メモ:この記事で説明されているデータセットを使用するには、アカウントが改良版のメッセージングバックエンドを利用している必要があります。
「オムニチャネルエンゲージメント」データセットには、1つのチャネル内でのエージェントとカスタマーとのやりとりに関連するメトリックと属性が含まれます。サポートチームのスーパーバイザーは、これらの情報を活用して、エージェントがどのチケットを、どのチャネルで、どのくらいの時間やりとりしたか、どのような理由でやりとりが開始または終了したかを詳細に分析できるレポートを作成できます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
エンゲージメントについて
エンゲージメントは、チケットのライフサイクル全体におけるエージェントのインタラクションの個々の段階を表します。メトリックの測定は、エージェントがチケットへの対応を開始した時点、またはメッセージングの場合は、過去10分以内にエンドユーザーから返信があったアクティブな会話への対応を開始した時点から始まります。
このセクションでは、Zendeskでの分析におけるエンゲージメントの以下の機能について説明します。
- オープンエンゲージメントの保持期間:進行中のエンゲージメントの保持期間は最長で14日間です。したがって、14日以上前に開始され、まだ終了していないエンゲージメントはレポートに記録されません。このようなエンゲージメントへの対応策としては、進行中のワークフローをキャパシティの自動解放設定で管理する方法があります。
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エンゲージメントとしてレポート可能なエージェントのアクティビティ:エンゲージメントのレポートは、チャネルを問わずエージェントのキャパシティを消費する作業項目に基づいて機能します。オムニチャネルルーティングを有効にしているカスタマーの場合、エンゲージメントのレポート方法は異なります。以下に例を示します。
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非アクティブな会話をエージェントのキャパシティのカウントに入れる場合。
この設定が有効な場合、メッセージングのエンゲージメントはオープンステータスのままとなり、エンゲージメント時間などの主要なメトリックに引き続きカウントされます。
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チケット作成ツールでエージェントがチャネルを切り替える場合。追跡できるのは以下のチャネル変更のみです。
- メッセージングから音声通話へ
- メールから音声通話へ
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非アクティブな会話をエージェントのキャパシティのカウントに入れる場合。
以下のワークフローは追跡できません。
- メッセージングからメールへ(エージェントがメッセージング会話を終了し、管理者が「メールに変換」設定を有効にしている場合を除く)。
- 音声通話からメールへ
これらのワークフローでは、最新のエンゲージメントとして検出されたチャネルのエンゲージメントが引き続きカウントされます。
オムニチャネルエンゲージメントのメトリック
このセクションでは、利用可能なすべてのエンゲージメントのメトリックとその定義をリストします。
メトリック | 定義 | 計算方法 |
エンゲージメントの時間 | エンゲージメントの開始から終了までの時間。 | VALUE(Engagement End time - Engagement Start time) |
エンゲージメント - エージェントへの提案時間 | チケットが最終的に割り当てを受け入れたエージェントに提示されてから、そのエージェントが割り当てを受け入れるまでの時間。 | VALUE(Latest accepted time - Latest offered time) |
エンゲージメント - 割り当てから初回返信 | 割り当てからエージェントの最初の返信までの時間。これには提供ステータスと営業時間外のエンゲージメントは含まれません。 | VALUE(Agent first message time - Ticket assignment time) |
エージェントメッセージ | エンゲージメント中にエージェントから送信されたメッセージの数。 | COUNT(Agent interactions) |
エンゲージメント - リクエスタの平均待機時間 | エンゲージメント中のエンドユーザーの応答とエージェントの返信との間の平均時間。 | SUM(Total Response Time on Active Assigned Conversation) ÷ COUNT(Agent replies on Active Assigned Conversations) |
エンゲージメント - リクエスタの最長待機時間 | エンゲージメント中に、エンドユーザーの応答に対するエージェントの返信までにかかった最長時間。 | MAX(Response Time on Active Assigned Conversations) |
エンゲージメント開始の理由 | エンゲージメントが開始された理由。 | 該当なし |
エンゲージメント終了の理由 | エンゲージメントが終了した理由。 | 該当なし |
チケットステータス - エンゲージメント開始 | エンゲージメント開始時にチケットに割り当てられたステータス。 | 該当なし |
チケットステータス - エンゲージメント終了 | エンゲージメント終了時にチケットに割り当てられたステータス。 | 該当なし |
オムニチャネルエンゲージメントの属性
このセクションでは、利用可能なすべてのエンゲージメントの属性とその定義をリストします。
属性 | 定義 |
エンゲージメントID | エンゲージメントのシステムID。 |
チケットID | チケットのシステムID。 |
エージェントID | エージェントのID。 |
チャネル | エージェントとエンドユーザーがやりとりするチャネル。値は「メッセージング」または「サポート」です。 |
グループID | グループのID番号。 |
リクエスタID | チケットのリクエスタのID番号。 |
エンゲージメント開始の理由 | エンゲージメントが開始された理由。「エンゲージメント開始の理由」を参照。 |
エンゲージメント終了の理由 | エンゲージメントが終了した理由。「エンゲージメント終了の理由」を参照。 |
チケットステータス - 開始 | エンゲージメント開始時のチケットのステータス。 |
チケットステータス - 終了 | エンゲージメント終了時のチケットのステータス。 |
エンゲージメント開始時刻 | エンゲージメントが開始された時刻のタイムスタンプ |
エンゲージメント終了時刻 | エンゲージメントが終了した時刻のタイムスタンプ |
エンゲージメントの開始と終了の理由
エンゲージメントのデータセットには、エージェントとのインタラクションが開始および終了した理由を示す属性が含まれています。
エンゲージメントの開始理由
理由 | イベント |
ルーティング割り当ての受け入れ | イベントの発生条件:
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チケットの割り当て | エージェントがグループ内で唯一のエージェントとしてチケットを割り当てられた。 |
手動割り当て |
イベントの発生条件:
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再オープン | エージェントがステータスを「保留中」「待機中」「解決済み」から「オープン」に変更した。 |
チケットの転送 | エージェントが転送されたメッセージングチケットを受け取る。 |
エンゲージメントの終了理由
理由 | イベント |
非アクティブによるタイムアウト | 直近10分以内にエンドユーザーから返信がなかった場合、メッセージングチケットは非アクティブになります。
メモ:オムニチャネルルーティングが有効で、メッセージングアクティビティルーティングが有効になっている場合は、チケットが非アクティブになってもエンゲージメントは終了しません。
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エージェントが会話を終了した | エージェントがメッセージングセッションを終了した。この理由は、エージェントにメッセージングセッションの終了を許可している場合のみ適用されます。 |
チケットの転送 | エージェントがチケットを別のエージェントまたはグループに転送した。 |
チケットステータスを更新しました - 保留中/待機中 | エージェントがステータスを「オープン」から「保留中」または「待機中」に変更した。 |
チケットステータスが更新しました - 解決済み | エージェントがステータスを「オープン」から「解決済み」に変更した。 |