ナレッジベースの効率化に役立つ4つのステップ
ナレッジベースをカテゴリやセクションに整理する場合、そのナレッジベースの利用者のタイプと行動パターンを検討することが重要です。検索を好む利用者も、ブラウズを好む利用者もいます。そこで、製品やサービスにとって、また利用者にとっても理にかなうように記事をグループ化する方法について検討してみましょう。
紙とペンを用意する
ペンで紙に何か書くという行為には何か特別なものがあり、アウトラインを論理的に考えるのに役立ちます。アウトラインの作成は、マインドマップを描くのと同じように行います。カテゴリ名を書き出してから、ドキュメントをより小規模な記事のまとまりにグループ化するセクションの見出しへの分岐を描きます。
一度に多くの要素を扱わない
決まり文句のようによく言われることですが、ナレッジベースに関してはまさにそのとおりです。一般的なカテゴリをいくつか作成するだけにしましょう。細かいカテゴリをたくさん作り過ぎると、記事の作成者も読者も混乱しやすくなります。将来的に、ナレッジベースに記事が増えるにつれ、追加した方がよさそうなセクションの見出しやカテゴリが明確になります。有機的にナレッジベースを成長させるつもりでいてください。
カスタマーの好みに基づいて整理する
よくある落とし穴ですが、管理者は自分が理解しやすい構造にドキュメントを分類してしまいがちです。しかし管理者は、カスタマーがまだ知らない製品やサービスに関する知識を豊富に備えているものです。カテゴリの分類は、カスタマーの傾向や好みに基づいて行い、ヘルプを検索するときにカスタマーがよく使う単語や語句を使用するようにしましょう。また、社内専用に利用を限定した制限付きのカテゴリや記事をいつでも設定することができます。
全フォーマット共通の一貫したカテゴリラベル
ドキュメントをハードコピーの形でカスタマーに配布する場合、ハードコピーにも、オンラインナレッジベースのものと同じ構成とラベルを使用し、カスタマーに秩序がないと感じさせないようにしましょう。
記事のクイックリファレンスをトップに配置する
記事をいくつか掲示して、参照用の簡易ガイドとしてもよいでしょう。たとえば、よくある質問集(FAQ)や、初心者向けの記事、ハウツー手順集などを掲載します。ナレッジベースのトップに、簡単に目を通せる有益なコンテンツをいくつか掲載しておけば、カスタマーの時間の節約になります。
メモ:テーマごとのカテゴリに分かれたハウツーやFAQのサポート情報を作成することもできます。
以下に、当社のお客様のナレッジベースに対するアプローチをいくつかご紹介します。
Uncommon Goods社では、検索バー付きの1ページ構成の「よくある質問集」のカテゴリを作成しました。各記事には、カスタマーが検索する関連キーワードのタグが付いています。ミスタイプしやすい語句も関連キーワードに含められています。
Soul Mate Food社は、カスタマーの注文プロセスのライフサイクルの各段階ごとにカテゴリを整理しました。まず、製品購入前の検討段階に必要な情報をカテゴリにまとめました。次に、製品に関するあらゆる情報を網羅するカテゴリと、配送関係のカテゴリを作成し、最後に支払い関係のカテゴリを作成しました。
Amilia社では、カテゴリを「公式ナレッジベース」と「カスタマーコミュニティ」、そしてニュース、リリースノート、システム更新などを含む「お知らせ」に分けています。
よく読まれているカテゴリを強調する
必要な情報にカスタマーがすばやくアクセスできるようにするためには、よく読まれているカテゴリにディープリンクを張ったり、新しいカスタマーを直接FAQや初心者向けガイドのページに案内することが役立ちます。
Bitcasa社のサポートホームページにある太字のバナーは、新しいカスタマーが製品を使い始めるのに役立ちます。
Viewpath社では、歓迎メッセージの中に、同社で最も人気のあるカテゴリに案内するカスタムアイコンを作成しました。
GovDelivery社では、検索バーと人気のあるカテゴリを強調することで、同じ効果を出しています。
メモ:この記事の執筆にご協力いただいた皆様:GovDelivery社のRyan Kopperud氏、Amilia社のAndrea Saez氏、pluscloud社のMartijn氏、LiquidSupport社のAndrew氏、Viewpath社のCheryl氏、NeonCRM社のPatrick氏、Ticket Turtle社のSpike氏、Scott Gilbert氏、ならびにSchool Annual Publishing社のDiane氏