MagentoをZendeskと通信させるプロセスの最初のステップは、Magento用のZendesk拡張機能をインストールして設定することです。この拡張機能は、Magentoの内部に機能を提供し、またMagentoアプリがカスタマー情報にアクセスするためのAPIを提供します。
前提条件
- フル管理者権限付きMagento Community v1.7+またはMagento Enterprise v1.9+
- PHP 5.5+
- お使いのMagentoサーバーがHTTPSを使用していること。HTTPはサポートされていません。
- ファイアウォールがZendeskアクセスを許可するように設定されていること。詳しくは「ファイアウォールとZendeskを共存させるための設定」を参照してください。
- Extension APIエンドポイント(zendesk/api/customers/およびzendesk/api/orders/)へのコールに、ネットワーク、CDN、またはサーバー構成によってリダイレクトが適用されていないこと。
拡張機能をインストールする
Zendesk拡張機能は現在、Magento Marketplaceでは提供されていません。Magento拡張機能の最新バージョン(version 2.4.0)はGithubからダウンロードしてください。
拡張機能を手動でアップロードするには
- Magento用Zendesk拡張機能のインストールをGitHubからダウンロードします。
- FTPまたはSSHでアクセスし、srcディレクトリの内容をMagentoのルートディレクトリに展開します。
- Magentoキャッシュをクリアします。
- Magentoの管理画面にログインします。
- 「System」>「Cache Management」に移動します。
- 「Flush Magento Cache」をクリックします。
- Magentoの管理画面からログアウトします。
- Magentoの管理画面にログインします。
- 「System」>「Configuration」>「Zendesk」に移動します。
権限を設定する
Magentoの管理画面でカスタムロールを設定している場合は、これらのカスタムロールが拡張機能に対して持つ正しい権限を選択する必要があります。
- 「System > Configuration > Permissions > Roles」を選択し、「Roles」ページに移動します。
- 権限を設定したいロールを選択します。
- 左側のタブから「Role Resources」を選択します。
- ロールに与える権限を選択します。
- Zendesk Dashboard:ロールにすべての拡張管理機能へのアクセス権を付与します。
- Dashboard:ロールにチケットダッシュボードへのアクセス権を付与します。
- Bulk Actions:チケットダッシュボードで一括アクションを実行するためのアクセス権をロールに付与します。
- Create Ticket:チケットを作成するためのアクセス権をロールに付与します。
- Launch Zendesk:これを無効にすると、Launch Zendeskメニューがロールのユーザーに表示されなくなります。
- View Logs:APIログを閲覧できるアクセス権をロールに付与します。
Magento店舗をZendeskにリンクする
Zendesk拡張機能をインストールしたら、Zendeskとリンクさせるためにいくつかの設定を行う必要があります。
オプション1:セットアップガイドを使用する
セットアップガイドに従うと、すべての設定を最短で行うことができます。Magento拡張機能のZendesk設定ページの「Setup」セクションにある「Setup Guide」ボタンをクリックするだけです。
セットアップガイドを見る
表示するビューを選択する
セットアップガイドの手順を完了すると、すべてのフィールドが入力された状態のMagento用のZendesk設定ページに戻ります。最後の手順で、Zendeskダッシュボードに表示するビューを選択します。
- 「System」>「Configuration」>「Zendesk」を選択し、Zendesk設定ページに移動します。
- 表示するビューを選択します。
- 設定を保存します。
オプション2:拡張機能を手動で設定する
すでにZendeskアカウントをお持ちの場合は、以下の手順に従ってMagento拡張機能を手動で設定することができます。
一般的な詳細情報を入力する
最初に、一般的な詳細情報の設定を行います。これによりMagentoはZendeskと通信できるようになります。
- 「System」>「Configuration」>「Zendesk」を選択し、Zendesk設定ページに移動します。
- Zendeskのドメインを入力します。
-
エージェントのメールアドレスとトークンを入力します。
トークンが必要なのは、エージェントのパスワードをMagentoに保存するよりも、より安全な認証方法であるためです。トークンを生成するには、Zendeskにログインして、「管理」>「チャネル」>「API」>「トークン」に移動します。トークンをコピーして、「Agent Token」フィールドに貼り付けます。 - 設定を保存します。
