スキルベースルーティングは、訪問者やエージェントの固有のスキルを特定し、そのスキルに応じてチャットをルーティングする手段を提供し、カスタマーが必要とする適切でターゲットを絞ったサポートを受けられるように支援します。たとえば、スペインのカスタマー用のスキルを作成し、スペインのカスタマーからのチャットを、スペイン語に堪能でスペインの法律や慣行に詳しいエージェントにルーティングすることができます。
スキルベースルーティングを使用するには、担当割り当て済みチャットルーティングを有効にする必要があります。詳しくは「オンラインチャットの通知ルーティングの設定」を参照してください。
スキルベースルーティングに関するよくある質問とその回答については、「Chatのスキルベースルーティングに関するFAQ」を参照してください。
スキルにベースルーティングのしくみを理解する
スキルベースルーティングでは、受信チャットにタグを付けて、特定のスキルを持つエージェントによる対応が必要なことを示すことができます。それらのタグに一致するスキルを持つエージェントだけが、その受信チャットの通知を受け取り、対応することができます。
スキルベースルーティングでは、チャットのルーティングに影響するいくつかの条件があります。以下の点にご注意ください。
- ある訪問者のチャットをルーティングする場合、エージェントには、訪問者と同じスキルがすべて必要です。たとえば、訪問者がスキルA、B、Cでタグ付けされている場合、その訪問者のチャットは、スキルA、Bしかタグ付けられていないエージェントにはルーティングされません。
- この機能を有効にすると、最大待機時間が設定されます。(以下の「スキルベースルーティングを有効にする」を参照)。最大待機時間では、該当するスキルを持つ特定のエージェントの割り当てをチャットが待機する時間を指定します。最大待機時間を経過したチャットは、対応中の同時チャットの数に応じて、その部門内の別のエージェントに割り当てられます。
- 「非表示」、「離席中」、「オフライン」に設定されているエージェントは、ルーティングのキューに含まれません。
スキルベースルーティングを有効にする
まず、スキルベースルーティング機能を有効にします。この機能を使用するには、あらかじめチャットのルーティングを有効にしておく必要があります。チャットのルーティングの詳細については、「チャットのルーティングの設定」を参照してください。
- 「設定」>「ルーティング」を選択します。
- 「設定」タブをクリックし、チャットルーティングに「担当割り当て済み」が選択されていることを確認します。
- 「スキルルーティング」セクションで、「オン」を選択します。
- 「最大待機時間」フィールドで値を選択します。この設定は、スキルが一致するエージェントが応対可能になるまで訪問者がキューで待機してから、別の応対可能なエージェントに再割り当てされるまでの秒数を指定します。
- 「変更を保存」をクリックします。
スキルを作成する
スキルベースルーティングを有効にしたら、後でエージェントと訪問者に割り当てるスキルを作成する必要があります。
スキルを作成するには
- 「設定」>「ルーティング」を選択し、「スキル」タブを選択します。
- 「スキルを追加」をクリックします。
- スキルの名前を入力します。スキル名は、このスキルを必要とする受信チャットに適用するタグと一致させる必要があるので、短い名前にするとよいでしょう(これは、訪問者にスキルタグを追加する際に重要となります)。
- 「スキルを作成」をクリックします。
この記事の冒頭の例を使用して、ここではこのスキルを「ES」と名付けました。
次に、このスキルを能力のあるエージェントに割り当てますが、次のセクションでやり方を説明します。
スキルを作成すると、デフォルトで有効になります。ただし、スキルは無効にすることができます。無効にしてもスキルリストには表示されますが、スキルベースルーティングで利用できなくなります。無効にしたスキルを使用する必要が生じた場合は、再度有効にすることができます。
無効にしたスキルを有効にするには
- 「設定」>「ルーティング」を選択し、「スキル」タブを選択します。
- 有効にするスキルをクリックします。
- 「スキル」ステータスで、「スキルを有効にする」をクリックします。
- 「スキルを保存」をクリックします。
エージェントのスキルを指定する
必要なスキルを作成したら、チャットが正しくルーティングされるように、それらのスキルをエージェントに指定する必要があります。エージェントには、最大で5つのスキルを指定することができます。
エージェントのスキルを管理するには、いくつかの方法があります。
- 「設定」>「エージェント」を選択します。
- スキルを指定するエージェントの横にあるチェックボックスを選択します。
- 「アクション」ドロップダウンメニューをクリックし、「スキルを指定する」を選択します。
- 「スキル」ウィンドウ内をクリックし、追加するスキルをオプションから選択します。すべてのスキルを適用できるまで、この手順を繰り返します。
- 「割り当てる」をクリックします。
- 「設定」>「エージェント」を選択します。
- スキルを指定するエージェントの名前をクリックし、プロフィールを開きます。
- 「スキル」フィールド内をクリックし、表示されたリストからスキルを選択します。なお、このフィールドでは自動入力は有効になっていません。
- 「変更を保存」をクリックします。
スキルを自分自身に指定するには
- 「設定」>「個人」>「プロフィール」を選択します。
- 「プロフィール」タブの「基本設定」で、「スキル」フィールドのドロップダウンメニューをクリックし、指定するスキルを検索するか選択します。
- 「変更を保存」をクリックします。
エージェントからスキルを削除するには
- 「設定」>「エージェント」を選択します。
- スキルを指定するエージェントの名前をクリックし、プロフィールを開きます。
- 「スキル」フィールドで、削除したいスキルの横にある「X」をクリックします。
- 「変更を保存」をクリックします。
スキルタグを訪問者に追加する
タグを指定するトリガを作成するには
- ダッシュボードから、「設定」>「トリガ」の順に選択します。
- 「トリガを追加」をクリックします。
- ページの上部で、「トリガステータス」が「有効」になっていることを確認します。
- 作成するトリガの名前と簡単な説明を入力します。
- 「トリガのカスタマイズ」セクションで、スキルに関連する条件を確認し、必要とされるスキル名に一致するタグを割り当てるよう設定します。スキル名とタグの照合では大文字と小文字は区別されません(例:タグ tier_1とスキルTier_1は同じものと見なされる)。また、スキルタグの入力時に自動入力機能は働かないため、タグ名を最後まで手動で入力する必要があります。トリガが適切なタイミングで実行されるように、トリガの実行の値を「訪問者がチャットウィジェットをロードしたとき」に設定してください。
たとえば、スペインの国コード(ES)の付いた訪問者からのチャットには、「ES」タグを割り当てることができます。
- 「トリガの作成」をクリックします。これで、ESスキルを持つエージェントだけが、ESタグの付いた訪問者からチャットのリクエストがあったときに通知されます。
トリガの設定について詳しくは、「トリガの操作」を参照してください。
JavaScript APIを使用して、スキルタグを追加するには
- JavaScript APIについて詳しくは、こちらをお読みください。