ZendeskとSalesforceではユーザーの保存方法に根本的な違いがあります。Zendeskでは、各ユーザーが一意のメールアドレスを持っている必要があります。この要件は、Salesforceの取引先責任者やリードにはありません。
1つのメールアドレスを共有するSalesforceの複数の取引先責任者をZendeskに同期させるために、このインテグレーションではユーザーが複数の組織に所属できるようにするSupportの機能を使用します。
この記事では、複数の組織が有効になっている場合のSaleforceインテグレーションの同期動作について説明します。複数組織の同期を有効にする権限を要求するには、Zendeskカスタマーサポートへお問い合わせください。権限はアカウント単位で付与されます。
関連情報:
複数の組織の同期プロセスについて
複数の組織機能を有効にすると、異なるSalesforce取引先に属する同じメールアドレスを持つ複数のSalesforceの取引先責任者またはリードを、Zendesk Supportの1人のユーザーに接続することができます。Zendeskユーザーは、複数の組織のメンバーになることができます。
Salesforceでは、複数の取引先責任者またはリードが1つのメールアドレスを共有している場合、取引先にリンクされている最初の取引先責任者またはリードが同期レコードと見なされます。同期レコードはSalesforceのメインレコードであり、同期時にユーザーアカウントによって識別されます。
同期レコードは、同期中にSalesforceのユーザーフィールドが変更された場合、Zendeskの対応するユーザーエントリを更新します。
- Zendeskに組織が存在しない場合、組織のメンバーシップは作成されません。
- 組織のメンバーシップは追加されるだけで、削除されることはありません。
- マッピングされたフィールドは、Salesforceのメインの取引先 - 取引先責任者のリレーションシップがZendeskのユーザーのデフォルトの組織と一致する場合に同期されます。
- Zendeskの組織メンバーシップは、Salesforceの取引先責任者がSalesforceの取引先にリンクされている場合にのみ作成されます。
- インテグレーションでは、手動で割り当てられた既存のデフォルトのメンバーシップが優先されます。
- セカンダリリレーションシップを同期するには、以下の機能をすべて有効にする必要があります。
- 取引先の組織への同期
- 取引先責任者/リードのユーザーへの同期
- メインのリレーションシップを同期
- Supportのユーザーに複数の組織に属することを許可する
- Salesforceのセカンダリリレーションシップ
アカウントのリレーションシップの同期
アカウントのリレーションシップの同期には、メインとセカンダリの2種類があります。メインアカウントのリレーションシップは、Salesforceの取引責任者が所属するメイン(プライマリ)取引先を指します。セカンダリアカウントのリレーションシップは、Salesforceの取引責任者が所属しているその他すべての取引先を指します。メインアカウントのリレーションシップの同期の実行により、Zendeskユーザーのメイン組織を変更することができます。
- 管理センターで、サイドバーの「 アプリおよびインテグレーション」をクリックし、「インテグレーション」>「インテグレーション」を選択します。
- 「Salesforce」で「設定」をクリックします。
- 「データの同期」タブをクリックし、「取引先の組織への同期」で「設定」をクリックします。
- 「同期を有効にする」をチェックして、「保存」をクリックします。
- 「Salesforceインテグレーション」ページに戻り、「データの同期」タブをクリックし、「取引先責任者/リードのユーザーへの同期」で「設定」をクリックします。
- 「同期を有効にする」をチェックし、「同期タイプ」で「取引先責任者」を選択します。
- 「メインのリレーションシップを同期」をクリックし、必要に応じて「セカンダリアカウントのリレーションシップを同期」をクリックします。
これらのオプションが表示されない場合は、Zendeskカスタマーサポートに問い合わせて、アクセス権を付与してもらってください。
メモ:Salesforceの取引先責任者とZendeskユーザーの同期を初めて行う場合、セカンダリアカウントのリレーションシップの同期を無効にしなければなりません。Salesforce取引先責任者には多数のセカンダリリレーションシップが存在する場合があるため、これを無効にしないとZendeskのAPI制限を超過する可能性があります。最初のプライマリリレーションシップの同期を実行した後、セカンダリアカウントのリレーションシップの同期をオンにすることができます。 - 「保存」をクリックします。
複数の組織が有効または無効になっている場合の同期動作
シナリオ1
- リンクされた取引先のないSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskの既存のユーザーと一致している。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
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該当なし | 該当なし | ○ |
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該当なし | 該当なし | ○ |
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× | 該当なし | ○ |
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× | × | ○ |
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× | × | ○ |
シナリオ2
- リンクされた取引先のないSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskの既存のユーザーと一致しない
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
---|---|---|---|
|
該当なし | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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該当なし | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
シナリオ3
- リンクされた取引先があるSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskの既存のユーザーと一致している。
- Salesforceの取引先がZendeskの既存の組織にリンクされている。
- Salesforceの組織がZendeskのユーザーのデフォルトの組織と一致している。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
---|---|---|---|
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該当なし | 該当なし | ○ |
|
該当なし | 該当なし | ○ |
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○ | 該当なし | ○ |
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× | ○ | ○ |
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× | ○ | ○ |
シナリオ4
- リンクされた取引先があるSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskの既存のユーザーと一致している。
- Salesforceの取引先がZendeskの既存の組織にリンクされている。
- Salesforce組織がZendeskのユーザーのデフォルトの組織と一致しない。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
---|---|---|---|
|
× | 該当なし | ○ |
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× | 該当なし | ○ |
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○ | 該当なし | ○ |
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× | ○ | ×(デフォルトの組織が一致しない) |
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× | ○ | ×(デフォルトの組織が一致しない) |
シナリオ5
- リンクされた取引先があるSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskの既存のユーザーと一致している。
- アカウントがZendeskの組織とリンクしていない。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
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× | 該当なし | ○ |
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× | × | ○ |
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× | 該当なし | ○ |
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× | × | ○ |
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× | × | ○ |
シナリオ6
- リンクされた取引先があるSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskのユーザーと一致しない。
- Salesforceの取引先がZendeskの既存の組織にリンクされている。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
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× | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
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○ | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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○ | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
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○ | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
シナリオ7
- リンクされた取引先があるSalesforce取引先責任者をZendeskに同期する。
- Salesforceの取引先責任者がZendeskのユーザーと一致しない。
- アカウントがZendeskの組織とリンクしていない。
有効になっている設定 | ユーザーの組織をZendeskに設定する(標準の取引先の同期) | 組織のメンバーシップを作成する(メイン/セカンダリ) | 取引先のマッピングされたフィールドを同期する |
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× | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | 該当なし | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |
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× | × | ○(新しいユーザーが作成される) |