インテグレーションを使ってZendeskと外部アプリケーションを連携させることで、両者の情報や機能を共有できます。Zendesk Suiteには多数の機能が搭載されていますが、すべての人が同じ要件で同じようにZendeskを使用するわけではありません。
お客様が投資されているZendeskや他のアプリケーションは、インテグレーションによって組み合わせることで、それぞれの価値をさらに高めることができます。たとえば、以下のような操作ができるようになります。
- Slackのメッセージからチケットを作成する
- 従業員のサポートリクエストを処理する際に、Workdayで従業員のデータを確認する
- Shopifyの顧客情報や注文情報を確認して、返金処理を行う
- サポートチケットをエンジニアリング作業にリンクさせる
インテグレーションをインストールすれば、エージェントはアプリケーションを切り替えずに情報収集やタスクを実行することができます。エージェントの業務を迅速に効率良く行えるようになります。幸いなことに、Zendeskとそのパートナーは、スイート製品の機能を拡張するためのさまざまなインテグレーションを提供しています。
アプリをインストールするには、管理者であることが必要です。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
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インテグレーションとアプリの定義
インテグレーションを介してZendeskと他のアプリケーションを接続すれば、両者の間で情報や機能を共有させることができます。たとえば、Zendesk用のShopifyインテグレーションでは、Zendesk内でShopifyの顧客情報や注文情報を確認できます。エージェントは、Zendesk内でカスタマーからの問い合わせに迅速かつ効率的に対応し、出荷に関する問題への対処や、製品の返品・交換の手続きを行うことができます。インテグレーションを使うことで、Zendeskにオリジナルのユーザーインターフェイスを追加したり、他のアプリケーションとリンクさせるだけにとどめたりと、目的に応じた柔軟な連携が可能です。
インテグレーションはアプリとは異なります。アプリは、Zendeskの機能を拡張・強化するカスタムビルドのアプリケーションです。たとえば、タイムトラッキングアプリは、チケット管理システムと連携してエージェントがチケットに費やした時間を記録します。詳しくは、「トップレベルのアプリを使ったZendeskの拡張」を参照してください。
パブリックインテグレーションリは、Zendeskマーケットプレイスで誰でも入手できます。
プライベートインテグレーションは、各社で開発し、Zendeskにアップロードしたアプリです。このようなアプリは、Zendeskマーケットプレイスには公開されていません。また、ほかのZendeskカスタマーはインストールすることも使用することもできません。
プライベートインテグレーションを開発して使用するには、Zendeskインテグレーションサービス(ZIS)を利用します。ZISは、Zendeskを外部システムや他のZendesk製品のインスタンスと連携させるための重要なサービスをセットにしたものす。ZISは、Zendesk Suite Growth以上のプランまたは旧バージョンのSupport Professional以上のプランで利用できます。
やりたいことが明確でも、自分でインテグレーションを開発するスキルがない場合は、Zendeskパートナーに依頼してソリューションを作成することができます。
Zendeskマーケットプレイスのインテグレーションの入手
Zendeskとパートナーが開発したインテグレーションは、マーケットプレイス(Zendesk.com/apps)から入手できます。
多くのインテグレーションは無料でご利用いただけます。一部のインテグレーションは有料です(例:エージェントごとの料金や月額料金など)。詳細はインテグレーションの一覧をご確認ください。有料のインテグレーションは通常、無料のトライアル期間があるので、まずはインテグレーションが適切なものであるかどうかを確認することができます。
マーケットプレイスのインテグレーション一覧には、インテグレーションの情報、スクリーンショット、ユーザーレビューが含まれているので、そのインテグレーションがニーズに適しているかどうかを判断できます。
最もよく使われているインテグレーション
マーケットプレイスには、Zendeskやパートナー企業が開発したさまざまなインテグレーションがアップされています。人気の高いインテグレーションを以下にご紹介します。
インテグレーション | 説明 |
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従業員からのサポートリクエストをZendeskで管理している場合、Workdayインテグレーションを使用すれば、チケット管理の機能が大幅に向上します。このインテグレーションにより、エージェントはチケットのサイドバーから直接、重要な従業員データにアクセスすることができます。 詳しくは「Zendesk Support用Workdayアプリのインストールと設定」を参照してください。 |
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Slackインテグレーションに含まれるメッセージアクションを利用することで、任意のSlackチャンネルからサポートチケットの作成、確認、操作が行えます。Zendesk Support用Slackインテグレーションは、コミュニケーションを簡素化し、ワークフローを効率化することで、チームの連携を保ち、迅速な作業を可能にします。 詳しくは、「Slackインテグレーション」を参照してください。 |
