このレシピでは、ダッシュボードフィルターを使用して、ダッシュボードレポートの構成をすばやく変更する方法を説明します。各構成はそれぞれをブックマークとして保存できます。ブックマークは、ダッシュボード閲覧者がワンクリックで別のダッシュボード構成に切り替えられるようにするものです。
この手順の例では、過去1年間のチケットの更新とコメントを追跡するいくつかのレポートを設定します。これらのレポートをダッシュボードに追加し、属性の変更フィルターを作成して、閲覧者が表示期間を年単位、月単位、日単位で変更できるようにします。最後に、これらの時間測定をワンクリックで切り替えられるようにするためのブックマークを作成します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
必要条件
スキルレベル:上級
所要時間:30分
- Zendesk Explore ProfessionalまたはEnterprise
- 編集者または管理者レベルの権限(「エージェントにExploreへのアクセスを許可する方法」を参照)
- Zendesk Supportのチケットとエージェントのデータ
レポートを作成する
最初のセクションでは、次のレポートを作成し、新しいダッシュボードに追加します。
すべてのレポートに共通する手順
すべてのレポート作成に共通する最初の手順は以下のとおりです。
レポートを作成するには
- Zendesk Exploreで、レポートアイコン()をクリックします。
- レポートライブラリで、「新規レポート」をクリックします。
- 「データセットを選択」ページで、「Support」>「Support - Updates history」をクリックし、「レポートを開始」をクリックします。
レポートビルダーが開きます。続いて、各手順を順番に進めていきます。
レポート1:作成されたチケット
この1番目のレポートでは、月単位および年単位のチケット作成数を示す棒グラフを作成します。
レポートを作成するには
- 「メトリック」パネルで、「追加」をクリックします。
- メトリックのリストから「チケット」>「チケット作成日時」を選択し、「適用」をクリックします。
- 「列」パネルで「追加」をクリックします。
- 属性のリストから、「時間 - チケット更新」>「更新 - 年」および「時間 - チケット更新」>「更新 - 月」を選択し、「適用」をクリックします。
- 表示タイプメニュー()で、「縦棒」を選択します。
- 「保存」をクリックし、「ダッシュボードに追加」をクリックします。
- 「新規レポートの保存先」ページで、新しいダッシュボードを選択し、ダッシュボードに「ダッシュボードのブックマーク」などの名前を付けます。
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
レポート2:解決されたチケット
このレポートでは、もう1つ別の棒グラフを作成します。このグラフでは、月単位および年単位のチケット解決数を示します。
レポートを作成するには
- 前述の最初の手順に従って、新しいレポートを作成します。
- 「メトリック」パネルで、「追加」をクリックします。
- メトリックのリストから「チケット」>「解決済みチケット」を選択し、「適用」をクリックします。
- 「列」パネルで「追加」をクリックします。
- 属性のリストから、「時間 - チケット更新」>「更新 - 年」および「時間 - チケット更新」>「更新 - 月」を選択し、「適用」をクリックします。
- 「保存」メニューから、「保存」をクリックします。
- 「保存」メニューから、「ダッシュボードに追加」を選択します。
- 「新規レポートの保存先」ページで既存のダッシュボードを選択し、リストから「ダッシュボードのブックマーク」を選択します。
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
レポート3:エージェントのコメント
このレポートでは、もう1つ別の棒グラフを作成します。このグラフでは、月単位および年単位のエージェントのコメント数を示します。
レポートを作成するには
- 前述の最初の手順に従って、新しいレポートを作成します。
- 「メトリック」パネルで、「追加」をクリックします。
- メトリックのリストから、「コメント」>「エージェントのコメント数」を選択します。
- 「列」パネルで「追加」をクリックします。
- 属性のリストから、「時間 - チケット更新」>「更新 - 年」および「時間 - チケット更新」>「更新 - 月」を選択し、「適用」をクリックします。
- 「保存」メニューから、「保存」をクリックします。
- 「保存」メニューから、「ダッシュボードに追加」を選択します。
- 「新規レポートの保存先」ページで既存のダッシュボードを選択し、リストから「ダッシュボードのブックマーク」を選択します。
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
オプションのレポート
合計値だけでなく時間的な傾向も確認したい場合は、メトリックの主要業績評価指標(KPI)を追加することができます。
Support:Updates history [default]データセットを使用してこれらの各レポートを作成し、上記の3つのレポートと同じ方法でダッシュボードに追加します。
- 「Tickets」>「Tickets created」という1つのメトリックを使用するレポート。
- 「Tickets」>「Tickets solved」という1つのメトリックを使用するレポート。
- 「Comments」>「Agent comments」という1つのメトリックを使用するレポート。
レポートの作成について詳しくは、「レポートの作成」を参照してください。
ダッシュボードをカスタマイズする
新しいダッシュボードは、ダッシュボードライブラリ()ですぐに利用できるようになります。ただし、外観を整えるには、もう少し作業が必要です。
ダッシュボードをカスタマイズするには
- ダッシュボードを開き、「編集」をクリックします。ダッシュボードが編集モードで開きます。
- 「タブオプション」をクリックします。
- 「タブオプション」メニューで、「サイズ:1画面に合わせる」()をクリックし、「自動的にウィジェットを再整理」()をクリックします。
