この記事では、AIエージェントの導入プロジェクトの成功例を紹介します。しっかりとした実装を行うことで、パフォーマンスの高いAIエージェントを支える強固な基盤が確立されます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
チームを組織する
AIエージェントの導入チームには、次のような役割のメンバーを加えることをお勧めします。
プロジェクトリード
通常、カスタマーサポート主任、カスタマーエクスペリエンス責任者、カスタマーサービスオペレーション部長といった役職の方が務めます。
プロジェクトリードは以下の責任を負います。
- プロジェクト全体の統括
- 成功に対する社内での責任の明確化
- プロジェクトチームのメンバー選定とブリーフィング
- 戦略目標の社内共有
- 進展状況の継続的監視と障害の報告
AIエージェントの開発者
通常、カスタマーサポート、カスタマーサービス、カスタマーケアの各エージェントが担当します。経験豊富なメンバーを2~3名選びます。
AIエージェント開発者は、以下の責任を負います。
- 現行のプロセスとカスタマーへの理解
- AIエージェントの構築プロジェクトの統括
- 導入後のモニタリングとコンテンツのメンテナンス
CRM管理者
通常、CRMアドミニストレーター、CRMマネージャー、オペレーションマネージャー、APIインテグレーションのデベロッパーやプロダクトマネージャーが担当します。
CRM管理者は以下の責任を負います。
- CRM、ウィジェット、技術的セットアップの担当・管理
- キックオフおよび初期設定への参加
- テストおよび立ち上げへの参加
カスタムインテグレーションエンジニア
この職種は、プロジェクトにインテグレーション作業が含まれている場合にのみ必要です。役職としては、通常バックエンドエンジニアなどが該当します。
カスタムインテグレーションエンジニアは、以下の業務を担当します。
- 関連するバックエンドシステムのデータの確認
- 一般的なレベルでのユースケースへの理解
- バックエンドインテグレーションの実装
目標を設定する
チーム全体で、解決すべき問題と目指す成果を明確にし、共有することが重要です。
目標とKPIの例:
- 運用開始から1か月以内に、カスタム解決率の目標を達成する
- 平均処理時間(AHT)を、目標とする割合だけ短縮する
- 初回応答時間(FRT)を、目標とする割合だけ短縮する
- 年中無休のサポートにより、対応可能な顧客数を増やす
データとインサイトを収集する
オンボーディングをスムーズに進めるために、以下の情報があると便利です。
- ヘルプセンターへのリンク
- カスタマーからの問い合わせを頻度や件数でソートしたレポート
- 該当期間中のお客様からのメッセージ
- エージェント向けのトレーニング資料
- よくある問い合わせに対する、現在のエージェントのワークフロー
- よくある問い合わせに対する、理想的なAI支援のワークフロー
ブランドに関するガイドライン
カスタマーとのコミュニケーションで使用する文章のトーンを定めた社内ブランドガイドラインを入手します。この文書は、多くの場合、マーケティングチームが管理しています。カスタムインテグレーション
プロジェクトにインテグレーションが含まれている場合は、以下の情報も併せて収集してください。
- チームが構築する自動化の優先順位(事前に合意されたもの)。これらの自動化は、異なるバックエンドのインテグレーションに影響を与える可能性があります。
- カスタムインテグレーションの準備作業から得られた成果物。