表示するビューを選択する
一般的な設定オプションを保存したら、Magentoに表示させたいビューを選択する必要があります。
- 「System」>「Configuration」>「Zendesk」を選択し、Zendesk設定ページに移動します。
- 表示するビューを選択します。
- 設定を保存します。
シングルサインオンを有効にする(オプション)
エージェントまたはエンドユーザーは、シングルサインオン(SSO)で認証することができます。エンドユーザー用にSSOを設定し、エージェント用はネイティブログインまたはGoogleログインを設定することをおすすめします。
- Zendeskで、「管理」>「設定」>「セキュリティ」に移動します。
- 「管理者&エージェント」タブまたは「エンドユーザー」タブを選択します。
*MagentoのSSOは1つのユーザータイプにしか使用できません。 - 「シングルサインオン(SSO)」オプションを選択し、「JSON Webトークン」オプションを選択します。
- SSOを有効にしたいユーザーに応じて、以下のいずれかの記述方法でリモートログインURLを入力します。
管理者およびエージェント:http://your_site_base_url/admin/zendesk/authenticate
エンドユーザー: http://your_site_base_url/zendesk/sso/login - SSOを有効にしたいユーザーに応じて、以下のいずれかの記述方法でリモートログアウトURLを入力します。
管理者およびエージェント:http://your_site_base_url/admin/zendesk/logout
エンドユーザー:http://your_site_base_url/zendesk/sso/logout - 「外部IDの更新を許可しますか?」をオンにします。
- 共有シークレットをコピーし、Zendesk拡張設定に切り替えて、「リモート認証トークン」フィールドに貼り付けます。
- 設定を保存します。
(なお、SSOをオンにしても正常にサインインできない場合は、https://YOURSITE.zendesk.com/access/normal を使ってZendeskに直接ログインすることができます。)
MagentoからZendeskにカスタマーを同期させる
この拡張機能では、Magentoの既存のカスタマーアカウント情報を使用して、Zendeskでユーザープロフィールを作成または更新できます。Magentoに存在するユーザーフィールドをZendeskで作成し、追加情報を格納することができます。
注文をサポートチケットとリンクさせる
Magento拡張機能では、Zendeskにカスタムテキストフィールドを作成することで、サポートチケットをMagento注文にリンクさせることができます。
- Zendeskでカスタムテキストフィールドを作成します。
- カスタムテキストフィールドIDをMagento拡張機能の設定にコピーします。
Zendeskでは、カスタムテキストフィールドのIDはここにあります。
Magento:
メモ: Zendesk SupportのチケットをMagentoのOrdersビューに表示するには、この「Zendesk Order Number Field ID」カスタムフィールド内の注文番号を、Zendeskチケット内の対応するフィールドに追加して保存する必要があります。 - 設定を保存します。
拡張機能内のその他の機能を有効にする
拡張機能には優れた機能がほかにもあり、簡単に有効にできます。
-
Contact UsリクエストをZendeskに転送する
- Web Widgetをサイトに追加する
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サポートリンクをMagentoの店舗のフッターに表示する
メモ:「Order View」ページには、このページに表示されている注文と、注文番号が一致しているカスタマーサポートチケットが表示されます。同じ注文番号に複数のメールアドレスが関連付けられている場合があります。このため、複数のメールアドレスに対応するサポートチケットが「Order View」ページに表示される場合があります。特定のメールアドレスに対応するサポートチケットは、「Customer View」ページに表示されます。
次のステップ
ここで、Magentoにチケットが表示され(「Zendesk」>「Dashboard」)、Magentoからチケットを作成できるようになります(「Zendesk」>「Create」)。
次に、ZendeskマーケットプレイスからMagento M1 Commerce-by agnoStack/Particularをインストールする必要があります。インストールした後に、新しいアプリを使用して問題が発生した場合は、「Magento 1拡張のセットアップのトラブルシューティング」を参照してください。