「プロアクティブチケット」アプリは、カスタマーリストを使用して顧客ベースのセグメントに積極的に手を差し伸べることができるようにすることで、チームが、サポートチケットを超えて顧客に集中し、より良い関係を構築するのに役立ちます。顧客が助けを求めるのを待つのではなく、顧客に代わってプロアクティブチケットを作成することで、カスタマーサービスを開始できます。
プロアクティブチケットには次のような用途があります。
- ビジネスの更新の管理:サブスクリプションの更新を予定している顧客にプロアクティブチケットを作成します。アカウントのカスタムユーザーフィールドに保存されたサブスクリプションのタイプまたは更新日を使って、特定の顧客タイプを絞り込むことができます。
- オンライン小売業者:サービスの変更、購入履歴、注文の履行状況に基づいて、顧客に積極的に働きかけます。購入者の履歴を知ることで、カスタマーエクスペリエンスの潜在的な問題を早めに把握し、収益向上や離脱防止につなげることができます。
- 社内ヘルプデスク: 組織内のユーザーにサービスの中断やポリシーの変更を通知します。従業員の仕事を中断させないようにすることで、ダウンタイムを短縮し、生産性を維持します。
すぐに使い始められるよう、このガイドでは次の手順を説明します。
重要な検討事項
- 「プロアクティブチケット」アプリを使用するには、ユーザープロフィールでデフォルトのタイムゾーンを設定する必要があります。デフォルトのタイムゾーンが設定されていない場合、検索を実行すると空白のページが表示されます。
- 「プロアクティブチケット」アプリは、カスタムチケットステータスでは動作しません。このアプリは、システムチケットステータスフィールドにのみ対応しています。
- カスタマーを検索する場合、検索結果に表示されるのは一度に20件のみです。一度に20件を超えるチケットを作成するには、ページあたりのユーザー数を増やしてください。詳しくは「「プロアクティブチケット」アプリで一度に20件以上のチケットを送信するにはどうすればよいですか?」を参照してください。
- カスタムユーザーフィールドの情報を検索する場合は、カスタムーフィールドの名前をキーワードに使います。特定の複数語の語句(“renewal date”など)を検索する場合は、引用符で囲んでください。そうすることで、完全に一致する結果が返されます。
例:「renewal date」という名前のカスタムフィールドを検索するには、「カスタムフィールド名: "renewal date"」と入力します。
「プロアクティブチケット」アプリをインストールする
- 管理センターで、サイドバーにあるアプリおよびインテグレーションアイコン()をクリックし、「アプリ」>「Zendesk Supportアプリ」を選択します。
- ページ上部の「マーケットプレイス」をクリックし、マーケットプレイスの検索バーに「プロアクティブチケット」と入力します。
- 「プロアクティブチケット」アプリのアイコンをダブルクリックし、「インストール」をクリックします。
プロアクティブチケットキャンペーンを作成する
カスタマーリストをチェックし、正しい顧客グループが送信先に選択されているか確認することをお勧めします。
「プロアクティブチケット」アプリを使用してキャンペーンを作成するには、エージェントに共有ビューを作成および編集する権限が必要です。
プロアクティブチケットキャンペーンを作成するには
- 左側のナビゲーションバーで、プロアクティブチケットのアイコン()をクリックします。
- 検索条件を入力して、フィルタリングされたカスタマーリストを作成し、「検索」をクリックします。
すべてのユーザーフィールドを検索するには、上部のテキストフィールドを使用します。たとえば、テキストフィールドに組織名、タグ、または姓を入力すると、アプリはすべてのユーザーフィールドを検索して該当するユーザーを見付けます。
また、個々のフィールドを使用してカスタマーを検索することもできます。たとえば、プロフィールにVIPタグを持つPetipet組織の顧客のリストを作成するには、「組織」フィールドに「Petipet」と入力し、「タグ」フィールドに「VIP」と入力します。 - リスト内のカスタマーを選択し、「チケットを作成」を選択します。
- 「キャンペーン名の作成」フィールドに一意の名前を入力します。 この名前が、このキャンペーンのすべてのチケットにタグとして追加されます。このタグを使用して、カスタムレポートを作成できます。
- 件名、説明、チケットのステータス、担当者などの残りの情報を「プロアクティブチケットの作成」セクションに入力します。
メモ:解決済みステータスのプロアクティブチケットを作成する場合は、チケットフォームのすべての必須フィールドに入力してから作業を進めてください。 - 作成されたプロアクティブチケットで実行するマクロを選択します。
- 「次へ」をクリックして、プロアクティブチケットをプレビューします。
