このワークフローの例は、Zendesk Supportの機能を活用して価値のあるサービスを重要なカスタマーに提供する方法を示します。この例を参考にして、自分のアカウントでワークフローの管理をはじめてみましょう。この例では、以下について学習します。
ワークフローの目標
- 障害チケットの優先度を自動的に高くする。
- エージェントが、障害を解決するために残された時間を常に把握する。
- 問題が解決したらカスタマーに通知する。
- SLAに違反した場合、スーパーバイザーに警告する。
SLAを最大限に活用するためのヒントについては、「ブラッシュアップ:SLAで成功する - その理由とタイミングと方法」を参照してください。
ステップ1:カスタムフィールドの作成
ステップ1では、障害の詳細を記録するためのドロップダウンのチケットフィールドを作成し、Webフォームに追加します。
ドロップダウンのチケットフィールドを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「オブジェクトとルール()」をクリックし、「チケット」>「フィールド」を選択します。
- 「フィールドを追加」をクリックします。
- 「新規フィールド」ページで、「ドロップダウン」をクリックします。
- 「ドロップダウンフィールド」ページで、フィールドの「表示名」を入力します。これはエージェントに表示されるフィールド名です。
- 「権限」で、「顧客は編集可能」を選択します。
- 「顧客に表示されるタイトル」に、「Reason for contact」と入力します。
- 「フィールドの値」で、ドロップダウンリストに表示されるオプションを入力します。必ず、「障害」というオプションを作成してください。
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
ステップ2:SLAの作成
ステップ2では、上記で作成したフィールドを監視するSLAポリシーを作成します。チケットが障害に関するものであれば、サービスレベルアグリーメントが適用されます。SLAの詳細については、「SLAポリシーの定義と使用」を参照してください。
SLAを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「オブジェクトとルール()」をクリックし、「ビジネスルール」>「サービスレベルアグリーメント」を選択します。
- 「ポリシーを追加」をクリックします。
- ポリシー名(例:Outage)を入力します。
- 「このポリシーを、次のすべての条件を満たすチケットに適用します」で、次の2つの条件を追加します。
- チケット > Reason for contact > = > Outage
- チケット > 組織= <カスタマーの組織の名前>
- 「解決目標」で、「リクエスタの待機時間」に次の値を入力します。
- 緊急:1時間
- 高:24時間
- 普通:24時間
- 低:24時間
これらの値はあくまで例です。リクエスタの待機時間は、自社のビジネスニーズに最適な値で構成してください。
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
ステップ3:トリガの作成
次に、障害に関するチケットが届くたびに、チケットリクエスタに自動的に通知を送信するトリガを作成します。トリガについて詳しくは「チケットの自動更新と自動通知のトリガの作成」を参照してください。
トリガを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「オブジェクトとルール()」をクリックし、「ビジネスルール」>「トリガ」を選択します。
- トリガのリストで「リクエスタへの通知 - リクエスト受信」を見つけ、トリガの右にあるメニューをクリックして「複製」をクリックします。
- トリガのコピーが作成され、プロパティが開きます。トリガ名を「Notify customer of outage report」に変更します。
- 「以下の条件をすべて満たす」で、以下の新しい条件を追加します。
- チケット > Reason for contact > = > Outage
- チケット > 組織= <カスタマーの組織の名前>
ヒント:上記の条件を除外するようにデフォルトの通知を修正し、通知が重複して送信されないようにする必要があります。 - 「アクション」で、以下の条件を追加します。
- チケット > 優先度:緊急
- 通知 > ユーザーにメールを送信:(リクエスタ)(メールの件名と本文をカスタマーに合わせて編集し、保証する解決時間を記載)
- 通知 > グループにメールを送信:<障害対応を行うチーム>
- 操作を完了したら、「作成」をクリックします。
ステップ4:自動化の作成
ステップ4では、オープンチケットに対して毎時実行される自動化を作成します。チケットが障害に関するものであれば、「SLAbreach」というタグが付けられ、グループのスーパーバイザーにメールが送られます。自動化の詳細については、「自動化とその機能について」を参照してください。
自動化を作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「オブジェクトとルール()」をクリックし、「ビジネスルール」>「自動化」を選択します。
- 「自動化を追加」をクリックします。
- 「自動化のタイトル」(例:Outages)を入力します。
- 「以下の条件をすべて満たす」で、以下の条件を追加します。
- チケット:ステータス > より小さい > 解決済み
- チケット:組織 > = <カスタマーの組織>
- チケット > Reason for contact > = > Outage
- チケット:タグ > 次のいずれも含まない > SLAbreach(これにより、自動化が複数回実行されないようにします)
- 「これらのアクションを実行」セクションで次のアクションを追加します。
- チケット:タグを追加 > SLAbreach
- 通知:ユーザーにメールを送信 > <グループのスーパーバイザー>(メールの件名と本文に関連情報を追加し、スーパーバイザーに障害について知らせる)
- 操作を完了したら、「自動化の作成」をクリックします。
ステップ5:ビューの作成
最後に、SLAに違反したチケットと障害に関連するチケットをひと目で確認できる2つの新しいビューを作成します。詳細については、「ビューを使用したチケットワークフローの管理」を参照してください。
ビューを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「ワークスペース()」を展開し、「エージェントツール」>「ビュー」を選択します。
- 「ビューを追加」をクリックします。
- 最初のビューに「SLA breaches view」という名前を付けます。
- 「以下の条件をすべて満たす」で、以下の条件を追加します。
- チケット:ステータス > より小さい > 解決済み
- チケット:タグ > 少なくとも次の1つを含む > SLAbreach
- 操作を完了したら、「保存」をクリックします。
- このプロセスを繰り返し、次の条件で「Outages view」という名前のビューを作成します。
- チケット:ステータス > より小さい > 解決済み
- チケット > Reason for contact > = > Outage
ステップ6:マクロの作成
この最後のステップでは、チケットを解決し、チケットタイプを「問題」に設定し、障害が解決されたことをカスタマーに知らせるコメントを残すマクロを作成します。マクロの詳細については、「マクロを使ったチケットの更新」を参照してください。
マクロを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「ワークスペース()」を展開し、「エージェントワークスペース」>「マクロ」を選択します。
- 「マクロを追加」をクリックします。
- マクロの名前(例:Close outage ticket)を入力します。
- 「アクション」で、以下のアクションを追加します。
- ステータス > 解決済み
- タイプ > 問題
- コメント/説明:障害が解消したことと、問題が解決しない場合の連絡方法をカスタマーに知らせます。
- 操作を完了したら、「作成」をクリックします。