この記事では、まず、着信メッセージングリクエスト対応チームを構築する前に確認すべきことについて説明します。また、基本的な人員配置モデルと、メッセージングのためにエージェントを編成する最適な方法を判断するのに役立つZendeskの機能についても説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
エージェントの人員配置要件を想定する
組織ごとに独自のサポート要件があるため、エージェントの人員配置要件も異なります。メッセージングサポートに必要なエージェントの数を決める際は、以下の点を考慮するとよいです。
メッセージングサポートに必要なエージェントの数を決める際は、以下の点を考慮するとよいです。
- 訪問者の数:エージェントが対応可能な時間帯に、(Webサイトやヘルプセンターなどへの)訪問者数はどのくらいになると予想されるか?
- エージェントの稼働時間:エージェントがメッセージングリクエストに対応できる時間は、1日のうちどれくらいか?
- 平均会話時間:エージェントが1回の会話に費やす時間はどのくらいか(分単位で)?
- 同時進行の会話数:1人のエージェントが同時にいくつの会話に対応するか?
上記の各質問に答えることで、必要なエージェントの数を決定することができます。以下に例を挙げます。
- 訪問者の数:10,000人
- エージェントの稼働時間:8時間
- 平均会話時間:12分
- 同時進行の会話数:4
この例で言えば、次のような予想ができます。
- 1日に1,000件のサポートリクエストを受けることになる(予想訪問者数の10%で見積もった控え目な数。スタッフ不在中のリクエストも含む)。
- つまり1時間あたり125件のリクエストに相当する(1日あたり1000件のリクエストを8時間のエージェント稼働時間で割った数)。
このシナリオでは、6.25人のエージェントが必要になります(1回の会話を12分で処理すれば、25人のエージェントで1時間あたり125件のリクエストに対応できる。1人のエージェントが1度に4件の会話に対応すれば、6.25人で125件のリクエストに対応可能)。
上の式は単なる目安であり、エージェントの休憩時間、勤務時間のシフト、大きく異なるカスタマーの要件などは計算に含まれていません。
カスタマーサポートの期待値を管理する
エージェントがいつ対応できるかについて、カスタマーが予測できるようにすることをおすすめします。メッセージングでは、いくつかの方法でこれを実現することができます。
- 不在通知を使用する:エージェントが不在であることをカスタマーに知らせる。
- 会話の継続を有効にする:カスタマーはリクエストを送信した後にいったん会話を終了し、エージェントが応答したときに通知が届くようにする。
不在通知を使用する
Chatのトリガを使用して、エージェントがオフラインのときにカスタマーに表示される、自動応答の不在メッセージを作成することができます。
このメッセージは、エージェントが全員オフラインの場合に、Web Widgetを開いて会話を開始(または継続)しようとするカスタマーに表示されます。このメッセージには、カスタマーサポートの営業時間やその他の役立つ情報を含めることができます。
詳しくは、「WebまたはモバイルSDKでの不在メッセージの作成」を参照してください。会話の継続を有効にする
会話の継続機能では、Webメッセージングチャネルで行われた会話を途中放棄したカスタマーに対して、自動的にメール通知を送信し、希望するチャネルでエージェントとの会話を再開するように促すことができます。この機能は、エージェントがオフラインであったり、他のリクエストの処理に追われていたりして、カスタマーサポートのリクエストに対応できない場合に便利です。
詳しくは、「カスタマーがメールで会話を継続できるようにする方法」を参照してください。オンラインチャットからメッセージングへ移行する際の考慮事項
メッセージングの人員配置要件は、オンラインチャットの場合とは少し異なります。メッセージングには、リアルタイムに交わされ開始点と終了点がはっきりしている場合と、リアルタイムではなく開始点と終了点がない場合があります。リアルタイムで行わないメッセージングでは、リアルタイムで会話するオンラインチャットなどのチャネルとは異なる計画を立てる必要があります。
両者の違いは、サポートリクエストの量とタイミングです。
- オンラインチャットのリクエストは、セッションベースで行われ、リアルタイムで処理されます。問題を解決するオンラインのエージェントを必要とするため、チャットのリクエストは通常、エージェントがオンラインで対応可能な営業時間内に限られます。
- メッセージングのリクエストは継続的であり、リアルタイムに処理されることもあれば、リアルタイムでない場合もあります。メッセージングのリクエストの解決は、ビルトインの自動化に依存しているため、大量のメッセージングが、営業時間前に届き始め、営業時間が終了した後まで続くことがあります。
メッセージングのボリュームは、オンラインチャットのように山と谷を繰り返すものではないため、監視している量に基づいて戦略的な人員配置モデルを決定し、営業時間を設定するなどしてカスタマーの期待値を修正することが重要です。詳細情報と推奨事項については、「カスタマーサポートの期待値を管理する」を参照してください。