Zendeskには、エージェントへのチケットルーティングとチケットワークフローの自動受付けを柔軟に調整できる管理者向けの機能が数多く用意されていますが、それらをどのツールでどのように設定して使用するかを決定するのは簡単ではありません。この記事では、この決定を下すために使用できる質問と、その後のステップについて説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
ルーティングと自動化の目標を設定する
チケットのルーティングオプションを選択してアカウントをカスタマイズする前に、ルーティングで達成したい主要な目標をリストアップしておきましょう。これらの目標は、会社の優先事項と焦点を反映したものでなければなりません。Zendeskを設定する前に、希望する成果を綿密に計画します。
ルーティングソリューションを選ぶ前に、チケットルーティングで達成したい主な目標をリストアップしておくとよいでしょう。これらの目標は、会社の優先事項と焦点を反映したものでなければなりません。考慮すべきトピックとして以下のものがあります。
カスタマーのニーズ
- 特化したワークフローによって、カスタマーはどのようなメリットを得られるか。たとえば、早期解決のチケットキュー内のサポートリクエストに優先順位を付けるべきか、それとも特定のエージェントグループにチケットを転送するべきか。
- どのようにチケットをルーティングすれば、最適かつ迅速な結果を得ることができるか。
- チケットがキュー内に長く留まりすぎるという問題があるか。各チャネルについて、キューでの滞在が長いと判断される時間の目安はどの程度か。これを決定するSLAがあるか。
最も緊急に解決する必要のある状況
- チケットの優先度を決めるためにどの属性を使用するか。チケットのリクエスタか、タグか、または言語か。チケットの優先度を決める際ににどのようなビジネスルールを使用するか。作業の優先順位の付け方や優先する理由は、チャネルによって異なるのか。
- エンドユーザーがどのような状況や問題に直面すると、チームは現在の作業を中断して、問題の解決を優先するのか。
- そのような状況をどのようにビジネスルール条件として表現すれば、それらの問題を適切なエージェントにルーティングできるか。
ワークフロー全体
- トリガ、グループ、タグ、ビューを見直します。そのうち、チケットを特定のエージェントに振り分けているものはどれか。優先度を示すのにどれが使われているか。
- 1日、1週間、1か月に受け取るチケットの量は平均してどのくらいか。1時間あたりのエージェントに対するチケットの比率はどれくらいか。エージェントがチケットを解決するのに平均でどのくらい時間がかかるか。チャネルによって、あるいは勤務時間帯によって異なるのか。
- 各チケットの違いはどのようなもので、バリエーションは多いのか。
- Zendesk内のワークフローに加えて、Zendesk外のワークフローについても考えてみてください。ワークフローを管理する上で最も重要なツールやアプリケーションは何か。Zendeskはこれらのフローをどのように強化できるか。
- よくある質問をトラッキングし、一貫性のある自動応答を準備するか。
- エスカレートする可能性のある問題を見つけて監視するか。
サポートチームの組織
- エージェントは何人いるか。
- 全員が大体同じ時間帯に働いているのか、それとも交代制で働いているのか。時間帯や場所によってチケットワークフローが異なるか。
- チケットの処理時間をエージェントごとに測定して管理するか。
- グループや組織を見直します。どのような基準でグループメンバーを定義しているのか。
- (Professionalプラン以上)エージェントのどのような属性から、各チケットの作業への適格性を判断しているか。仕事の熟練度、製品知識、チャネルの専門知識、言語など。これらはスキルとして定義できます。
- エージェントの作業負荷はどのくらいか。チケットがキュー内に長く留まりすぎるという問題があるか。各チャネルについて、キューでの滞在が長いと判断される時間の目安はどの程度か。これを決定するSLAがあるか。
- チームはどのような構成か。トピック(請求や技術サポートなど)やチケットの重要度、カスタマーの状況に基づいてエージェントやリクエストをグループ化しているか。それとも、すべてのチケットを1つのキューにまとめて、すべてのエージェントがアクセスできるようにしているか。
エージェントの視点とニーズ
- チームのリーダーと話してみる。特定のトピックについて、メンバーの向き不向きがあるか。スキルやグループで対応できることもあります。
- 新しいタスクに移る前に、チケット対応を完了させることに集中するのが苦手な人がいるか。キャパシティルールなどで、一度に作業できるチケットの数を制限することは有効か。
- エージェントは、キャパシティベースの仕事の割り当てとラウンドロビンベースの割り当てをどのように受け止めるだろうか。効率的に仕事をした結果、割り振られる仕事が増えることで、効率よく働くことがかえって不利になると感じないだろうか。ラウンドロビン方式を採用した場合、より公平だと認識していても、仕事量のバランスを取るのに苦労するのではないだろうか。
レポーティング
- 現在どのようなレポートを使用しているか。エージェントの空き状況やパフォーマンスについて、もっとリアルタイムデータがあれば役立つのか。
ルーティングと自動チケットワークフローを決定する
自社のニーズを検討し、ルーティングの目標を設定したら、次は適切なルーティング方法を決定します。ルーティングの動作に影響を与え、チケットワークフローの自動化を可能にする他の多くのビジネスルールや設定オプションと同様に、いくつかの事前定義されたルーティング方法があります。詳しくは「受信チケットのルーティングと自動化のオプション」を参照してください。