チケットのライフサイクルでは、通常、チケットを解決するエージェントとカスタマーとの間で、状況を明確にするための質問とリクエストのやりとりが何度か行われます。このようなプロセスの一環として、チケットのステータスが何度も変更される可能性があります。各ステータスラベルをいつ使用するかなど、チケットステータスの変更管理の方法を知ることで、カスタマーとエージェントの関係をスムーズなものにすることができます。
この記事では、やりとりのさまざまな状況と、それらのチケットステータスへの影響について説明します。このトピックは以下のセクションで構成されています。
チケットステータスの操作に進む前に、Zendesk Supportのエージェントインターフェイスの説明を読み、正しくお使いください。
チケットステータスの基礎知識
チケットに適用できるステータスは標準で5つ用意されています。
- 新規:チケットに何のアクションも行なわれていないことを意味します。「新規」チケットのステータスが変更されると、もう一度「新規」に戻すことはできません。
- オープン:チケットがエージェントに割り当てられ、処理中であることを示します。エージェントによるアクションを待機しています。オープンチケットのビューを使用して、現在オープンステータスのすべてのチケットを確認できます。
- 保留中:エージェントがリクエスタからの情報を待っていることを示します。保留中チケットのビューを使用して、現在保留中のすべてのチケットを確認できます。リクエスタが応答し、新しいコメントが追加されると、チケットのステータスは自動的に「オープン」に再設定されます。
- 待機中:エージェントがリクエスタ以外の誰かからの情報またはアクションを待っていることを示します。待機中ステータスは、第三者から情報を提供されるまで、エージェントがチケットの解決を進めることができないという点で、「保留中」ステータスによく似ています。ただし、「待機中」ステータスは社内用のステータスであり、チケットリクエスタには表示されません。チケットを「待機中」に設定した場合は、リクエスタに表示されるステータスは「オープン」となります。「待機中」はオプションのステータスです。「Zendesk Supportへの待機中のチケットステータスの追加」の説明に従って、管理者が有効にすることができます。
- 解決済み:エージェントが解決策を送信したことを示します。
管理者がカスタムチケットステータスをアクティブにしている場合、追加のチケットステータスにアクセスできます。以下はその例です。
アップデートの送信とチケットステータスの変更
「送信」ボタンを押すと、チケットに加えたすべての更新(ステータスの変更、パブリックコメントまたは社内メモなど)が適用され、チケットのステータスを選択できるようになります。
チケットのステータスを変更せずにチケットにアップデートを送信するには
- 「送信」ボタンをクリックします。
チケットにアップデートを送信し、チケットのステータスを変更するには
- をクリックして、ステータスオプションメニューを開きます。
- チケットの送信時に適用するステータスを選択します。
チケットの解決と終了について
リクエスタから求められたサポート案件を解決したら、上記で説明した「送信」ボタンを使用して、チケットのステータスを「解決済み」に変更します。これは通常、エージェントがチケットの処理を完了し、リクエスタはエージェントから提供された解決策に満足したことを意味します。ところがその後、リクエスタがチケットに新しいコメントを追加すると、「解決済み」に設定されたチケットが再び「オープン」ステータスになります。たとえば、サポート案件の解決内容についてリクエスタが同意しなかった場合や、解決策を実行したために新しい問題が発生したような場合です。
管理者は自動化を作成し、チケットが解決済みの状態になってから終了するまでの日数を決めます。デフォルトの自動化設定では、チケットが解決されてから4日後に自動的に終了となります。チケットを終了させる自動化を管理者が非アクティブにした場合、チケットは解決されてから28日後に自動的に終了されます。この28日間ルールは、システムのチケットルールであり、変更できません。つまり、28日以上経過した後にチケットを終了するというビジネスルールを作成しても、受け入れられません。
手動でチケットのステータスを「終了」に変更するには、回避策としてトリガを作成できます(Supportテクニカルノートの「チケットを手動で終了する方法」を参照)。
いったんチケットのステータスが「終了」に変更されると、リクエスタがそのチケットを再び「オープン」にすることはできません。ただし、その終了済みチケットを参照する補足リクエストを作成することは可能です。また、エージェントも、終了済みチケットの補足コメントを作成できます。「終了したチケットに対する補足の作成」を参照してください。
終了済みチケットの補足リクエストとして作成されたチケットには、それを示すマークが付けられます。以下はその例です。
終了済みチケットは、無期限に保存されています。終了済みチケットを閲覧するには、検索を使用するか、終了済みチケットのビューを作成します。「ビューを使用したチケットワークフローの管理」を参照してください。
チケットを削除するアクセス許可を持っている場合は、終了済みチケットを削除できます。各チケットを開き、右上にあるチケットオプションの矢印メニューをクリックし、「削除」を選択します。
終了済みチケットをビューから一括で削除することはできません。ただし、管理者は、終了済みチケットを一括で削除するAPIを使用できます。REST APIガイドの「Bulk Deleting Tickets(チケットを一括で削除する)」を参照してください。
カスタムステータスを使用してチケットを解決する
カスタムチケットステータスがアクティブになっている場合、「解決済み」ステータスカテゴリのステータスで解決されたチケットは、終了となった後でもそのチケットステータスが保持されます。これにより、チケットがどのように、どういう理由で解決されたのか、その背景を知ることができます。
たとえば、「Refund processed(返金処理済み)」というカスタムチケットステータスを持つチケットを解決し、その後終了した場合、そのチケットは「Refund processed」チケットステータスのままになります。ただし、チケットは引き続き「終了」ステータスです。
「終了」ステータスにあるということは、チケットが終了済みであり、編集不可で、「終了」ステータスカテゴリにあることを意味します。「終了」ステータスカテゴリは、終了済みチケットのビューを作成するときやレポートの作成時に使用することができます。
チケットが終了していることを示す視覚的なインジケータもあります。たとえば、「終了済み」チケットを含むビューがある場合、終了済みチケットにはアイコン()が付きます。アイコンにカーソルを合わせると、次の図のように追加の情報が表示されます。
さらに、終了済みチケットのチェックボックスにカーソルを合わせると、他にも追加情報が表示されます。