フィールド同期機能を使用して、Zendesk SupportとJiraの間でほぼリアルタイムにデータを同期することができます。これにより、2つのシステム間で情報が共有され、サポートチームとエンジニアリングチームが効率的にコラボレーションできるようになります。これを実現するには、Jira課題のフィールドをZendesk Supportのチケットのフィールドにマッピングします。
この記事では、次のトピックについて説明します。
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要件と制限
- 対応バージョン:Jira Cloud、Jira Data Center、Jira Server 7.0以降
- フィールドの同期機能は大文字と小文字を区別します。Supportのフィールド値は、Jiraのフィールド値と正確に一致している必要があります。
- データをいったん同期すると、簡単には同期を解除できませんが、フィールドの同期をすべて無効にすることで、すべてのフィールドのリンクを無効にすることができます。
- 同期方向はフィールドごとに設定できますが、マッピングは各フィールドで1つしか許可されません。
- 同じフィールドでの双方向同期はサポートされていません。
- フィールドのマッピング画面では、すべてのJiraプロジェクトのカスタムフィールドタイプが1つのリストに表示されます。
- カスタムチケットステータスのフィールドはサポートされておらず、マッピングできません。
- 特定の課題またはチケットにマッピングされたすべてのフィールドは、1つのAPIコールによって更新されます。マッピングされたフィールドの設定に誤りがある場合、すべてのフィールドが更新されなくなります。
- 複数のリンクされたチケットから1つのJira課題のフィールドにフィールドを同期すること、または複数のJira課題からチケット上の1つのフィールドにフィールドを同期することはサポートされておらず、そのような操作を試みるとそのチケットや課題の同期が停止します。「多対1の同期」を参照してください。
フィールドタイプの同期の互換性
同期に関して互換性のあるフィールドタイプにはいくつかの制限があります。たとえば、Zendeskの10進数の数値フィールドは、Jiraの複数行テキストフィールドと同期できません。
以下の表に、フィールドマッピングの互換性を示します。
フィールドのタイトル/タイプ | 表示タイプ | 互換性のあるJira課題のフィールドタイプ |
---|---|---|
優先度(デフォルト) | ドロップダウン
メモ:Zendeskの優先度フィールドをJiraの優先度フィールドに同期させることはできません
|
Text field(読み取り専用) Select list Text field(単一行) Text field(複数行) |
タイプ(デフォルト) | ドロップダウン | Text field(読み取り専用) Select list Text field(単一行) Text field(複数行) |
日付(カスタム) | 日付 | Date picker Due date |
小数(カスタム) | 数値 | Number field |
数値(カスタム) | 数値 | Number field |
ドロップダウンリスト(カスタム) | ドロップダウン | Text field(読み取り専用) Select list Text field(単一行) Text field(複数行) |
テキスト(カスタム) | 単一行テキスト | 説明 Environment Text field(読み取り専用)Select list Summary Text field(単一行) Text field(複数行) |
複数行テキスト(カスタム) | 複数行テキスト | Text field(複数行) |
フィールドのタイトル/タイプ | 表示タイプ | 互換性のあるZendeskチケットのフィールドタイプ |
---|---|---|
Description(デフォルト) | 複数行テキスト | 複数行テキスト |
Due date(デフォルト) | 日付 | 日付 |
Environment(デフォルト) | 複数行テキスト | 複数行テキスト |
Fix versions(デフォルト) | Fixバージョン | 本文 複数行テキスト |
優先度(デフォルト) | 優先度
メモ:JiraからZendeskへの同期のみ
|
本文 複数行テキスト ドロップダウンリスト |
Sprint(デフォルト) | スプリント | 本文 複数行テキスト |
Status(デフォルト) | ステータス | 本文 複数行テキスト ドロップダウンリスト |
Summary(デフォルト) | 単一行テキスト | 本文 複数行テキスト |
日付(カスタム) | 日付 | 本文 複数行テキスト 日付 |
Number(カスタム) | 数値 | 数値 小数 |
Read-only text field(カスタム) | 読み取り専用テキストフィールド | 本文 複数行テキスト |
Select(カスタム) | ドロップダウン | 本文 複数行テキスト ドロップダウン タイプ 優先度 |
Text field(カスタム) | 単一行テキスト | 本文 複数行テキスト |
Text area(カスタム) | 複数行テキスト | 複数行テキスト |
フィールド同期の設定
フィールド同期の設定は、マッピングインターフェイスで行います。
Zendesk SupportとJiraのフィールドタイプは異なるため、同期プロセスが複雑になります。フィールドマッピングを作成する際には、同期が期待どおりに機能するように特定のルールに従う必要があります。
システム(デフォルト)フィールドとカスタムフィールドの両方がサポートされていますが、サポートされるのは、使用可能なすべてのフィールドタイプのサブセットのみです。また、JiraのフィールドタイプをZendesk Supportのフィールドタイプへ同期させたり、その逆の方向に同期させる場合に制限があります。たとえば、テキストフィールドを日時フィールドに同期することはできません。設定ミスを防ぐため、ユーザーインターフェイスでは、サポートされていないフィールドタイプは非表示にされ、無効なマッピングオプションはグレー表示にされます。
データ同期フィールドは同期できないため、テスト環境またはサンドボックスでフィールド同期をテストすることをお勧めします。必要に応じて、すべてのフィールドマッピングを解除してフィールド同期機能を無効にできます。これにより、以降のデータ変更の同期は行われなくなります。
フィールド同期を設定してアクティブにするには
- 管理者権限でJiraアカウントにログインします。
- 上部のナビゲーションバーで、「Apps」>「Manage your apps」>「Zendesk Support for Jira 」>「Configure」>「Field Mapping」の順に選択します。
- ドロップダウンメニューを使用して、マップするJira課題のチケットフィールドとZendesk Supportのチケットフィールドをそれぞれ選択します。
- 「Add」をクリックします。同期されたフィールドが、フィールドマッピングリストに追加されます。
- 追加のマッピングフィールドに対しても同じ操作を繰り返します。
- フィールドのマッピングが完了したら、「Save & Sync」をクリックします。
多対1の同期
Jira課題の1つのフィールドを複数のZendesk Supportチケットに同期したり、Supportチケットの1つのフィールドを複数のJira課題に同期することができます。この場合、1つの課題またはチケットから複数のチケットへの同期は、どちらの場合も一方向でのみ行われます。
ただし、リンクされた複数のチケットのフィールドからJira課題フィールドへの同期、または複数のJira課題からチケットのフィールドへの同期は、どちらもサポートされていません。この方法でフィールド同期を設定すると、この特定のチケットまたは課題の同期が行われなくなります。Jiraの問題に対するチケットを作成し、同期を使用する場合は、「課題と事象チケットの操作」で説明されている課題/事象の概念を実装することをお勧めします。
Jira課題キーは特別なケースです。複数の課題が1つのチケットにリンクされている場合、それらの課題のすべてのキーがチケットに表示されます。
終了済みチケットの同期
Jiraとは異なり、Zendeskは終了済みチケットの更新を許可しません。つまり、Jiraの課題をZendeskのチケットに同期しようとしたときに、チケットがすでに終了ステータスにされていると、エラーになることがあります。このエラーは、Zendesk Support for Jiraアドオンのエラーレポート画面で確認できます。
エラー
同期はバックグラウンドで行われるため、エラーは専用の画面に表示されます。エラーレポート画面により、ユーザーは無効なフィールドマッピングやその他の設定の問題を特定して解決できます。