ヘルプセンターの横串検索では、エンドユーザーのヘルプセンターの検索結果に、ヘルプセンター以外のコンテンツを含めることができます。つまり、エンドユーザーがヘルプセンターで検索した場合、検索結果にはヘルプセンターの記事やコミュニティの投稿だけではなく、外部のコンテンツも表示されます。横串検索では、外部のナレッジベース、学習管理ソフトウェア、ブログ、Webサイトのページなどにも検索対象を広げることができます。また、エンドユーザーは、ブログ記事などのタイプ別に検索を行うことができます。
ヘルプセンターに横串検索を実装するには、以下のいずれかの方法を使用します。
- 横串検索API:Zendeskの検索インデックスに外部コンテンツのレコードを取り込むことができるREST APIです。この方法では、外部コンテンツをホストするサイトとヘルプセンターを統合するために、開発者がミドルウェア層を構築し、維持する必要があります。
- 検索クローラー:Guideの検索設定で構成可能な検索クローラーを使用すると、開発者リソースを使わずにヘルプセンターに横串検索を実装できます。ヘルプセンターの検索設定で複数のクローラーを設定して、同一Webサイトまたは異なるWebサイトのさまざまなコンテンツをクロールし、インデックスを作成することができます。
APIとクローラーは同時に使用することができます。ただし、API経由でソースやタイプを削除した場合、削除されたソースまたはタイプのレコードを作成または更新しているクローラーは動作しなくなります。
この記事では、次のトピックについて説明します。
検索クローラーのしくみ
ヘルプセンターで検索したユーザーが利用できるようにするために、外部のコンテンツをクロールしてインデックスを作成する検索クローラーを1つまたは複数設定することができます。クロールする外部サイトには、検索クローラー用のページをリストアップしたサイトマップが必要です。さらに、クロールするページは、パブリック(非認証)である必要があります。認証済みコンテンツをヘルプセンターの検索に追加する場合は、外部コンテンツAPIを使用する必要があります。
クローラーが設定されると、12時間から24時間ごとに1回、設定時に指定されたサイトマップ内のページにアクセスし、ヘルプセンターの検索インデックスにコンテンツを取り込みます。検索クローラーは、アコーディオンなどのUI要素によって非表示になっている場合でも、最初のページ読み込み時にページソース内のコンテンツをインデックス化します。ただし、検索クローラーはJavaScriptを実行しないため、JavaScriptによってレンダリングされたコンテンツや、最初のページの読み込み後に動的にレンダリングされるコンテンツはクロールしません。検索クローラーは、訪問したページのリンクをクロールすることはなく、使用するように設定されたサイトマップ内のページのみを訪問します。
複数のクローラーを設定して、同じWebサイトまたは異なるWebサイトの異なるコンテンツをクロールおよびインデックス化することができます。詳しくは「検索クローラーの設定」を参照してください。
ユーザーが検索を実行すると、クローラーが検出した関連性の高い外部コンテンツがランク付けされて検索結果ページに表示されます。ユーザーはこの検索結果をフィルター処理したり、リンクをクリックして外部コンテンツのリンクを別のブラウザータブに表示したりできます。フィルターの詳細については、「エンドユーザー向けヘルプセンターガイド」を参照してください。
横串検索APIのしくみ
Zendeskが提供するREST APIを使用すると、開発者はカスタムインテグレーションを構築し、外部のコンテンツレコードをヘルプセンターの検索インデックスに取り込むことができます。外部コンテンツを検索結果に取り込むには、外部コンテンツをホストするアプリケーションと外部コンテンツAPIを開発者が統合する必要があります。
一度設定すると、APIは外部コンテンツのレコードを取り込み、ヘルプセンターの検索インデックスに追加します。インデックス化されたレコードは、ユーザーの検索クエリに応答するときに、ヘルプセンターの検索エンジンで利用できるようになります。
詳細については、「Zendesk横串検索APIの設定」を参照してください。
外部コンテンツのソースおよびタイプ
設定方法に関係なく、横串検索によって取り込まれた各コンテンツレコードは、コンテンツソースとコンテンツタイプに関連付けられ、エンドユーザーが検索結果をフィルター処理するために使用されます。詳しくは「検索フィルターの編集」を参照してください。
ソースとタイプの定義は、横串検索APIを使用するか、またはGuideで検索クローラーを設定するときに行うことができます。APIを使用してソースとタイプを定義すると、検索クローラーの設定時にソースやタイプを選択できるようになります。同様に、検索クローラーを設定するときにコンテンツソースとタイプを作成すると、external_content_type APIとexternal_content_source APIに反映されます。「Zendesk横串検索APIリファレンス」を参照してください。
検索結果に外部コンテンツソースを含めるかどうかを設定することができます。ヘルプセンターの検索に外部コンテンツが含まれる場合、検索フィルターによってコンテンツがソース名とタイプ名別にグループ化されて表示されるため、探している情報を見つけやすくなります。「ソース」は、コンテンツを作成元(ブログなど)でグループ化し、「タイプ」はコンテンツの種類(開発者向けドキュメントなど)でグループ化します。
外部コンテンツのソースとタイプを作成する際は、エンドユーザーがヘルプセンターの検索で目的のコンテンツを簡単に見つけられるようなグループ分けと名前を検討してください。詳しくは「検索フィルターの編集」を参照してください。
横串検索の既知の制限事項
現在のところ、横串検索には以下のような制限があります。
- 外部コンテンツの検索結果は、ヘルプセンターの検索、コンテキストパネルのナレッジベースセクション、および統合検索APIレスポンスに表示されます。瞬時に検索や記事検索APIなど、他のGuide検索を使用するインターフェイスには表示されません。
- 検索クローラーは、gzipファイル圧縮エンコーディングを使用するWebサイトでは機能しません。これらのサイトからの検索結果は表示されません。
- 外部サイトのrobots.txtファイルで設定されたcrawl-delayは、検索クローラーによって無視されます。