チケットトリガでチケットに関連するカスタムオブジェクトを使用することに加えて、オブジェクトのレコードが作成または更新されるたびに実行されるトリガを定義することもできます。これらは「オブジェクトトリガ」と呼ばれます。たとえば、エージェントが新しいカスタムオブジェクトレコードを作成すると、そのカスタムオブジェクトに定義されたオブジェクトトリガが起動し、それによってレコードを更新することができます。
要件と制限
- オブジェクトトリガがサポートするのはカスタムオブジェクトのみです。
- 1つのオブジェクトでアクティブにできるトリガの数は最大100個です。
- 1つのオブジェクトに作成できるトリガの数は、アクティブと非アクティブを合わせて最大500個です。
- 1つのオブジェクトトリガに含めるられる条件の数は、合計で最大50個です。これには、「すべて」と「いずれか」の両方の条件を含みます。
- マルチセレクトをサポートするオブジェクトトリガの条件で選択できる値の数は、最大50個です。
- 1つのオブジェクトトリガに含められるアクションの数は、最大25個です。
- 1つのオブジェクトトリガのサイズは、最大で64KBです。
カスタムオブジェクトのオブジェクトトリガについて
オブジェクトトリガは、管理センターの「トリガ」ページの「オブジェクト」タブで作します。
オブジェクトトリガはカスタムオブジェクト以外に作成することははできません。チケットが作成または更新されたときにチケットトリガが実行されるように、オブジェクトトリガは、指定したカスタムオブジェクトのレコードが作成または更新されたときに実行されます。カスタムオブジェクトのレコードイベントが発生すると、そのオブジェクトに関連するすべてのトリガが評価されます。そのオブジェクトのすべてのトリガが評価された後、該当するすべての変更でレコードの更新が行われます。同じフィールドに値を設定するアクションが2つある場合、最後に書き込まれた値が表示されます。
たとえば、IT部門でカスタムオブジェクトを使用して、ソフトウェアライセンスやノートPCの割り当てなどの資産管理を行なっているとします。「アセット」というカスタムオブジェクトがあり、「タイプ」というカスタムドロップダウンフィールド、「許可が必要」というチェックボックス、「アセットオーナー」というユーザーを参照するルックアップリレーションフィールドがあるとします。アセットオブジェクトにオブジェクトトリガを定義すると、エージェントがアセットレコードを作成または更新するたびにトリガが起動します。「承認が必要」がチェックされ、アセットオーナーがレコードに指定されていない場合、自動的にデフォルトユーザーをオーナーとして割り当てるトリガを作成したり、アセットオーナーのレコードが更新されたり、新しいアセットが作成され、そのオーナーとして指定された場合に、アセットオーナーに通知するトリガを定義することもできます。
使用するトリガのタイプを決める
どのタイプのトリガを使用するかは、トリガを実行させるイベントのタイプに大きく依存します。チケットが作成または更新されたときにトリガを実行させる場合は、チケットトリガを使用します。カスタムオブジェクトレコードが作成または更新されたときにトリガを実行させる場合は、オブジェクトトリガを使用します。チケットトリガとオブジェクトトリガは、どちらも元になるオブジェクトのフィールドの値だけでなく、そのオブジェクトに関連するフィールドの値も更新できます。つまり、チケットトリガには、そのカスタムオブジェクトを参照するチケットルックアップリレーションシップフィールドがある限り、カスタムオブジェクトに基づく条件とアクションを設定することができます。同様に、オブジェクトトリガには、カスタムオブジェクトにチケットを参照するルックアップリレーションシップフィールドが含まれている場合に、チケットに基づく条件とアクションを設定することができます。
チケットトリガは、元になるオブジェクト(チケット)のフィールドの値だけでなく、リクエスタ(ユーザー)や組織など、オブジェクトに関連するフィールドの値も更新できます。チケットトリガには、カスタムオブジェクトを参照するチケットルックアップリレーションシップフィールドがある限り、カスタムオブジェクトに基づく条件とアクションを設定することができます。