上のメニューバーでZendesk製品アイコン(
)をクリックし、「管理センター」を選択します。
- 左側のサイドバーにあるセキュリティアイコン(
)をクリックし、「詳細」をクリックします。
- 「IP制限」タブをクリックします。「許可するIPアドレス範囲」リストに含まれるIPアドレスをメモします。これらは、アカウントのアップグレード後に、ChatなどのZendesk製品にアクセスできるIPアドレスです。
- ChatのIPリストのIPアドレスが、SupportのIPリストに含まれていることを確認してください。
- IPアドレスをSupportのIPリストに追加した場合は、「保存」をクリックします。
Chat専任エージェントをSAMLプロバイダーに追加する(ProfessionalプランおよびEnterpriseプラン)
SupportアカウントでSAML認証を有効にしている場合は、Chat専任エージェントが拡張エクスペリエンスにサインインする前に、それらのエージェントにSAML認証を割り当てる必要があります。詳細については、「SAML SSOをユーザーに割り当てる」を参照してください。
統合したWeb Widgetに更新する(推奨)
アップグレード実施時にカスタマーによりスムーズなエクスペリエンスを提供するには、Chatサービスを新しい統合Web Widgetに更新する必要があります。
自分のChatアカウントでどのウィジェットエクスペリエンスが有効になっているかを調べるには、「自分のZendeskアカウントおよびWebサイトで使用しているウィジェットはどれですか?」を参照してください。
いずれの場合も、アカウントはアップグレード後に新しいWeb Widgetエクスペリエンスに切り替わります。
- アカウントの切り替え時にWeb Widgetを既にセットアップしている場合、Web Widgetエクスペリエンスには既存の設定が反映されます。
- アカウントの切り替え時にWeb Widgetをセットアップしていない場合、最新のChatの統合エクスペリエンスが有効になっているWeb Widgetが自動的に作成されます。
すでにWeb Widgetスニペットを使用している場合
何もする必要はありません。アカウントの切り替え時に、自動的に既存の設定がWeb Widgetエクスペリエンスに反映されます。
ただし、コンテンツセキュリティポリシー(CSP)を使用している場合は、今後のWeb Widgetエクスペリエンスをサポートするために、CSPをアップデートすることをお勧めします。詳細については、開発者向けドキュメント「Content Security Policy (CSP) support」を参照してください。
旧バージョンのChat(Zopim)スニペットを使用している場合
アップグレードの前に、ヘルプセンターまたはWebサイトの統合Web Widgetに移行する必要があります。これにより、エージェントのワークフローとカスタマーエクスペリエンスへの影響を最小限に抑えることができます。
変更点は次のとおりです。
- Chatのルックアンドフィールが若干変更されます。
- Chat APIの大部分は引き続き動作しますが、一部のJavascript APIは動作しなくなります。最も重要なことですが、従来の「setNotes」または「appendNotes」APIを使用している場合、ワークフローへの影響を軽減する方法については、「setNotesからappendNotes APIへの移行」を参照してください。
- Web Widgetで複数のチャネル(ヘルプセンター、Support、Talk)が有効になっており、特定のページでオンラインチャットのみを機能させる場合、Javascript APIのSuppressを使用して、それらのページでオンラインチャットを除く他のチャネルを非表示にできます。詳細については、「Web WidgetをChat専用にする」を参照してください。
詳細については、機能の相違点に関する記事を参照してください。
オンラインチャット以外のWeb Widgetでの各種チャネル構成について詳しくは、「Web Widgetでコンポーネントを設定する方法」を参照してください。
代理ログインを許可する
Zendeskでは、最初の試みで、確実に移行を成功させたいと考えています。それには、その場でトラブルシューティングを行う必要があるかもしれません。移行期間中、Zendeskがお客様のアカウントにエージェントとしてアクセスできるようにしてください。Zendeskによるアクセスを許可しても、お客様のライセンスや利用可能なエージェントライセンスの数に影響はありません。
アカウントへの一時的なアクセスを許可するには、「Zendeskにアカウントへの一時アクセスを許可する方法」を参照してください。
次のステップ
この記事のタスクが完了したら、移行を開始する準備が整ったことになります。
アップグレードの完了をお待ちいただく間、移行後のアカウントに見られる変更点を確認したり、移行に関するFAQや、新旧のチャットフェーズの違いについてお読みいただくことができます。
アップグレードの完了通知を受け取ったら、「旧バージョンのChatからの拡張エクスペリエンスへの移行」の説明に従ってください。
0 コメント
サインインしてコメントを残してください。