ZendeskはすべてのオンラインチャットアカウントをChatフェーズ4に移行します。この移行により、オンラインチャット機能がチャットウィジェットからWeb Widget(従来版)に移行され、Chatエクスペリエンスが向上します。
現在、Chatフェーズ4への移行は任意です。しかしZendeskは、お客様やそのチームが十分に時間をかけて移行タスクを完了できるように、早期に移行を行うことをお勧めします。
旧バージョンのChatから拡張エクスペリエンスにアップグレードする前に、アカウントにいくつかの変更を加える必要があります。これらの変更は、旧バージョンのChatアカウントでは分離されているが新しい構成で共有されることになるChatおよびSupportの一部のデータを統合するために、必ず行う必要があります。
この記事では、従来のオンラインチャットアカウントを拡張エクスペリエンスにアップグレードする前に、アカウント管理者が行う必要のある手順について説明します
この記事では、次のトピックについて説明します。
移行プロセスを開始する
2022年11月15日までは、アカウント担当者に移行のサポートをリクエストする必要があります。リクエストを受け取ったら、Zendeskがアップグレードの日時をスケジュールし、その後すぐにメールおよび製品内メッセージでお知らせします。この日を過ぎると、2023年末までに自動的にアップグレードされます。アップグレード日時につきましては、対象のお客様に事前にメールと製品内のメッセージでお知らせいたします。この記事の手順は、指定された日付より前に完了する必要があります。
エージェントのメールアドレスが正しいか確認する
拡張したChatエクスペリエンスでは、共有Supportチャネルを通じてオンラインチャット機能が利用可能になるため、各エージェントはChatとSupportとで同じメールアドレスをサインインすることになります。
エージェントに与えられるこのサインイン情報が正しいかどうかを確認するには、移行の日時を知らされた後に、そのエージェントのメールアドレスを確認する必要があります。
エージェントのメール設定を確認するには
- Chatダッシュボードにサインインし、「設定」>「エージェント」>「レビューが必要」の順にクリックします。
- エージェント名をクリックします。
- 以下のシナリオからエージェントタイプを選択します。
- 「確認」をクリックします。
シナリオ
このセクションのすべてのシナリオで、管理者は各エージェントの設定が正しいことを確認する必要があります。
- エージェントはChat専任、Support専任、またはChatとSupportの両方を担当か?
- ChatアカウントとSupportアカウントは正しくリンクされているか?
次の設定シナリオを参照し、エージェントがアカウントの変更を行なう必要があるかどうかを判断してください。
- シナリオ1:エージェントがSupportとChatの両方を担当し、同じメールアドレスを使用している場合
- シナリオ2:エージェントがChat専任の場合
- シナリオ3:エージェントがSupport専任の場合
- シナリオ4:エージェントがSupportとChatの両方を担当し、それぞれ別のメールアドレスを使用している場合
シナリオ1:エージェントがSupportとChatの両方を担当し、同じメールアドレスを使用している場合
例:エージェント1は、ChatとSupportの両方のチャネル経由で届くカスタマーサポートリクエストを処理します。ChatとSupportに別々にログインしますが、ログイン時に同じメールアドレスを使用します。
Zendeskが行なう作業:同じメールアドレスを使用してChatアカウントとSupportアカウントを自動的に識別し、それらを統合します。
管理者が行なうこと:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて編集します。
エージェントが行なうこと:エージェントはSupport資格情報でサインインします。
シナリオ2:エージェントがChat専任の場合
例:エージェント2は、Chat経由で届いたカスタマーリクエストのみを処理します。Zendesk Supportにユーザープロフィールはありません。
Zendeskが行なう作業:既存のメールアドレスとエージェントエイリアスを使用して、アップグレードされたアカウントでSupport側に新しいエージェントIDを自動的に作成します。
管理者が行なうこと:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて編集します。
エージェントが行なうこと:アップグレードが完了すると、エージェントは新しいパスワードを設定するためのメールを受け取ります。メール内のリンクをクリックし、指示に従ってパスワードをリセットする必要があります。
シナリオ3:エージェントがSupport専任の場合
例:エージェント3は、Support経由で届いたカスタマーリクエストのみを処理します。Zendesk Chatにユーザープロフィールはありません。
Zendeskが行なう作業:エージェントのメールアドレスとユーザーIDを、アップグレードされたアカウントに移動します。
管理者が行なうこと:エージェントの設定が正しいかどうか確認し、必要に応じて編集します。確認ウィザードでの操作は必要ありません。
エージェントが行なうこと:エージェントは、現行のメールアドレスとパスワードを使用して、アップグレードされたアカウントにサインインします。シナリオ4:エージェントがSupportとChatの両方を担当し、それぞれ別のメールアドレスを使用している場合
例:エージェント4は、ChatとSupportの両方のチャネル経由で届くカスタマーサポートリクエストを処理します。ChatとSupportに別々にログインし、Chatにログインする場合のメールアドレス(chat.agent.4@youraccount.com)と別のメールアドレス(support.agent.4@youraccount.com)を使用してSupportにログインします。
