Zendeskの高度なAIトライアルへようこそ。カスタマーサポートのサービス向上を支援する強力な機能をぜひ体験していただきたいと思います。高度なAIを使用すると、サポート業務を合理化し、エージェントの生産性を向上させ、カスタマーの満足度を高めることができます。AIの導入が容易でないことを踏まえ、このガイドでは、AIがビジネスに与える具体的な影響を段階的に確認できるよう解説します。
- 高度なAIへのZendeskの取り組みについては、「Zendeskの高度なAIについて」を参照してください。
- パワーユーザーの方には、「Zendeskの高度なAI関連のリソース」でさらに詳しく説明しています。
この記事は、高度なAIトライアルを最大限に活用するためのガイドです。以下のトピックに分けて説明します。
(オプション)第0週:AIのためのナレッジベースの最適化
ナレッジベースの整理は、ユーザーが自ら回答を見つけ、問題を解決できるようにするための重要な作業です。ナレッジベースの構築は、単なる出発点に過ぎません。ナレッジベースは、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズし、常に最新の状態に保つために継続的に更新する必要があります。
最適化するには
- 目標とユーザーを把握する:まず、ナレッジベースで何を達成したいのか、また誰がそれを利用するのかを定義します。対象ユーザーを理解することで、そのニーズを満たすコンテンツを作成できます。
- 共通する問題を特定する:よくあるサポートチケットや人気の高いマクロを確認し、繰り返し発生する問題を特定します。これよって得られるインサイトは、関連性の高いコンテンツの作成に役立ちます。情報をわかりやすく整理し、ユーザーが理解しやすいように記述します。
- コンテンツを見つけやすくする:タグやラベルを使用して、記事の検出度を高めます。また、セマンティック検索を導入すれば、ユーザーが必要な情報を素早く見つけられるようになります。
- 継続的に改善する:記事の閲覧数、フィードバック、コメントなどの状況を監視して、ナレッジベースの効果を追跡します。これにより、改善が必要な領域を特定でき、コンテンツの有用性を長期間にわたって維持できるようになります。
その他の参考資料
第1週:インテリジェントトリアージの初めての使い方
インテリジェントトリアージは、AIを活用して、カスタマーが問い合わせを行う理由(目的)、チケットの記述に使われた言語、カスタマーのメッセージが肯定的か否定的か(センチメント)を自動的に検出します。また、エンティティ検出を使用して、特定の製品やその他のキーワード(エンティティ)を検出し、その情報に基づくワークフローの自動化も可能です。
このステップが必要な理由:インテリジェントトリアージを設定することで、カスタマーサービスの業務を理解し、得られた目的を迅速に活用できるようになります。また、頻繁に寄せられるリクエストの自動処理、手動トリアージの排除、業務効率の向上、緊急の問題の迅速な特定と対応による業務の合理化などを実現できます。
第1週の第1日目:成功への準備を整え、インテリジェントトリアージを設定する
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トライアルを成功させるための目標を設定する。自分自身と管理チームにとって重要なメトリックを決定し、達成可能な目標をトライアルに設定します。Zendeskでは、主に以下のKPIを設定することをお勧めします。
- カスタマーのセンチメント
- エージェントの業務効率。初回応答時間とエージェントの処理時間
- カスタマーエクスペリエンスの分析。カスタマーとのやりとりと囲い込み
- カレンダーを止める。トライアル期間の半ば(2週目の終わり)とトライアル期間の終わり(4週目の終わり)に時間を設けてパフォーマンスを調査し、利害関係者の目標に沿っていることを確認します。
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トライアルについて、特にエージェントCopilot機能について、エージェントに通知する。Zendeskのテンプレートを使用してこれらの機能をできるだけ早く試すように従業員に促します。メモ:エージェント機能の使い方」については、2週目で説明します。
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準備を整える。インテリジェントトリアージを設定します。
- アカウントでインテリジェントトリアージが有効になっていることを確認し、「インテリジェントトリアージを有効にして設定する」をお読みください。
- ビデオ録画のデモもご覧いただけます。
第1週の2日目:業務を理解し、発生頻度の高いリクエストの処理を自動化する
- 業務を理解する。最も多いリクエストのトピック(目的)を発見したら、チーム内での優先度をリアルタイムで変更し、ナレッジギャップを特定し、リクエストをすばやく解決します。たとえば、目的が似ているリクエストをまとめて特定のチームに割り当て、業務効率を向上させることができます。
- 発生頻度の高いリクエストの処理を自動化します。返品ポリシー、プロフィールの更新、サブスクリプションの解約など、参考ドキュメントが用意されている、一般のリクエストのタイプ(目的)については、カスタマーがセルフサービスで対処できるようにします。たとえば、適切なナレッジベースの記事を用意し、チケットの発生を回避します。
