このシリーズに含まれる記事
- はじめに:Zendesk Suiteの使い方
- パート1:Zendesk Suiteの管理者設定にアクセスする
- パート2:チームメンバーを追加する
- パート3:エンドユーザーアカウントがどのように処理されるかを理解する
- パート4:ユーザーアクセスのセキュリティと認証を管理する
- パート5:サポートチャネルを追加する
- パート6:受信したサポートリクエストをルーティングする
- パート7:営業時間外のサポートリクエストに対処する
- パート8:サービスレベルアグリーメントでカスタマーサポートに期待される品質を保証する
- パート9:サポートアクティビティについてレポートする
- パート10:カスタマー満足度評価を有効にする
- パート11:Zendeskの開発者プラットフォームを使用して、サポートソリューションを拡張する
- パート12:Zendesk Suiteサポートソリューションをロールアウトする
- Team
- Growth
- Professional
- Enterprise
- Enterprise Plus
この5つのプランすべてにZendeskのコア製品が含まれていますが、上位のプランには追加機能も含まれています。これらの追加機能やアドオンを使用して、大規模化する組織やビジネスに合わせてサポートを拡張したり、提供するサポートの複雑化に対応します。
Suiteのプランの詳細については、「Zendesk Suiteの各種プランについて」を参照してください。
Zendesk Suiteには以下の製品が含まれています。
チケット管理システム:Zendesk Supportによるチケット管理は、サポート業務の中心となるものです。チケットやユーザーの管理、ワークフロー、その他の管理面においてカスタマーサービスソリューションの中心的役割を果たします。エージェントワークスペースでは、すべてのチケットと、すべてのコミュニケーションチャネルを介したカスタマーとのすべてのやりとりが管理されます。 |
ヘルプセンター:Guideを使用して、ナレッジベースの記事やサポートポータルをカスタマーに提供するヘルプセンターを作成することができます。またZendeskには、ナレッジベースの記事を作成および管理するためのオーサリング環境も用意されています。さらに、ナレッジベースのコンテンツを開発する際に、チームメンバー間のコラボレーションを可能にする機能も提供されます。 |
コミュニティフォーラム:Zendesk Gatherを使用して、ヘルプセンターに追加できます。カスタマーが直接トピック(質問など)を投稿したり、コミュニティの他のメンバーと交流したりすることができます。 |
メッセージング:Zendeskのメッセージング機能を使って、カスタマーは、サポートを求めたり、カスタマイズ可能なメッセージングボットと対話したり、ボット以上のサポートが必要な場合はエージェントにつながることができます。メッセージングでの会話によって作成されるチケットは、会話の終了後にエージェントが更新できます。メッセージング機能は、自社のWebサイト、ヘルプセンター、モバイルアプリ、およびソーシャルチャネルに追加することができます。メッセージングの代わりに、Zendeskの従来のオンラインチャット機能を使用することもできます。両者のそれぞれの機能の利点については、「メッセージングとオンラインチャット」を参照してください。 |
音声通話:エージェントは、Supportのエージェントワークスペースで、ZendeskのテレフォニーチャネルであるTalkを通じてカスタマーと対話します。またZendeskには、現在進行中のすべてのコールアクティビティや現在このチャネルを使用しているエージェントのステータスを監視するためのツールに加え、カスタマーの平均待機時間や平均コール時間などを測定するレポートが用意されています。音声通話チャネルでは、SMS経由でカスタマーとやりとりすることもできます。 |
レポートと分析:ZendeskのExploreには、エージェントのステータスやパフォーマンスを監視、評価するために必要なあらゆるレポーティングおよび分析ツールが用意されています。Suiteでは、重要なアクティビティをレポートするダッシュボードが提供されます。また、レポートツールを使用して、カスタムレポートやダッシュボードを作成することもできます。 |
Sunshine:Zendeskのオープンかつ柔軟なCRMプラットフォームです。Zendeskの外部のカスタマーデータと連携するカスタムアプリを開発したり、Sunshine Conversationsを利用してメッセージングチャネルやAIサービスを追加することで、メッセージング機能を拡張することができます。 |
