Zendeskを使用してカスタマーサポートを行う場合、「最初にチケットが作成されてからエージェントがチケットに回答するまでに、通常はどのくらい時間がかかりますか?」という質問を受けることがよくあります。
Zendesk Supportでは、チケットが作成されてからエージェントが最初のパブリックコメントを投稿するまでの時間を記録しています。Zendesk Exploreが、この値を読み込み、「初回返信時間」というメトリックで利用できるようにしています。
この記事を活用すれば、初回返信時間の仕組みや、レポートで初回返信時間を使用する方法をご理解いただけます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
初回返信時間の計算方法
Zendeskの初回返信時間のメトリックでは、チケットが作成されてからエージェントが最初のパブリックコメントを投稿するまでの時間を計測します。
最初のパブリック返信の後、Supportは初回返信時間をカレンダー時間と営業時間で計算します。どちらのメトリックもチケットデータとともに保存されるため、どちらのメトリックを使用してもレポートを作成できます。
初回返信時間の測定は、チケットが作成されたチャネルが違っても同じように行われます。例:
- カスタマーのメールをきっかけにチケットが作成されます。チケットが作成された時点で測定が開始され、エージェントが最初のパブリックコメントを投稿した時点で測定が終了します。
- エージェントがチケットを作成します。チケットが作成された時点で測定が開始され、エージェントが次のパブリックコメントを投稿した時点で測定が終了します。
- エージェントが電話に応答し、これをきっかけとしてチケットが作成されますが、電話での対応でチケットが解決し、新しいコメントは何も残されません。この後で、カスタマーがチケットを再オープンし、エージェントがパブリックコメントでチケットに返信します。エージェントによるパブリックコメントが投稿された時点で、初回返信時間の測定が終了します。
- エージェントがチケット共有を使用して他のアカウントからパブリックコメントを追加した場合、あなたのアカウントの初回返信時間にはカウントされません。
初回返信時間のレポーティング
以下のセクションでは、Zendeskのレポーティングツールで初回返信時間の情報を読み込む方法をご説明します。
Exploreを使用したレポーティング
ExploreはSupportから初回返信時間の情報を読み取ります。このレポートでは次のようなことが可能です。
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Zendesk APIを使用して、Supportからデータを読み込む。この場合、カレンダー時間や営業時間は計算されません。
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カレンダー時間で組み込みのレポートの情報を表示する。ただし、営業時間のメトリックも利用できるので、こちらを使用して独自のレポートを作成することもできます。
メトリックの詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」を参照してください。
外部の分析ツールを使用したレポーティング
Zendeskのレポーティング機能を全く使用していなくても、Zendesk APIを使用すれば、初回返信時間の情報を読み込むことができます。カレンダー時間の初回返信時間のデータは、営業時間の初回返信時間のデータとともに保存されており、ひと目で内容がわかる名前が付けられています。詳細については、APIのメトリックに関するドキュメントを参照してください。
「レポーティングの概要」タブを使用したレポーティング
Zendesk Exploreをご使用の場合、「レポーティングの概要」タブは利用できません。このタブでは、以下のことが可能です。
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Zendesk Supportから直接、初回返信時間のメトリックを表示する
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カレンダー時間でのデータだけを表示し、営業時間でのデータは表示しない
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すべてのチケットの平均返信時間を表示する
ビルトインレポートの詳細については、「レポートの概要の使用」を参照してください。
ZendeskのSLAと初回返信時間
Zendeskのサービスレベルアグリーメント(SLA)は、サポートチームがお客様との間で、回答および解決策を提供するまでのそれぞれの時間を取り決めたものです。SLAでこの時間を決める際にも、初回返信時間を使用します。ただし、SLAの場合は、メトリックの機能に重要な違いがあります。
- エージェントのパブリックコメントの付いたチケットが作成された場合は、初回返信時間のSLA目標は開始されません。
- プライベートコメントの付いたチケットが作成された場合は、そのチケットにエンドユーザーがパブリックコメントを初めて付けるまで、初回返信時間のSLA目標は開始されません。例外として、リクエスタがライトエージェントの場合は、パブリックコメントがなくても、初回返信時間のSLA目標は作成時から開始されます。
- エージェントがチケットにパブリックコメントを付けなくても、チケットが解決した場合は、初回返信時間のSLA目標の処理は終了します。
- SLA目標の処理はカレンダー時間、営業時間のいずれかで実行され、両方の時間で実行されることはありません。
- 営業時間でのSLA目標の処理は営業時間外には停止し、営業時間になった時点で再開します。
詳細については、「SLAポリシーの定義と使用」を参照してください。
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