第1週の3日目:手動によるトリアージをなくす
目的、カスタムエンティティ(エンティティ検出)、センチメント、言語に基づいて、特定のエージェントまたはエージェントグループに受信リクエストを表示し、適切なエージェントにチケット処理をさせるようにします。目的に基づいてチケットを正規の承認フローにルーティングすることで、ワークフローの効率性を向上させます。受信したリクエストを自動的に適切なエージェントまたはエージェントグループに割り当てることができます。
- カスタムエンティティ(エンティティ検出)を使用して、チケットに記載された製品を検出し、エージェント用のビューに表示する
- チケットの自動検出された言語を使用して、その言語を話すエージェントにチケットを割り当てる
- 目的に基づいてチケットを正規の承認フローにルーティングすることで、ワークフローの効率性を向上させる
第1週の第4日:業務を効率化する
- すばやくエスカレーションを特定し、目的とセンチメントに基づいてSLAルールをカスタマイズしてリクエストの優先順位を決める
- 必須フィールドの情報が欠けているリクエストに対して自動的に不足情報を要求することで、やりとりの繰り返しを低減する
- 重要なカスタマー情報の収集を積極的に行い、目的に基づいてチケットの情報を更新する
第1週の5日目:進展状況を確認する
ZendeskのIntelligent triageダッシュボードで進展状況を確認します。ExploreのIntelligent triageダッシュボードは、チケットに関する貴重なインサイトを提供し、ワークフローの改善やサポート効果の評価に利用できます。たとえば、カスタマーがなぜ問い合わせてきたか(目的)や、どのように感じているか(センチメント)を確認することができます。
第2週:エージェントCopilotの初めての使い方
このステップが必要な理由:ZendeskのエージェントCopilotは、カスタマーサポート担当者向けの強力な支援ツールです。コンテキストに沿ったパーソナライズされた回答の下書きを自動的に生成することで、応答時間を短縮し、一貫性を高め、エージェントがより複雑な問題解決やカスタマーとの関係構築に集中できるようにします。これらの機能は、エージェントの対応時間を短縮し、フレンドリーかつプロフェッショナルな回答を数秒で作成できるようにすることで、エージェントに即座に価値をもたらします。
第2週の1日目:エージェントCopilotに慣れる
- デモをご覧ください。
- Copilotの多様な機能については、エージェントCopilot関連のリソースを参照してください。
第2週目の2日目:エージェントCopilotの機能をチームに周知する
まだ知らせていない場合は、Copilotの機能をチームに周知しましょう。職務でのAIの活用へチームをスムースに移行させるには、こちらのベストプラクティスガイドをご覧ください。最初は圧倒されるかもしれませんが、Zendeskのベストプラクティスがチームの気持ちを和らげ、トライアルを軌道に乗せ続けるのに役立つでしょう。
第2週の3日目と4日目:エージェントCopilotのその他の機能を探索する
- 文章スタイルを洗練についての詳細。
- チケットの概要(Talkチケットの概要を含む)についての詳細。
第2週の5日目:ここまででほぼ半分
- Generative AI Agent Toolsダッシュボードでメトリックを追跡する。
- 目標、チーム、ダッシュボードを確認する。
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学習する。オートアシストを有効にすることで、エージェントCopilotを次のレベルに引き上げ、確実にビジネスプロシージャを遵守させ、エージェントに代わってアクションを完了させることまでできます。
- オートアシストの設定について読む
- オートアシストとプロシージャの簡単なデモを見る
- プロシージャの作成と管理の方法を読む
第3週:AIエージェントの運用開始
このステップが必要な理由:AIと聞いて多くの人がまず思い浮かべるのはボットですが、Zendeskでは、これを「AIエージェント」と呼んでいます。すでにナレッジベースを最適化している(上述の第0週を参照)ので、AIエージェントは、エージェントに代わってカスタマーに応答するときに、そのナレッジベースから最も正確なデータを引き出します。AIエージェントはZendesk Suiteに含まれています。
第3週の1日目:AIエージェントの運用開始
トレーニングは不要で、わずか数ステップでAIエージェントの運用を開始できます。
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返答生成機能を使い、AIエージェントは既存のヘルプセンターの記事を利用して、カスタマーの質問に対して会話形式の正確な応答をすばやく作成します。これにより、繰り返し発生するリクエストを自動化し、カスタマーサービスを向上させ、チームを機密性の高いタスクや複雑なタスクに集中させることができます。このプロシージャは、次のように開始します。
- AIエージェントの名前を作成し、声のトーンを選択する
- AIエージェントを運用するブランドとナレッジベースを接続する
- AIエージェントを作成してテストする。これで運用の準備が整い、自動化を開始できます。