これらの機能に加えて、Zendesk Suiteには、カスタマサービスを自動化および効率化し、カスタマーやエージェントに充実した会話機能を提供し、組織やビジネスの複雑さと規模の増大に伴うニーズに対応するための追加機能が含まれています。
Answer Botとフロービルダー
Answer Bot(ZendeskのAIボット)を利用することで、カスタマー自身で必要な回答を見つけることができます。Answer Botでは、人間のエージェントに問い合わせたり、営業時間外に何時間も何日も返信を待つ必要はありません。
Answer Botをメール通知に使用して、リクエスタのメールや問い合わせフォームに入力されたメッセージの内容から導き出されたヘルプセンターの推奨記事を回答としてカスタマーに提示することができます。
また、メッセージングの高度なボット対応機能の一環として、関連するヘルプセンターの記事を推奨したり、フロービルダーで作成された自動会話フローでカスタマーを誘導したりすることができます。
フロービルダーを使って、カスタマーと対話したり、よくある質問に答えたりするボットを作成することができます。
詳細については、「Answer Botを使用できる場所について」と「フロービルダーを使用してボットフローを作成する方法」を参照してください。
エージェントワークスペース
エージェントには、チケット管理システムのハブとなるエージェントワークスペースが提供されます。エージェントは、すべてのコミュニケーションチャネル(メール、メッセージング、音声通話など)から届いたすべてのサポートリクエストを、このチケットインターフェイスで管理できます。
エージェントワークスペースは、チケットを開くたびに表示されるインターフェイスです。たとえば、「ビュー」ページでチケットリストのチケットを開くたびに表示されます。
エージェントがサポート対応でカスタマーと交わした会話はすべて1つのインターフェイスにまとめられます。上の例では、このチケットはオンラインチャットから開始され、エージェントがカスタマーにメールで追加情報を提供したことがわかります。これは会話フロー(チケットインターフェイスの中央部)ですべてキャプチャーされています。エージェントワークスペースでは、オムニチャネルで行われたすべてのコミュニケーションをキャプチャーして、1つの会話スレッドにまとめることができます。
チケットインターフェイスの左側には、チケットに割り当てられた担当者の名前、優先度、タイプ、追加されたタグなどのチケットデータが表示されます。
また、右側のインターフェイスには、サポートをリクエストしたユーザーについての詳細情報(連絡先、チケットのインタラクション履歴、サポートリクエストを連絡してくる以前のヘルプセンター内での行動履歴など)が表示されます。
この右側のチケットインターフェイスにはコンテキストパネルがあります。ここから、Zendeskアプリ・マーケットプレイス経由で追加できるアプリにアクセスします。
エージェントワークスペースの上部では、エージェントは、自分に割り当てられたチャネル(チャット、音声通話、メッセージング)のアクティビティにアクセスして監視することができます。また、自分の空き状況ステータス(オンライン、離席中、非表示)を設定することで、これらのチャネルからのサポートリクエストに対応できるかできないかを示すことができます。
エージェントワークスペース固有の管理タスクの詳細については、「Zendeskエージェントワークスペースの使い方 - 管理者向け」を参照してください。
組織やビジネスの複雑さと規模の増大に対応するための追加機能
上記の製品に加えて、Zendesk Suiteには、組織やビジネスの複雑さと規模の増大に伴うニーズに対応するための追加機能が含まれています。以下に、各機能の概要について簡単にご紹介します。
ライトエージェント | ライトエージェントは、チケットの処理に協力できる追加のエージェントユーザーです。ライトエージェントは、付与される権限は限定的ですが、チケットに関する最新の状況を把握することができます。そして、求められた場合に、プライベートコメントをチケットに追加する形で、問題に関する専門知識やアドバイスを提供できます。「ライトエージェントのアクセス権限の概要と設定」を参照してください。 |
サイドカンバセーション | サイドカンバセーションを使用すると、チケット内のメインの会話フローを中断することなく、社内外チームの人をチケットのコラボレーションに参加させることができます。ライトエージェントとの違いは、これらの人たちはチケットを見たり、やりとりしたりすることができず、エージェントの権限は一切ないという点です。チケット対応を行うエージェントは、サイドカンバセーションを使って、たとえばサプライヤーや配送業者と連絡を取り、より多くの情報を収集することでチケットを解決することができます。サイドカンバセーションは、チケットに関連するこれらの情報を一箇所にまとめておくことができます。「チケットでのサイドカンバセーションの使用」を参照してください。 |
