ヘルプセンターのコンテンツを利用して情報を取得するオートリプライや会話ボットなどの機能を使用する場合、明確な記述で、論点が絞られ、適切にフォーマットされた記事が、機能の効果を高めます。記事を最適化することで、おすすめの記事や返答生成を含む自動応答の品質と精度を向上させることができます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
ヘルプセンターのコンテンツに基づく自動返信について
機能の中には、メール、Webフォーム、メッセージングを通じて送信されたエンドユーザーのリクエストに対し、ヘルプセンターのコンテンツを評価して有用で適切な応答を送信できるものもあります。これらの応答は、以下の形式で送信できます。
記事のコンテンツの計画と構成
ヘルプセンターの記事の構成の仕方は、ボットが関連情報をどれだけ効果的に見つけられるかに影響します。
記事のタイトルの作成
記事のタイトルは、その記事がカスタマーの問題解決に役立つ候補かどうかを判断する際に重要な役割を果たします。記事のタイトルが、メールやWebフォームのサポートリクエストや会話ボットのフリーテキストのコメントでカスタマーが入力したテキストと密接に一致している場合、自動応答で提案として表示される可能性が高くなります。
記事のタイトルは、カスタマーがサポートリクエストで使いそうな言葉に合わせて作成してください。次のいずれかの方法で、記事のタイトルの書式を設定してみてください。
- 質問の形にする:パスワードをリセットするにはどうすればよいですか?
- シンプルな、能動態の文章にする:ユーザーのパスワードをリセットする
記事の論点を絞る
可能な限り、記事は1つの特定のトピックを扱うべきです。この提案を実装する方法は、記事内で情報を提示する方法によって異なります。
- 問題/解決策の記事:特定の問題や解決策を取り上げる記事は、1つの解決策を持つ非常に具体的な問題に焦点を当てる必要があります。たとえば、相互に関連するいくつかの請求の問題(支払いオプション、返金要求、請求の異議申し立て)を1つの記事でカバーするのではなく、問題ごとに1つずつ、合計3つの記事を書きます。それぞれの問題に対して1つの解決策を提示し、望ましい解決策にカスタマーを導き、他の記事へのリンクを貼って別の解決策を提示します。
- 記事の処理:同じ原則が、プロセスと手順を説明する記事にも適用されます。たとえば、2つの異なるタスク(アカウント作成とアカウントオプションの選択)を含むアカウント設定プロセスを文書化する場合、タスクごとに1つずつ、2つの別々の簡潔な記事で情報を提示することを検討してください。これにより、ボットがカスタマーのリクエストに最もマッチする記事を特定しやすくなります。
記事の紹介を書く際の注意
記事の最初の75語は、残りのテキストよりも重要視されます。記事の紹介にできるだけ多くの関連キーワードとコンテキストを含めることで、おすすめの記事の精度を高めることができます。
たとえば、会社の返品ポリシーについて記事を書いている場合、「シャツのサイズを間違うのはよくあることで、間違いは誰にでもあるので気にしないで...」といった前置きを含めないでください。そのような前置きは、記事の内容を評価する際にボットの妨げとなります。記事の導入部は、正確かつ簡潔な文章にしてください。たとえば、書き出しを「ご購入後30日以内でしたら返品可能で、全額返金に応じます。30日を過ぎた後には、ストアクレジットを申請することができる」とし、続いて詳細を説明します。
記事ラベルを使った結果のフィルタリング(記事付きのオートリプライのみ)
ラベルは、「記事付きでオートリプライ」で考慮される記事を制限できます。それには、記事にラベルを追加した後、結果をフィルタリングするためのautoreply with articles
トリガにラベルを含めます。
ラベルを使用する際には、いくつかの方法があります。
ヘルプセンターの「ノイズ記事」を減らす
ターゲットとするカスタマーセグメント
さまざまな顧客セグメントがあり、それぞれのセグメントに関連する記事だけを表示したい場合、トリガで記事ラベルを使うことができます。たとえば、あなたがモバイルゲームの開発者で、AndroidとiOSの両方のプラットフォームをサポートしていて、Androidを使用しているカスタマーからリクエストがあった場合にAndroid関連の記事だけを表示したいとします。
これを行うには、カスタムフィールド「プラットフォーム = Android」に基づいた条件を持つ「Android」オートリプライトリガを作成します。そして、「android」ラベルを含む記事のみを表示するように、ラベルを使ってトリガを設定します。
同様に、この手順を繰り返してiOSプラットフォームとラベル用のトリガも設定します。