高度なAIエージェントをメールに接続する際には、メールチャネルでのカスタマーリクエストに対するAIエージェントの応答方法を制御する自動化トリガを作成します。作成したトリガは、管理センターで管理できます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
メール自動化トリガについて
高度なメールAIエージェントの自動化トリガを作成すると、トリガには以下のデフォルト設定が適用されます。
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以下の条件をすべて満たす:
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チケット > コメント | = | パブリック
この条件により、カスタマー、エージェント、またはAIエージェントによるパブリックコメントが、AIエージェントに通知されます。
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チケット > チャネル | = | メール
この条件により、メールチャネルのコメントのみがAIエージェントへの通知対象となります。
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チケットの詳細 > 現在のユーザー | ≠ | < AIエージェント>
この条件は、ループを防止するためのものです。AI エージェントはメールチャネル上のすべての返信を通知対象とするため、AIエージェント自身の返信を除外し、自身に対して再度応答しないようにします。

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チケット > コメント | = | パブリック
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以下のいずれかの条件を満たす:
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チケット > チケット | = | 作成された
この条件により、AIエージェントはチケットの最初のコメントに対して応答するようになります。
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チケット > チケット | = | 更新された
この条件により、AIエージェントはチケット内の後続のコメントに応答するようになります。

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チケット > チケット | = | 作成された
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アクション
- カテゴリ:通知方法 > アクティブなWebhook
- 値:Ultimate.ai Automation Webhook: <AIエージェントID>
- エンドポイント: https://zendesk-support-automation.us.ultimate.ai/v1/webhook
- 方法:POST
- JSON本文:
{"botId": "YOUR_AI_AGENT_ID", "message": "**{{ticket.title}}** \n\n {{ticket.latest_comment_rich}}", "conversationId": "{{ticket.id}}", "type": "message", "tags": "{{ticket.tags}}", "channel": "{{ticket.via}}", "requester": "{{ticket.requester.id}}", "currentUser": "{{current_user.id}}", "submitterRole": "{{ticket.submitter.role}}", "authorRole": "{{ticket.comments.first.author.role}}",JSON本文には、AIエージェントがエージェントの返信を無視できるようにする設定(必要に応じて許可することも可能)や、3 日以上前のチケットには返信しないようにする設定の詳細が含まれています。また、typeプロパティも分析目的のために変更されます。

メール自動化トリガの順序を変更する
AIエージェントのチケットトリガのリストを並べ替えて、トリガが起動する順序を指定できます。ワークフロー全体への影響については、「トリガを並べ替える」を参照してください。
メール自動化トリガの順序を変更するには
- 管理センターで、サイドバーの「
オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「トリガ」を選択します。 - 右上にある「順序を編集」をクリックします。
- 高度なAIエージェントのメール自動化トリガを見つけます。
デフォルトで、このトリガには「Ultimate.ai Multitouch Ticket Automation:<AIエージェントID>」という名前が付けられています。
- トリガのドラッグ&ドロップハンドル(
)をクリックしたまま、トリガをドロップ位置までドラッグし、ハンドルを離します。 - 「保存」をクリックします。
メール自動化トリガを編集する
メール自動化トリガは、必要に応じてを編集できます。
メール自動化トリガを編集するには
- AIエージェント - Advancedで、操作する高度なAIエージェントを選択します。
- サイドバーの「設定」をクリックし、「CRMインテグレーション」を選択します。
- 「インテグレーション」タブを選択します。
- 「自動化トリガを編集」をクリックします。
トリガの設定ページが管理センターで開きます。
- 必要に応じてトリガを編集します。
たとえば、次のような変更が可能です。
- 「保存」をクリックします。
エージェントが送信したチケットに応答する
デフォルトでは、メール自動化トリガは、エージェントが送信したチケットに対してAIエージェントが応答しないように設定されています。ただし、特にテスト時などには、これを許可したい場合があります。
エージェントが送信したチケットにAIエージェントが応答できるようにするには
- メール自動化トリガを編集します。
- JSON本文から次の行を削除します。
"submitterRole": "{{ticket.submitter.role}}", - 「保存」をクリックします。
Webフォームチャネルをサポートする
デフォルトでは、メール自動化トリガはメールチャネルでのみ動作するように設定されています。高度なAIエージェントの対応チャネルとして、Webフォームを追加することもできます。
Webフォームチャネルを対応チャネルとして追加するには
- メール自動化トリガを編集します。
- 「以下のいずれかの条件を満たす」で、次の条件を削除します。
- チケット > チャネル | = | メール
- 「以下のいずれかの条件を満たす」で、以下の条件を追加します。
- チケット > チャネル | = | メール
- チケット > チャネル | = | Webフォーム
- 「保存」をクリックします。
APIチャネルをサポートする
デフォルトでは、メール自動化トリガはメールチャネルでのみ動作するように設定されています。ただし、高度なAIエージェントでAPIチャネルをサポートすることも可能です。
Zendesk APIを使用してチケットを作成すると、認証トークンのオーナーのIDが currentUser として設定されます。このため、AIエージェントはAPI経由で作成されたチケットをエージェントが送信したチケットと解釈し、既定の設定では無視します。この挙動を回避するには、メール自動化トリガを複製し、デフォルトのトリガに加えてそのコピーを使用することで、APIチャネルをサポートできます。
API経由で会話が作成される場合、最初のメッセージのみがAPIとしてマークされ、その後のメッセージはメールチャネル経由になります。そのため、このケースでは「作成」イベントのみを対象にトリガを設定すれば十分です。また、デフォルトのトリガにはAPIチャネル条件が含まれず、複製したトリガにはAPIチャネル条件が含まれるため、両者が重複して実行されることはありません。
以下のJSONボディでは、このトリガでcurrentUserフィールドを上書きし、requester を設定します。これにより、チケットはカスタマーが送信したものとして扱われ、requester とcurrentUser の両方に {{ticket.requester.id}} が設定されます。
トリガを複製し、APIチャネルをサポートするように設定するには
- AIエージェント - Advancedで、操作する高度なAIエージェントを選択します。
- サイドバーの「設定」をクリックし、「CRMインテグレーション」を選択します。
- 「インテグレーション」タブを選択します。
- 「自動化トリガを編集」をクリックします。
トリガの設定ページが管理センターで開きます。
- 右上にある「アクション」をクリックし、「複製」を選択します。
自動化トリガの複製が作成されます。
- 「以下の条件をすべて満たす」で、既存の条件を削除し、代わりに以下の条件を追加します。
- チケット > チャネル | = | Webサービス(API)
- チケット > チケット | = | 作成された
- 「以下のいずれかの条件を満たす」で、既存の条件を削除します。
- 「アクション」セクションで、既存のJSONボディを以下のスクリプトで置き換えます。
{ "botId": "<YOUR_AI_AGENT_ID>", "message": "**{{ticket.title}}** \n\n {{ticket.latest_comment_rich}}", "conversationId": "{{ticket.id}}", "type": "message", "tags": "{{ticket.tags}}", "channel": "{{ticket.via}}", "requester": "{{ticket.requester.id}}", "currentUser": "{{ticket.requester.id}}", "submitterRole": "{{ticket.submitter.role}}", "createdAt": "{{ticket.created_at_with_timestamp}}", "updatedAt": "{{ticket.updated_at_with_timestamp}}" } - 「トリガを作成」をクリックします。