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AIエージェント - Advancedの同等の機能については、「高度なAIエージェントの応答を制御する手順の使い方」を参照してください。

手順を使用すると、デフォルトのパーソナライズオプションよりも柔軟かつ効果的にAIエージェントの動作を制御できます。この記事では、効果的な手順を作成するためのベストプラクティスと、良い例・悪い例を紹介します。

この記事では、以下のトピックについて説明します。

  • 効果的な手順を作成するためのベストプラクティス
  • 良い例・悪い例

関連記事

  • AIエージェントの応答を制御する手順の使い方

効果的な手順を作成するためのベストプラクティス

手順から最適な結果を得るには、次のベストプラクティスを参考にしてください。

  • 手順の目的を忘れない
  • 明確で直接的な表現を使う
  • 強調には大文字を使用する
  • 指示事項ごとに手順を作成する
  • 矛盾する手順を避ける
  • 既存の機能を適切に活用する
  • 手順を必ずテストする

手順の目的を忘れない

手順を使うと、AIエージェントの応答を単に文章のトーンだけでなく、より細かく調整できます。たとえば、特定の表現を強制したり、特定のフレーズを避けたり、重要な情報を必ず含めることができます。

ただし、手順によってAIエージェントの返す回答内容を根本的に変えることはできません。たとえば、手順を使って別のナレッジソースを検索させたり、エスカレーションを発生させたりすることはできません。

手順は、AIエージェントがエンドユーザーのメッセージを理解し、それに基づいてナレッジソースを参照し、エンドユーザーに送信するための回答を生成した後に適用されます。この段階では、手順によって回答の伝え方や表現を整えることはできますが、回答そのものを根本的に変えることはできません。

明確で直接的な表現を使う

手順を作成する際は、明確さが重要です。シンプルな言葉と直接的な指示を使用してください。

たとえば、次のように言う代わりに、

  • 「AIには常に当社のブランド名を使用してほしい。」

次のように言い換えます。

  • 「『Acme』は使わず、常に『Acme Labs™』を使用してください。」

直接的なアプローチは、AIが手順を理解し実行する効果を高めます。

ただし、手順や文章のトーンの設定は、厳格な指示というよりも、強いガイドラインとして解釈されることを想定してください。生成AIの仕組み上、AIエージェントがすべての手順を毎回完璧に実行するとは限りません。そのため、パフォーマンスに対して現実的な期待を持ち、十分にテストを行うことが重要です。

強調には大文字を使用する

手順で特定の行動を強調したい場合は、大文字を使用すると効果的です。たとえば、「かならずリンクを含めること(ALWAYS include a link)」と指示すると、その指示の重要性が強調されます。

指示事項ごとに手順を作成する

複数の指示事項を1つの手順にまとめるのではなく、それぞれを別々の手順として設定してください。各手順には1つの指示事項のみを含めるようにします。このアプローチをとる理由は以下のとおりです。

  • AIエージェントが手順に従う可能性を高める。
  • 手順の編集や管理が用意になる。

矛盾する手順を避ける

手順同士が矛盾しないように注意してください。たとえば、「絵文字を使用しない」と指示する手順がある場合に、すべてのメッセージを笑顔の絵文字で終わらせるような手順を追加しないようにしてください。

また、選択した文章のトーンと手順とが矛盾しないようにしてください。たとえば、AIエージェントのトーンをくだけた口調に設定している場合、過度にフォーマルな手順や文脈を無視した手順は避けてください。メッセージの一貫性は、シームレスなカスタマーエクスペリエンスに欠かせません。

既存の機能を適切に活用する

手順は他の機能の代替ではありません。標準応答やペルソナをカスタマイズするような特定のタスクには、手順を代用するのではなく、指定された機能を使用してください。

特に、ビジネスプロフィールや文章のトーン、返信の長さなど、利用可能なペルソナ設定を最大限活用してください。これらの機能は、AIエージェントがカスタマーとどのようにやりとりするかを定義し、ユーザーエクスペリエンスを全体的に向上させます。

手順を必ずテストする

手順を有効にする前に、個々の手順とすべての手順を組み合わせてテストし、AIエージェントの応答を確認してください。テストは、表現や明確さに関する問題を特定するのに役立ちます。手順が期待した結果をもたらさない場合は、別の言葉で造り直してみてください。手順の言葉づかいは、AIエージェントの応答に大きく影響します。

AIエージェントを公開した後も、エンドユーザーとのインタラクションを継続的に監視してください。特定の手順が想定どおりに機能しない場合は、内容を見直し、必要に応じて調整してください。AIエージェントの有効性は、実際の使用状況を踏まえて慎重に調整を重ねることで、時間の経過とともに向上します。

良い例・悪い例

以下に、手順の良い例と悪い例を示します。各例には、前述のベストプラクティスを遵守するか無視するかによって、手順の有効性にどう影響するかの分析も含まれています。

良い手順

  • 例:ユーザーが会社の規制について問い合わせてきた場合は、以下の文面の返信をそのまま送信します。「お問い合わせいただきありがとうございます。当社の規制に関する情報は、https://help-center-link.com/regulation をご確認ください。」
    • 適切な理由:明確で直接的。
  • 例:メッセージの最後に「フライトをお楽しみください!」の文言を必ず添えること(ALWAYS say “Enjoy your flight!” at the end of your message)
    • 適切な理由:大文字を使って強調。
  • 例:回答が手順のリストの場合、ソースのフォーマットに関わらず、必ず1、2、3と番号を付けること。
    • 適切な理由:明確で直接的。
  • 例:FinanceCoでは、金融に関するアドバイスは提供できません。ユーザーに対して、いかなる形式であっても金融に関するアドバイスを<絶対に>提供しないでください(Make sure you NEVER give the user financial advice of any kind)。もし、回答内容が金融に関するアドバイスと受け取られる可能性がある場合は、必ず冒頭に「金融に関するアドバイスは提供できませんので、ご了承ください」という免責事項を追加してください。そのうえで、新しい段落として回答を続けてください。
    • 適切な理由:大文字を使って強調。強調のために大文字を使用しています。ただし、前述のとおり、この手順は100%確実ではないため、AIエージェントが免責事項を含めない場合がある点にご注意ください。

悪い手順

  • 例:絵文字は使用できますが、適切であると判断できる場合に限り使用してください。最終的な判断はご自身で行ってください。
    • 不適切な理由:表現が曖昧で、解釈の余地が多すぎる。
  • 例:ユーザーを常に歓迎してください。
    • 不適切な理由:これは挨拶メッセージ機能と矛盾しています。
  • 例:ユーザーがハッキング被害に遭ったと申し出た場合は、必ずエージェントにエスカレーションしてください。
    • 不適切な理由:手順ではエスカレーションをトリガできません。
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