管理者が行なうこと:このカテゴリに該当するエージェントを特定し、このChatエージェントと結合する相手先のSupportエージェントを選択します。Supportアカウントに関連付けられているメールアドレスを選択します。
エージェントが行なうこと:移行後に、エージェントはSupportの認証情報を使用して、アップグレードされたアカウントにサインインします。
IP制限の設定を確認する
IP制限の設定を確認し、変更するには
- Chatダッシュボードにサインインし、「設定」>「アカウント」の順に選択して、「セキュリティ」タブをクリックします。
- 制限リストにリストアップされているIPアドレスをメモします。これらが、ChatダッシュボードとアカウントページにアクセスできるIPアドレスです。
- 一番上のメニューバーでZendesk製品アイコン(
)をクリックし、「管理センター」を選択します。
- 左側のサイドバーにあるセキュリティアイコン(
)をクリックし、「詳細」をクリックします。
- 「IP制限」タブをクリックします。「許可するIP範囲」リストに含まれるIPアドレスをメモします。これらは、アカウントのアップグレード後に、ChatなどのZendesk製品にアクセスできるIPアドレスです。
- ChatのIPリストのIPアドレスが、SupportのIPリストに含まれていることを確認してください。
- IPアドレスをSupportのIPリストに追加した場合は、「保存」をクリックします。
Chat専任エージェントをSAMLプロバイダーに追加する(ProfessionalおよびEnterpriseプラン)
SupportアカウントでSAML認証を有効にしている場合は、Chat専任エージェントが拡張エクスペリエンスにサインインする前に、それらのエージェントにSAML認証を割り当てる必要があります。詳細については、「SAML SSOをユーザーに割り当てる」を参照してください。
(推奨)統合したWeb Widget(従来版)に更新する
アップグレード実施時にお客様にスムーズにご利用いただくために、ChatサービスをWeb Widget(従来版)に更新する必要があります。
Chatアカウントでどのウィジェットエクスペリエンスが有効になっているかを調べるには、「自分のアカウントおよびWebサイトで使用しているZendeskウィジェットはどれですか?」を参照してください。
いずれの場合も、アップグレード後にアカウントは新しいWeb Widget(従来版)エクスペリエンスに切り替わります。
- アカウントの切り替え時にWeb Widget(従来版)を既にセットアップしている場合、Web Widget(従来版)エクスペリエンスには既存の設定が反映されます。
- アカウントの切り替え時にWeb Widget(従来版)をセットアップしていない場合、最新のChatの統合エクスペリエンスが有効になっているWeb Widget(従来版)が自動的に作成されます。
Web Widgetスニペットを既に使用している場合:
何もする必要はありません。アカウントの切り替え時に、Web Widget(従来版)エクスペリエンスに既存の設定が反映されます。
ただし、コンテンツセキュリティポリシー(CSP)を使用している場合は、今後Web Widget(従来版)エクスペリエンスをサポートするように更新しておくことをお勧めします。詳細については、開発者向けドキュメント「Content Security Policy (CSP) support」を参照してください。
旧バージョンのChat(Zopim)スニペットを使用している場合:
アップグレードの前に、ヘルプセンターまたはWebサイトの統合されたWeb Widget(従来版)に移行する必要があります。カスタマーエクスペリエンスへの影響だけでなく、エージェントのワークフローへの影響も最小限に抑えることができます。
変更点は次のとおりです。
- Chatのルックアンドフィールが若干変更されます。
- Chat APIの大部分は引き続き動作しますが、一部のJavascript APIは動作しなくなります。最も重要なことですが、従来の‘setNotes’または‘appendNotes’ APIを使用している場合、ワークフローへの影響を軽減する方法については、「setNotesおよびappendNotes APIからの移行」を参照してください。
- Web Widget(従来版)でヘルプセンター、Support、Talkなどの複数のチャネルが有効になっており、特定のページでChatのみを機能させる場合、JavaScript APIのsuppressを使用して、それらのページでオンラインチャットを除く他のチャネルを非表示にできます。詳細については、「Web Widget(従来版)をChat専用にする」を参照してください。
詳細については、「機能の相違点」の記事をお読みください。
オンラインチャット以外のWeb Widget(従来版)での各種チャネル構成について詳しくは、「Web Widget(従来版)でコンポーネントを設定する方法」を参照してください。
代理ログインを有効にする
移行は最初の1回で確実に成功させたいので、問題が起きたときはその場でトラブルシューティングを行う必要があります。移行中は、Zendeskがお客様のアカウントにエージェントとしてアクセスすることを許可してください。アクセスを許可しても、お客様のライセンスや使用可能なエージェントライセンス数には影響しません。
アカウントへの一時的なアクセスを許可する方法については、「Zendeskにアカウントへの一時アクセスを許可する方法」を参照してください。
次のステップ
この記事のタスクがすべて完了したら、移行を開始できます。
移行を待つ間に、移行後のアカウントに表示される変更について理解し、移行に関するFAQを読み、古いChatフェーズと新しいChatフェーズの違いについて学ぶことができます。
アップグレード完了の通知を受け取ったら、「Chatフェーズ4へのアップグレードの完了」の手順に従います。
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