これらのプランでは複数の言語を選択でき、選択した言語はシステムメッセージや、ビジネスルールで生成されるメール通知でも使用されます。
複数の言語をサポートするには、まずアカウントの設定を行います。やり方についてはこの記事で説明します。それから、ユーザーに送信されるメール通知のすべての内容について翻訳と管理を行います。そして、動的コンテンツを使用してユーザーの言語のコンテンツが自動送信されるように、ビジネスルールを編集します。
アカウントの言語設定と、ユーザーの使用言語に基づいたワークフローの組み立て方についての説明があります。
サポートする言語を選択する
複数の言語をサポートするには、まず、Zendesk Supportで利用可能な言語のリストから、サポートする言語を選択する必要があります。
言語の設定を変更するには
- 管理センターで、サイドバーにあるアカウントアイコン()をクリックし、「外観」>「ローカライゼーション」を選択します。
- 「言語」セクションで、「その他の言語」をクリックします。
- サポートするその他の言語をリストから選択します。
- 「タブを保存」をクリックします。
ワークフローを管理しやすいように、ここで行なった言語設定はSupport全体で使用されます。たとえば、リクエスタの言語設定に基づいてワークフロー内でチケットを処理する自動化やトリガを作成することができます。複数の言語に基づくワークフローの作成方法については、後述の「ビジネスルールにリクエスタの言語を使用する」を参照してください。
(Guide Professionalが必要)ヘルプセンターで言語を有効にし、ナレッジベースのコンテンツをサポート言語で表示することで、エンドユーザーがヘルプセンターの表示言語を選択できるようになります。
ユーザーの使用言語を設定および特定する
管理者は、ユーザープロフィールで、各ユーザー(スタッフとエンドユーザーの両方を含む)が使用する言語を設定することができます。
使用言語が設定されている場合、この設定をビジネスルールに使用して、たとえば、どの動的コンテンツの言語バリアントを使用するかを決めたり、または特定のグループまたはエージェントにチケットを転送したりすることができます。
使用可能な言語のリストは、「ローカライズ設定」ページで選択した言語と同じです。ユーザーの使用言語がサポートされていない場合、ユーザーはその言語を選択することはできません。
ユーザーの使用言語は、次の手順で設定できます。
- エージェントは、自分のプロフィールを編集して、使用する言語を設定できます。
- ユーザーの管理権限を持つエージェントは、ユーザーの使用言語を設定することができます。
- また、自動化およびトリガに利用できる「リクエスタの言語」アクションでもユーザーの使用言語を設定することができます。
未登録のエンドユーザー(アカウントを持っていないユーザー)、またはログインしていない登録ユーザーに対しても、使用言語を特定する方法はいくつかあります。
- メールアドレス:エンドユーザーのメールサポートリクエストで使用されている言語を自動検出します。「メールメッセージによるエンドユーザーの言語の検出」を参照してください。
- ヘルプセンター(Guide Professionalが必要。かつ、ヘルプセンターでその言語を有効にしている場合):未登録のエンドユーザーがヘルプセンターで言語を選択した場合、サポートリクエスト送信フォームの言語は、ヘルプセンターの他の箇所と同じく、エンドユーザーが選択した言語に設定されます。次に、エンドユーザーがサポートリクエストを送信した場合、言語が特定され、プロフィールにその言語のフラグが付けられます。
- Web Widget:Zendeskは、未登録ユーザーが使用しているWebブラウザの言語設定から、そのユーザーの使用言語を検出することができます。HTTPから渡されるaccept-languageヘッダーには、ユーザーの言語設定に関する情報が含まれます。その情報があれば、言語を特定できます。
システムフィールドのチケット属性は、検出された言語に自動的に変換されますが、属性をデフォルト言語で表示したい場合は、動的コンテンツを作成することもできます。
ビジネスルールにリクエスタの言語を使用する
ユーザーの使用言語が特定できれば、その情報を使ってユーザーへの回答の手段やワークフロー内でのチケットの処理方法を決めることができます。前述の「ユーザーの言語を設定および検出する」で説明したように、さまざまな方法でユーザーの言語を設定または検出することができます。
