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アドオン AIエージェント - Advanced

時には、高度なAIエージェントが、人間のエージェントに問い合わせを転送する必要があります。これは、問い合わせが複雑であったり、緊急性が高かったり、機微な内容である場合に発生します。AIエージェントを導入する前に、こうした状況を想定したエスカレーション戦略を立て、対応するエスカレーションフローを設計しておきましょう。その後、対話ビルダーでエスカレーションブロックを使って、パスを構築します。

この記事では、次のトピックについて説明します。

  • エスカレーション戦略を策定する
  • エスカレーションフローを設計する
  • エスカレーションパスを構築する

関連記事:

  • 高度なAIエージェントとの会話中に稼働時間やエージェントの空き状況を確認する方法

エスカレーション戦略を策定する

エスカレーション戦略では、どの問い合わせをどのチャネル経由でエスカレーションするかを決定します。通常、メッセージ、チケット、メールの3つのエスカレーションチャネルがあります。

エスカレーションのチャネル選定は、エージェントの処理時間に大きく影響するため、以下の要素を考慮することが重要です。

  • チームのエージェント数
  • エージェントの空き状況と勤務時間
  • チャネル内の会話量
  • 問い合わせの複雑さと緊急度

たとえば、9時から17時まで働くエージェントが4人在籍し、1日に200~250件の会話を処理しているようなチームでは、メッセージングでのエスカレーションが多すぎると、エージェントに過剰な負担がかかり、顧客の待ち時間も長くなってしまいます。

このような場合は、製品に関する質問や出荷トラブルなど、収益やCSATに直接影響を与える重大な問題に限定してメッセージのエスカレーションを許可するのが効果的です。また、AIエージェントが顧客をセルフサービスリソースへ誘導できない場合にのみ、エスカレーションを行うようにしましょう。

エスカレーションフローを設計する

エスカレーションの前にAIエージェントが実行できることを検討し、引き継ぎとその後の会話をより効率的に行えるようにしましょう。たとえば、以下のような対応が考えられます。

  • 注文番号、名前、メールアドレスなどの情報を収集する
  • 特定のワークフローに応じてタグを追加したり、フィールドを更新したりする
  • 会話を引き継ぐのに適したエージェントを特定する

こうした情報を基に、テンプレート返信を活用してエスカレーションフローを設計します。複数のエスカレーションフローが必要な場合は、それぞれに応じたテンプレートを追加で作成してください。

エスカレーションパスを構築する

対話ビルダーでは、AIエージェントが問題を解決できない場合に、顧客の問い合わせをどのように転送するかをエスカレーションブロックで指定できます。

エージェントが対応可能で会話を引き継げる場合にのみ、メッセージングによるエスカレーションを選択することができます。たとえば、メッセージングのような同期型チャネルでは、エージェントの勤務時間外であれば、代わりにメールチャネルへのエスカレーションに切り替えることも可能です。これを実現するには、パスの先頭に「対応可能性ブロック」を配置し、エージェントが対応可能なときにだけエスカレーションが実行されるようにします。

エスカレーションパスを作成するには
  1. エスカレーションパスを作成したい対話ビルダーを開きます。
  2. エスカレーションパスを開始したい位置でプラス(+)アイコンをクリックします。
  3. エージェントの対応可否をフローに反映させたい場合は、「対応可能性ブロック」を追加します。詳しくは、「高度なAIエージェントとの会話中に稼働時間やエージェントの空き状況を確認する方法」を参照してください。
  4. エスカレーションブロックを挿入したい位置でプラス(+)アイコンをクリックし、「エスカレーション」を選択します。
  5. お客様に現在の状況を伝えるための、AIエージェントからのメッセージを入力します。
  6. 以下のいずれかのエスカレーション方法を選択します。
    • メールを送信:メールの送信先(チケットを受け取るエージェントまたはサポート部門)、件名、(オプションで)本文を入力します。
    • エージェントに転送:会話の転送先を選択します。
      • デフォルトでは、AIエージェントとCRMを初めて統合した際に指定されたグループにエスカレーションされますが、「詳細」パネルの「チームへのエスカレーション(オプション)」フィールドで別のチームを指定することもできます。
      • また、「詳細」パネルの「エスカレーションのフォールバック(オプション)」フィールドで、たとえば「失敗したエスカレーション応答」のシステム返信など、エスカレーションが失敗した際にトリガされる対話を指定することもできます。
    • カスタムエスカレーション:アクションを使って、分析用にラベルを追加したり、フィールド値を設定したりします。この方法では、特定のエンドポイントに転送はされません。
  7. (オプション)「詳細」パネルで、「アクションを追加」をクリックして、エスカレーション時に実行するアクションを設定します。
  8. 「保存」をクリックして作業を保存するか、「公開」をクリックして変更を反映させます。

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