- 入力したプロアクティブチケットの情報を確認し、「送信」をクリックしてキャンペーンを送信します。
- すべてのチケットを作成すると、確認ページが表示されます。さらに、キャンペーンのチケットビューが自動的に作成されます。「チケットビューに移動」をクリックし、その専用ビューでプロアクティブチケットを管理します。
積極的なチケットキャンペーンのベストプラクティス
「プロアクティブチケット」アプリの設定に加え、プロアクティブチケットキャンペーンをサポートするためにZendeskの他の側面も設定できます。
プロアクティブチケットを作成する前に:
- プロアクティブチケットは、Zendeskで設定した既存のワークフローに従います。トリガの設定を確認し、プロアクティブチケットが同じワークフローに従うようにしてください。プロアクティブチケット専用のワークフローを作成するには、プロアクティブチケットキャンペーンの一意のタグに基づいてトリガを設定する必要があります。トリガの設定については、「トリガを使用したワークフローの効率化」を参照してください。
- 目的についてチームと話し合い、プロアクティブチケットキャンペーンのアクションプランを作成します。キュー管理、トリアージ、エスカレーションの戦略を決定します。戦略を立てることで、チームはプロアクティブなコミュニケーションをより効率良く生産的に管理できます。
- プロアクティブチケットキャンペーンをサポートするために、同じ応答の繰り返しを高速化するマクロなど、関連する他のツールを作成します。マクロの設定については、「マクロを使ったチケットの更新」を参照してください。
プロアクティブチケットを作成する際には:
- 作成するプロアクティブチケットの数は、チームが無理なくサポートできる件数にとどめてください。顧客との積極的なコミュニケーションを計画している場合は、迅速かつ効率的に応答できる体制をとる必要があります。エージェントがサポートできるチケットの数を測定するための優れた方法は、エージェントのチケット処理能力(1日あたりに解決するチケットの数)を調べるだけです。
- 顧客に代わってプロアクティブチケットを作成するときは、配慮が必要です。外部から顧客に届くほかのコミュニケーションと同様に、スパムと見なされないように、顧客にチケットを送る頻度に注意してください。
- プロアクティブチケットキャンペーンを送信する前に、カスタマーリストを再確認してください。1回のキャンペーンにつき作成するプロアクティブチケット数は、1,000件を超えないようにします。したがって、カスタマーリストの顧客数は1,000件未満に抑えるようにしてください。それよりも多い顧客に送信する必要がある場合は、複数のキャンペーンを作成する必要があります。
プロアクティブチケットを作成した後:
- Zendeskが自動作成するチケットビューをご覧ください。このビューを使用して、プロアクティブチケットを整理および管理できます。このチケットビューは、必要に応じてカスタマイズできます。ビューの設定については「ビューを使用したワークフローの管理」を参照してください。
- プロアクティブチケットキャンペーン用に作成された一意のタグを使用して、プロアクティブチケットキャンペーンに関するレポートを生成できます。このタグに基づいてカスタムレポートを作成するには、インサイトを使用する必要があります。詳細については、「インサイトのタグレポーティング:1つ以上のタグを含むチケットのレポート作成」を参照してください。
リリースノート
バージョン2.3.1 - 2022-05-24
- 改善点
- チケットの説明にHTMLコンテンツを許可する
バージョン2.2.2 - 2021-05-10
- 改善点
- 翻訳や配置に関するいくつかの問題を修正
バージョン2.2.1 - 2021-01-25
- 改善点
- エージェントがキャンペーンを実行し、チケットを作成するための適切な権限を持っていない場合の、より具体的なエラーメッセージを追加
バージョン2.2.0
- 改善点
- 以前のキャンペーンが届かなかったユーザーへのキャンペーン送信を許可
- キャンペーン失敗時のアラートメッセージを更新
バージョン2.1.0 - 2020-05-20
- 改善点
- 検索に関する機能拡張
- プロアクティブチケットキャンペーンの実行時にマクロを実行する機能(Basicプラン)
- バグの修正
- 英語以外の言語の文字が切り捨てられる
- 一時停止されたユーザーを検索/含める問題を修正しました
- チケットの説明でMarkdown言語が機能していなかった問題を修正
バージョン2.2.0 - 2020-11-20
- 改善点
- 以前のキャンペーンが届かなかったユーザーへのキャンペーン送信を許可
- バグの修正
- 一般的なあいまいなメッセージではなく、不正アクセスに対応するエラーテキストを追加
- ローカライゼーションとUIの更新
バージョン2.3.0 - 2021-07-30
- 有償機能を無料プランに変換して搭載