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Zendesk Support for Jiraインテグレーションは、サポートチームとエンジニアリングチームを連携させます。Zendesk SupportのチケットをエスカレーションしてJiraの課題にリンクさせることで、重要な情報の共有やチーム間のコラボレーションが容易になります。チームのワークフローに合わせて、Zendesk Support for Jiraのワークフローをカスタマイズできます。 詳しくは、「Jiraインテグレーション関連のリソース」を参照してください。 |
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Shopify for Zendeskインテグレーションを使えば、Zendesk内でShopifyの顧客情報や注文情報を確認できます。すべての営業データとカスタマーデータを統合できるため、エージェントがカスタマーへの応対中にも、その場でShopifyの重要な情報をZendeskに表示させることができます。 詳しくは、「Shopifyインテグレーション」を参照してください。 |
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Salesforceインテグレーションにより、Zendesk SupportのチケットデータとSalesforce CRMのカスタマーデータを双方向に動的に連携させることで、営業チームとサポートチームはカスタマーの全体像を把握できます。Zendesk Supportでオンライン表示中のチケットの横に、Salesforceのカスタマープロフィールをリアルタイムで表示します。 詳しくは、「Salesforceインテグレーション関連のリソース」をご覧ください。 |
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Zoom Phoneインテグレーションでは、Supportのエージェントワークスペース内でZoom Phoneの通話を行うことができます。通話が終了すると、新しいチケットが作成され、Zoom PhoneのデータがSupportに取り込まれます。 |
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Trelloインテグレーションでは、ZendeskのチケットからTrelloカードを作成することができます。チケットを既存のカードに追加したり、新しいカードを作成したり、追加先のボードやリストを指定したりできます。 |
インテグレーションのインストール時の注意点
Zendeskインスタンスと他のアプリケーションにインテグレーションをインストールすると、便利な機能が追加で利用できるようになります。ただし、その前に確認しておくべき点がいくつかあります。
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まず、マーケットプレイスのリストに掲載されているインテグレーションの情報や、入手可能な補足資料をよく読みましょう。
やりたいことがすべて実現できるか、機能がニーズに合っているか、必要なことが実現できないということはないかを確認してください。
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次に、インストール手順を確認します。
インストールの前に準備しておくことはないか、参照できる他の関連記事があるか、Zendeskと他のサードパーティ製アプリケーションとの間でデータをどのように転送・維持するかを理解しているかを確認しましょう。また、アプリケーション間でデータフィールドをマッピングする場合は、どのフィールドをマッピングするかが明確になっているか、マッピング対象のフィールド形式が正しいかどうかも確認が必要です。
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あわせて、エージェントへの周知やフィードバックの準備も重要です。
ユーザーがインテグレーションを使用する準備ができているか、新しいインテグレーションの使い方を説明する必要があるかを検討してください。
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さらに、既存のインテグレーションとの関係も確認しておきましょう。
Zendeskインスタンスにすでにインストールされているインテグレーションがあるかどうか、新しいインテグレーションが既存のものと共存できるか、競合の可能性がないか、より高機能な新しいインテグレーションが既存のものを置き換えることになるかを見極めてください。
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なお、インテグレーションをインストールできるのは管理者のみです。
インストール担当者がZendeskインスタンスと統合するアプリケーションの管理者権限を持っているかどうかも確認してください。
- インテグレーションを追加する前に、Zendeskインスタンスが適切に構成されていることを確認しましょう。
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また、インテグレーションのテストも行いましょう。
サンドボックスへのアクセス権がプランに含まれている場合は、本番環境ではなく、まずサンドボックスやZendeskのトライアルインスタンスにインテグレーションをインストールしてテストできるかどうかも確認してください。
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さらに、最初の動作確認は小規模に実施することをおすすめします。
データのインポートやエクスポートが必要な場合は、小さなバッチ単位で実施できるかどうかを確認しましょう。