- CTRL + A(Windows)またはOption + A(Mac)をクリックして、ダッシュボード上のすべてのレポート(ウィジェット)を選択します。
- 「ウィジェットオプション」で「ヘッダーの非表示/表示」()をクリックします。これにより、各レポートからタイトルヘッダーが削除されます。
- 各KPIグラフにラベルを表示するには、各KPIグラフで以下の手順を実行します。
- KPIグラフで矢印をクリックし、「レポートを編集」を選択します。レポートビルダーが開き、KPIレポートが表示されます。
- グラフ設定メニュー()で、「グラフ」をクリックします。
- 「グラフ」ページで、「ラベルを非表示にする」のチェックを解除します。
- レポートを保存して、ダッシュボードに戻ります。
- 各レポートをドラッグしてサイズを変更し、ダッシュボードを整理して、以下のスクリーンショットの例のようにします。
ダッシュボードフィルターを構成する
このセクションでは、2個のダッシュボードフィルターを作成します。時間フィルターを使用すると、ダッシュボードに表示される結果の期間を変更できます。変更属性フィルターを使用すると、棒グラフに使用されるx軸の属性を月、週、または日付に切り替えることができます。
時間フィルターを追加する
このセクションでは、ダッシュボードに時間フィルターを追加して、ダッシュボードの閲覧者がダッシュボードに表示される日付範囲を選択できるようにします。
時間フィルターを追加するには
- ダッシュボードで「追加」をクリックします。
- ウィジェットのリストから、「時間フィルターを追加」を選択します。
- 「時間フィルターウィジェット」ページで、最初の属性である「更新履歴 [デフォルト] - 更新」を選択します(これは、属性の「時間 - チケット更新」グループに対応します)。
- ウィジェットページの下部にある「レンダリング形式」ドロップダウンリストから、「詳細範囲」を選択します。これにより、時間フィルターウィジェットで、シンプルな日付範囲と詳細な日付範囲の両方にアクセスできるようになります。
- 「閉じる」をクリックします。
これで、ダッシュボードをプレビューすると、時間フィルターを使用して、シンプルな日付範囲や詳細な日付範囲を選択できることがわかります。日付範囲を選択すると、ダッシュボードが更新され、新しい期間で結果が表示されます。次に、属性変更フィルターを追加します。この属性によって、レポート対象の属性を「更新 - 月」から別の属性に変更することができます。
変更属性を追加する
変更属性を追加するには
- ダッシュボードで「追加」をクリックします。
- ウィジェットのリストから、「変更属性を追加」を選択します。
- 「変更属性を選択」ページで、「更新 - 月」を選択します。変更属性が表示され、ダッシュボードの閲覧者は「更新 - 月」属性を他の任意の月で置き換えることができます。
- 「変更属性を選択」ページの「表示」ドロップダウンリストから、「ボタンリストに」を選択します。
- 「属性のこのリストに制限」に、次の属性を入力します。これらは、エンドユーザーに表示される唯一の変更属性になります。
- 更新 - 月
- 更新 - 週
-
更新 - 日付
- 変更属性ウィジェットを移動して、時間フィルターと隣り合わせに表示されるようにします。
これでこのセクションが完了し、閲覧者は時間属性を使用してダッシュボード全体の期間を変更したり、変更属性を使用して月、週、日付ごとにレポートを作成したりできるようになります。値の組み合わせは任意に設定できます。次のセクションでは、ダッシュボードフィルターを使って設定したレポートを、ブックマークを使用して保存する方法について説明します。
ブックマークを設定する
このセクションでは、3つのブックマークを設定して、ボタンをクリックするだけで、3つの異なる期間と詳細レベルを切り替えられるようにします。このようにすることで、閲覧者が複数の機能を設定せずに済みます。
- 過去12か月分の「月ごと」
- 過去12週間分の「週ごと」
- 過去30日分の「日ごと」
月ごとのビュー
月ごとのビューを設定し、ブックマークするには
- 時間フィルターウィジェットで、日付範囲を12か月前から1か月前に設定します。
- 変更属性ウィジェットで、「更新 - 月」を選択します。
- 「ダッシュボード」メニューで、「追加」>「ブックマークを追加」をクリックします。
- 「ブックマーク」ページで、「現在の状態からブックマークを作成」をクリックし、「12 month view」と名前を付けます。
- ピンボタンをクリックし、これをデフォルトのダッシュボード構成として設定します。
- 「閉じる」をクリックします。
週ごとのビュー
週ごとのビューを設定し、ブックマークするには
- 時間フィルターウィジェットで、日付範囲を12週間前から1週間前に設定します。
- 変更属性ウィジェットで、「更新 - 週」を選択します。
- 以前作成したブックマークウィジェットで、右上のメニューをクリックし、「編集」をクリックします。
- 「ブックマーク」ページで、「現在の状態からブックマークを作成」をクリックします。新しい空白のブックマークが作成されます。
- 新しいブックマークに「12 week view」と名前を付け、「閉じる」をクリックします。
日ごとのビュー
日ごとのビューを設定し、ブックマークするには
- 時間フィルターウィジェットで、日付範囲を30日前から昨日までに設定します。
- 変更属性ウィジェットで、「更新 - 日」を選択します。
- 以前作成したブックマークウィジェットで、右上のメニューをクリックし、「編集」をクリックします。
- 「ブックマーク」ページで、「現在の状態からブックマークを作成」をクリックします。新しい空白のブックマークが作成されます。
- 新しいブックマークに「30 day view」と名前を付け、「閉じる」をクリックします。
設定を完了する
ダッシュボードを完成させるには
- 時間フィルターと変更属性ウィジェットを非表示にします。各ウィジェットの右上のメニューで、「非表示にする」をクリックします。
- ブックマークウィジェットをダッシュボード上の空きスペースに移動します。
- ダッシュボードを以下の例のように並べ替えます。
ダッシュボード閲覧者が、ワンクリックでダッシュボードの構成を切り替えられるようになりました。