このレシピでは、ZendeskのBump-Bump-Solveメソッド(リマインダ-リマインダ-解決メソッド)を使用して、アカウント内の休眠状態の古いチケットをクリーンアップする方法を説明します。ビジネスルールを使用することで、応答を待っていることを知らせる最初の通知をリクエスタに送ってから、休眠状態のチケットに解決済みのマークが付けられたことを知らせる最後の通知を送るまでの間隔を設定できます。
このプロセスでは次のものを使用します。
- チケットが4日間保留にされた後にチケットリクエスタに通知を送る「bump」自動化。
- 3日後に解決してカスタマーに通知を送る自動化。
- これらのいずれかの通知にカスタマーが応答した場合に、このプロセスをリセットするために使用するトリガ。
この記事では、次のトピックについて説明します。
ワークフローの目標
このレシピでは、カレンダー日で4日後にチケットリクエスタに通知(Bump)し、6日後にまだ回答がない場合は再度チケットリクエスタに通知(Bump)し、7日後にチケットを解決(Solve)する方法を紹介します。独自の要件を満たすために、このワークフローを変更し、通知の間隔を変更したり、カレンダー日ではなく営業日を設定したりすることができます。
最初のリマインダを自動化する(Bump)
発生した特定のチケットイベントに基づいてではなく、チケットの保留時間に基づいてカスタマーにリマインダを送信するため、リマインダの送信にはトリガではなく自動化を使用します。
「bump」という自動化を作成して、チケットのリクエスタにチケットが4日間「保留中」ステータスにあったことを通知します。自動化がチケットが「保留中」になるたびに1回だけ実行され、指定された期間(4カレンダー日)の後に実行されるように条件とアクションを設定します。このように、この自動化では、固有のタグをチケットに追加し(そしてそのタグがないことを確認し)、リクエスタに通知します。設定した自動化は、次のようになります。
最初のリマインダを自動化するには
- 管理センターで、サイドバーにあるオブジェクトとルールアイコン()をクリックし、「ビジネスルール」>「自動化」を選択します。
- 「自動化を追加」をクリックします。
- 以下の自動化情報を入力します。
自動化の名前と条件:
チケット:タグ条件は、チケットに次の2つのタグが存在しないことをチェックします。1つ目のタグ「bump1」は、自動化がすでに実行され、カスタマーに通知済みであることを示すために使用されます。チケットを解決する前、最初の通知の6日後に2回目の通知を送信する予定なので、最初の通知が行われた後に「bump1」タグが追加され、最初の通知と2回目の通知を区別できるようになります。
2番目のタグ「dont_bump」は、エージェントが特定のチケットに対してこの自動化プロセスを実行したくない場合に、エージェントによるフェイルセーフとして使用できます。このような場合、エージェントは手動で「dont_bump」タグをチケットに追加して、自動化「bump」が実行されないようにすることができます。
自動化のアクション:
- 自動化の名前、条件、およびアクションの追加が完了したら、「自動化の作成」をクリックします。
この自動化で、以下の条件が満たされた場合:
- チケットのステータスが、「保留中」になってから4日(96時間)を超えた。
- チケットにbump1タグまたはdont_bumpタグがない。
次のアクションが実行されます。
- メール通知がチケットリクエスタに送信される以下の例を参照してください。
- 最初のbumpリマインダが送信されたことを追跡するためのbump1タグがチケットに追加される。
以下は、チケットが4日以上保留になった後にカスタマーに送信されるメール通知の例です。
2回目のリマインダを自動化する(Bump)
最初のリマインダが送られた後も保留になっているチケットについては、6日後にチケットがまだ保留になっている場合に2回目のリマインダを送る2つ目のbump自動化を作成します
2回目のリマインダを自動化するには
- 管理センターで、サイドバーにあるオブジェクトとルールアイコン()をクリックし、「ビジネスルール」>「自動化」を選択します。
- 「自動化を追加」をクリックします。
- 以下の自動化情報を入力します。
自動化の名前と条件:
自動化のアクション:
- 自動化の名前、条件、およびアクションの追加が完了したら、「自動化の作成」をクリックします。
この自動化で、以下の条件が満たされた場合:
- チケットのステータスが、「保留中」になってから6日(144時間)を超えた。
- チケットにbump2タグまたはdont_bumpタグがない。
- bump1タグがすでにチケットに追加されている。つまり、最初の通知はすでに送信されており、チケットは2回目の通知を送る準備ができています。
- チケットが2日(48時間)以上前(最初の自動化が実行された時)に更新されたかどうかのチェック。この条件により、このプロセスを初めて導入する際に、すでに6日以上保留になっているチケットがある場合、エンドユーザー全員に通知されることはなく、1時間後に再度通知されるか同時に通知されます。
通知に対するカスタマーの応答によってチケットが再度オープンになります。このプロセスをリセットするには、クリーンアップトリガでチケットからすべてのbumpタグを削除する必要があります。
次のアクションが実行されます。
- メール通知がチケットリクエスタに送信される以下の例を参照してください。
- 2回目のbumpリマインダが送信されたことを追跡するためのbump2タグがチケットに追加される。
以下は、チケットが6日以上保留になった後、最初の通知に応答しなかった場合にカスタマーに送信されるメール通知の例です。
チケットを自動的に解決する(Solve)
リクエスタに2回通知し、応答に十分な時間を与えたら、別の自動化を作成してチケットを終了させる必要があります。この自動化では、チケットの解決とリクエスタへの通知の2つの処理を実行する必要があります。
チケットを解決するには
- 管理センターで、サイドバーにあるオブジェクトとルールアイコン()をクリックし、「ビジネスルール」>「自動化」を選択します。
- 「自動化を追加」をクリックします。
- 以下の自動化情報を入力します。
自動化の名前と条件:
自動化のアクション:
- 自動化の名前、条件、およびアクションの追加が完了したら、「自動化の作成」をクリックします。
この自動化で、以下の条件が満たされた場合:
- チケットのステータスが、「保留中」になってから7日(168時間)を超えた。
- チケットには、2つの通知が送信されたことを示すbump2タグがある。
- チケットが最後に更新されてから24時間以上経過している。
次のアクションが実行されます。
- メール通知がチケットリクエスタに送信される以下の例を参照してください。
- チケットのステータスが「解決済み」に変更された。
以下は、保留中のチケットが自動的に「解決済み」としてマークされたときにカスタマーに送信されるメール通知の例です。
チケットが「解決済み」から「終了」に変わるまでの間にリクエスタが通知に応答した場合、チケットは再度オープンになり、クリーンアップトリガも起動します。
チケットを自動的にクリーンアップする
最後のステップでは、クリーンアップトリガを追加します。このトリガは、チケットが再オープンされた場合に、bump-solveプロセスタグを削除します。このトリガは、チケットが再オープンされ、エージェントが応答してから「保留中」に戻す場合に必要です。この場合、bump-bump-solveタグをクリーンアップすることで、プロセスが既に実行済みであっても、改めて実行することができます。
プロセスタグをクリーンアップするには
- 管理センターで、サイドバーにあるオブジェクトとルールアイコン()をクリックし、「ビジネスルール」>「トリガ」を選択します。
- 「トリガを追加」をクリックします。
- 次のトリガ情報を入力します。
「次のすべての条件を満たす」で、次の条件を追加します。
ステータス | 次に変更された | オープン
現在のユーザー | = | (エンドユーザー)
タグ | 少なくとも次の1つを含む | bump 1 bump 2
トリガの「アクション」で、次のアクションを追加します。
タグを削除 | bump1 bump2
- 「トリガの作成」をクリックします。
以上です。これらのビジネスルールを3つまたは4つ使用すれば、応答を待っているチケットがあることをカスタマーに自動的にリマインドし、最終的に応答がない場合に解決する自動化プロセスを作成できます。保留中のチケットついて管理に気を遣う必要はもうありません。