複数ブランド |
複数ブランドでは、ブランドごとにそれそれ独自のカスタマーサポートを提供できます。ブランドとは、たとえば、カスタマー向けの各種コンタクトポイントで、カスタマーが直接目にする企業アイデンティティです。これらのコンタクトポイントには、ブランド固有のメールサポートアドレス、ブランド化されたヘルプセンター、Webサイトやモバイルアプリに埋め込まれたサポート、ブランド専用の連絡先電話番号やソーシャルメディアチャネルなどがあります。 デフォルトでZendeskに設定されているブランドは1つです。ブランドを追加することで、ビジネスに適した方法でカスタマーエクスペリエンスをセグメント化することができます。たとえば、カスタマーが重ならない2つのブランドがあるとします。それぞれのカスタマーは、そのブランド専用のコンタクトポイントを経由してSupportのチームメンバーとやりとりします。「複数ブランドの設定」を参照してください。 |
複数のチケットフォームと条件設定チケットフィールド | Suiteでは、カスタムチケットフォームを作成をしたり(「リクエストタイプに応じた各種チケットフォームの作成」を参照)、条件設定チケットフィールドを使用したりできます。条件設定フィールドは、ユーザーが別のフィールドで選択した内容に基づいて表示または非表示を切り替えるフィールドです(「Zendesk Supportでの条件設定チケットフィールドの作成」を参照)。 |
データセンターの場所 | データセンターの場所では、アカウントデータをホストする場所(米国のみまたはEUのみ)を選択することができます。詳しくは「データセンターの場所について」を参照してください。 |
高度なコンプライアンス | 高度なコンプライアンスは、HIPAAの義務の遵守に役立ちます。高度なコンプライアンスにより、ZendeskとBusiness Associate Agreement(事業提携契約)を締結することができます。さらに、Zendeskは、保護医療情報(PHI)を安全に守るための適切なセキュリティ設定オプションを提供します。「高度なコンプライアンス」を参照してください。 |
ディザスタリカバリの拡張 | ディザスタリカバリの拡張はZendeskデータの保護機能を強化し、Zendeskサービスに障害が発生した場合でも迅速にサービスを復旧させます。Zendeskのデータはリアルタイムで複製され、優先的にクラウドレジリエンスが適用されます。「ディザスタリカバリの拡張」を参照してください。 |
Premiumサンドボックス | Premiumサンドボックスは、Zendeskアカウントに標準で提供されるサンドボックス機能を拡張したものです。サンドボックスを利用して、Zendesk Suiteの変更した設定やインテグレーションの機能を試したり、エージェントをトレーニングしたりすることができます。ユーザーや組織、チケットなどに関して、より多くの情報を含めることができます。「Premiumサンドボックスの概要」を参照してください。 |
ハイボリュームAPI | ハイボリュームAPIは、Zendesk開発者プラットフォーム上でカスタムソリューションを開発するための機能を追加で提供します。このアドオンを利用することで、API制限を全体で1分間に2500リクエストまで増やすことができ(「Zendesk API制限」を参照)、Zendeskのイベントを1分間に最大700件までAWSに送信することができます(「AWSへのZendeskイベントのストリーミング」と「Amazon EventBridgeのイベントスキーマ」を参照)。 |
ご利用のZendesk Suiteプランで利用可能なアドオンについては、上記のリンク先の記事をご覧ください。
Zendesk Suiteにはキャパシティのアドオンもいくつか用意されています。たとえば、Talkのコールやテキストの従量課金制の時間を分単位で追加購入することができます。上記の機能のいくつか(PremiumサンドボックスとハイボリュームAPI)は、まだプランに含まれていない場合にアドオンとして追加できます。詳細については、「Zendesk Suiteのアドオンについて」を参照してください。
次は、「パート1:Zendesk Suiteの管理者設定にアクセスする」のセクションに進んでください。
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