ユーザーの言語を検出する方法にかかわらず、「リクエスタの言語」条件を使用して自動化、レポート、トリガ、およびビューにユーザーの言語を利用することができます。たとえば、この条件を使用して、言語に基づいて特定のグループまたはエージェントに着信チケットを割り当てることができます。また、言語でビューを作成したり、チケットを追跡するレポートを作成することもできます。
リクエスタの言語条件を使用するには
- ビジネスルールを作成するときに、「条件」ドロップダウンセレクタをクリックし、「リクエスタ」セクションまでスクロールして「言語」を選択します。
「リクエスタの言語」条件で特定の言語をテストし、その結果に基づいてアクションをとることができます。また、自動化およびトリガに利用できる「リクエスタの言語」アクションでも、ユーザーの使用言語を明示的に設定することができます。
言語に基づいたワークフローを構築するために、「リクエスタの言語」条件と「リクエスタの言語」アクションを使用する方法について、いくつかの設定例を以下に示します。
動的コンテンツを使用して複数の言語で通信する
たとえば、リキッドマークアップを使用してトリガのメール本文中に複数の言語による応答文を作成することも可能ですが(「リキッドマークアップを使用する」を参照)、代わりに動的コンテンツを使用することもできます。そうすることの利点の一つは、言語の検出が自動的に処理されるということです。つまり、サポートする言語ごとにリキッドマークアップを記述する必要がありません。
「動的コンテンツを使用する」で説明したように、プレースホルダを使用して、動的コンテンツとその言語バリアントがZendesk Supportのさまざまな場所から参照されるようにすることができます。この記事の例では、エンドユーザーが自分のパスワードをリセットする方法を説明したメッセージをマクロに追加するために、単にプレースホルダをマクロアクションのテキストとして挿入しています。ユーザーの言語に基づいて、動的コンテンツの正しい言語バリアントが使用されます。
これで、すべてのコンテンツ(登録確認メッセージからビジネスルールの自動応答まで)が動的コンテンツで管理されることになります。
言語に基づいてグループまたはエージェントにチケットを割り当てる
サポートされている複数の言語でサポートチケットを受け取るようにする場合、自動化とトリガを使用して、チケットがワークフロー内で自動的に処理されるようにできます。たとえば、Zendesk Supportで3つの言語(デフォルト言語の日本語と、英語およびフランス語)がサポートされているとします。これをサポートするために、組織を構造化して英語とフランス語に堪能なエージェントのグループを作成しました。この場合、トリガを使用すれば、英語またはフランス語のいずれかでサポートリクエストを受信したときに、それらのリクエストを自動的に適切なグループに割り当てることができます。
これは、自動化、レポート、トリガ、およびビューに使用できる「リクエスタの言語」条件を使用して簡単に設定できます。
この例では、フランス語のユーザーからのチケットは自動的にフランス語のサポートグループに割り当てられます。
言語に基づいたビューとレポートを作成する
「リクエスタの言語」条件を使用して、言語に基づいたレポートやビューを作成することもできます。
また、特定のグループのエージェントだけにビューが表示されるようにすることもできます。
この例では、ビューは、イタリア語のサポートグループのエージェントに対してのみ表示されます。
これは、レポートの場合も同じです。「リクエスタの言語」条件を使用して、特定の言語のチケットだけを選択できます。
自動化またはトリガを使用してユーザーの使用言語を設定する
自動化およびトリガに利用できる「リクエスタの言語」アクションを使用して、ユーザーの使用言語を設定することができます。サポートリクエストのソースが特定の言語からものであることが特定されていない場合に、このアクションを使用してエンドユーザーの言語を設定することができます。たとえば、サポートする言語またはロケールごとに別々のサポートメールアドレスを使用する場合、トリガを使用してメールアドレスに基づいてエンドユーザーの言語を設定することができます。
この例では、z3nbugulatorは、フランス語のユーザーに対してaide@bugulator.frのメールアドレスを使用しています。このメールアドレスは、このトリガで使用されるメールアドレスfrench@z3nbugulator.zendesk.comに転送されます。
「リクエスタの言語」アクションでユーザーの言語が設定されている場合、そのイベントがチケットのイベントと通知に追加されます。