同一ユーザーのアカウントを重複させてしまうと、高品質なカスタマーサポートを提供することが難しくなります。このような事態を避けるため、ユーザーのプロフィールにはメールアドレスやソーシャルメディアのハンドルを複数追加できます。これにより、重複アカウントの作成を避けることができ、リクエストの送信でユーザーが使用したメールアドレスやソーシャルメディアチャネルにかかわらず、ユーザーを適切に識別することができます。ただし、エンドユーザーが自分のユーザープロフィールに登録していないメールアドレスやソーシャルメディアアカウントからリクエストを送信するたびに、重複したアカウントが作成される可能性があります。この記事では、このようにして生じた重複アカウントを統合する方法について説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
エンドユーザーアカウントを統合するための要件と考慮事項
同一のエンドユーザーに複数のアカウントが存在する場合、以下の条件に当てはまる限り、そのうちのアカウントの1つを他のアカウントに統合することができます。
- どちらのアカウントもエンドユーザーのものであり、管理者やエージェントのものではない。
- エンドユーザーのアカウントが未確認のものである場合、メールアドレスまたはX(旧Twitter)アカウントのいずれかまたは両方を持っている。
- 統合する各アカウントのチケット数が、それぞれ10,000件以内である。
エンドユーザーのアカウントを統合する前に、以下の点を考慮してください。
- Zendeskアカウントでシングルサインオンを使用しており、JWTまたはSAMLを使ってユーザー認証を処理している場合、エンドユーザーのアカウントを統合できるのは、どちらのアカウントにも外部IDが関連付けられていない場合のみです。
- 統合したエンドユーザーアカウントは元に戻せません。正しいアカウントを選択しているか確認してください。
- アカウントの統合後は、重複した(統合済みの)アカウントで作成されたチケットはすべてメインのユーザーアカウントを使って更新されます。これらのチケットの更新は、リクエスタの変更としてチケットのイベントログに表示されますが、トリガが起動することはありません。
重複したエンドユーザーアカウントの統合
重複したアカウントを統合することで、エージェントはエンドユーザーに優れたカスタマーサポートを提供することができます。ただし、統合は元に戻せません。統合するアカウントを選択する際には注意してください。
重複するユーザーアカウントを統合するには
- Supportで、サイドバーにあるカスタマー アイコン()をクリックします。
- 統合するユーザーの名前を「検索」ボックスに入力し、そのユーザーの名前が表示されたらそれをクリックします。
別の方法として、チケットの1つからユーザーのプロフィールを開くこともできます。
- 右上にある「ユーザーオプション」メニューをクリックし、「別のユーザーに統合」を選択します。
- ユーザーの名前を入力すると、入力候補のユーザー名が表示されます。正しいユーザーを選択し、「統合」をクリックします。
- 統合してよいかどうか確認を求めるメッセージが表示されたら、統合の内容を確認して「確認して統合」をクリックします。統合をキャンセルする場合は、「確認して統合」をクリックせずにウィンドウを閉じます。
ユーザーデータの統合方法について
あるユーザーアカウントを別のユーザーアカウントに統合する場合、統合元のユーザーアカウントが所有していたチケットは統合先のユーザーが所有することになります。また、両者のユーザープロフィール内のデータも統合されます。以下の表に、ユーザープロフィールデータが統合後にどのように処理されるかを示します。ここでは、統合されるユーザーを「統合元ユーザー」、統合先のユーザーを「統合先ユーザー」と呼びます。通常、統合元ユーザーは、チケットとメールIDを除いてすべてのデータを失います。
ユーザーチケットおよびプロフィールデータ | 統合結果 |
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チケット | 統合元ユーザーがリクエストしたチケットはすべて、統合先ユーザーがリクエストしたチケットとしてカウントされます。CCは、アーカイブされていないチケットの場合と同様に扱われます。
アーカイブ済みチケットや終了チケットを含む、統合されたチケットは、チケットのイベントログに更新が表示されます。
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電話番号 | ユーザーの電話番号を統合すると、受信ユーザーのプロフィールに2番目の電話番号として追加されます。 |
直通 | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。 |
メインのメールアドレス | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。 |
サブメールアドレス | 既存のサブメールアドレスはすべて維持されます。統合元ユーザーのメールアドレスはサブメールアドレスとして追加されます。 |
言語 | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。 |
タイムゾーン | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。 |
組織 | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。統合先アカウントで複数の組織が有効になっている場合は、すべての組織が統合されます。複数の組織が有効になっておらず、元の組織もない場合は、1つの組織のみが統合されます。チケットは自動的に更新されないため、古い組織の値が維持される可能性があります。 |
タグ | 統合元ユーザーのタグは失われます。 |
詳細 | 統合元ユーザーの詳細は失われます。 |
説明 | 統合元ユーザーのメモは失われます。 |
画像 | 統合先ユーザーの設定は、統合の影響を受けません。 |
ユーザーフィールド | 統合先ユーザーのフィールドがそのまま残ります。統合元ユーザーのフィールドは失われます。 |
外部ID | 統合元ユーザーの外部IDは失われます。 |
ヘルプセンターへの投稿 | 投票、受信登録、コミュニティの投稿、およびヘルプセンターの記事や投稿へのコメントは引き続き存在し、表示されますが、統合先ユーザーに関連付けられなくなります。 |