第3週目の2日目:AIエージェントのペルソナを設定する
返答生成が常にブランドの声とトーンを反映するように、AIエージェントのペルソナを設定します。
ペルソナを設定するには
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AIエージェントにブランドを直接反映させ、AIエージェントのペルソナにマッチした声のトーンで運用されるようにします。ペルソナには、声のトーンとビジネスプロフィールの2つの重要な要素があります。
- 声のトーン:AIエージェントを設定する際に、すでに声のトーンを選択していますが、この設定はいつでも変更できます。
- ビジネスプロフィール:AIエージェントに適切な応答をさせるには、ビジネスプロフィールの情報を入力して、ビジネスとその目的をAIエージェントに確実に理解させます。
- (オプション)AIエージェントが生成する返答の長さを調整し、返答を簡潔なものにするか、長文にするかを指定できます。
第3週の3日目:ナレッジギャップを埋める
- ナレッジギャップを埋めます。時間が経つにつれ、カスタマーから新たな質問が寄せられるようになります。AIエージェントで解決できないことが多いリクエストを特定し、ナレッジベースまたはAIエージェントの応答を強化してナレッジギャップを埋めます。
第3週の4日目と5日目:進展状況を追跡し、高度な機能を検討する
- 進展状況を追跡します。自動解決データを分析し、カスタマーサポートの最前線に置かれたAIエージェントが業務を改善しているかどうかをチームで確認します。
- 高度な機能を検討します。トライアルで運用しているAIエージェントは、最先端の生成AI技術を使用して、カスタマーからのリクエストを即座に自動処理できるように設計されています。AIエージェントによる複雑なタスクの完全な自動化処理など、追加のカスタマイズやより高度なユースケースにご興味がある場合は、AIエージェント(Advanced)アドオンをご検討ください。
第4週:AIダッシュボードとプレゼンテーションの作成
このステップが必要な理由:ZendeskのAI搭載のダッシュボードとレポートツールからは、現在、このトライアルの有効性を測定するために役立つインサイトが得られますが、将来的には、カスタマーと交わしたインタラクションのデータを自動的に分析し、パフォーマンスの傾向を特定し、潜在的なボトルネックを予測し、より戦略的な意思決定とカスタマーサポート業務の継続的な改善を可能にする予測分析が提供されます。
第4週の1日目:トライアルを評価する
トライアルの成功を測定し、その成功を主要な利害関係者に伝える時が来ました。KPIと利害関係者の目標を定量的なトライアルデータとチームの定性的な経験と比較します。以下のダッシュボードを活用できます。
- Intelligent triageダッシュボードを確認する
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Generative AI Agent Toolsダッシュボードを確認する
- 生成AIエージェントツールのビデオを視聴する
- AIエージェントによるチケットの削減を追跡するために、自動解決データを確認する
第4週の2日目~5日目:プレゼンテーションを準備し、発表する
主要な利害関係者および部門横断的なパートナーに対してプレゼンテーションの準備と発表を行います。
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主要な利害関係者に対するプレゼンテーションを構築するために、当社のベストプラクティスを活用します。
- 利害関係者の目標と比較したトライアルのメトリックを示す
- エージェントの体験に基づくフィードバックを紹介し、具体的な引用を示す
- 利害関係者が当初考慮していなかったメトリックやフィードバックを示す
- 高度なAIを購入した場合の目標のリストを配布する
- 高度なAIプランへの転換を決定する際に、考慮すべき質問を利害関係者に尋ねる
- Zendeskの顧客事例。AIを活用した優れたカスタマーサービスを実現するために、他社の高度なAIの運用事例を確認します。Zendeskの顧客事例をチェックし、フィルタリングして、プレゼンテーションのさらなる検証として、自社のユースケースに一致する事例を見つけます。
- 将来性。このトライアルは高度なAIの機能を体験していただくことを目的としたものですが、実際にはもっと多くの機能が提供されます。ショートカットの作成、追加されたCopilotの機能、AIエージェント(Advanced)など、その他の機能もぜひお試しください。
第5週:後処理を行います。
最後に目標と比較したデータについて確認します。利害関係者へのプレゼンテーションを行う際に必要になりそうな最終的なメトリックをエクスポートします。
トライアルは30日間で終了します。素晴らしいトライアル体験をしていただき、ワークフローの最適化やエージェント業務の効率化が実現されたことを願っています。また、AIによってカスタマーからのリクエストが減少し、皆さまの日々の業務の負担が軽減されたことを願っております。高度なAIをご購入いただくには、「「高度なAI」アドオンの購入」の記事をご覧ください。
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