返答生成機能では、AIによって生成された応答を会話ボットが利用し、エンドユーザーからの質問に対応します。これらの応答では、生成AIを使用して、リンク先のヘルプセンター記事を評価し、記事に含まれている情報を使用して、カスタマーとの会話に簡潔な回答を提供します。
ボットの一般設定で、返答生成を有効にすることができます。
この記事では、次のセクションについて説明します。
EAPの返答生成について
返答生成機能は、生成AIの早期アクセスプログラム(EAP)の一環としてご利用いただけます。このEAPの詳細については、「Zendeskの生成AI機能の概要」を参照してください。
このセクションでは、次のトピックについて説明します。
機能概要
返答生成は、以下のような場合にカスタマーの質問に返答できます。
- 質問の目的が検出されない
- 質問とマッチングする目的が、返答を生成するように設定されている
お客様のアカウントが目的を使用するための資格要件を満たしている場合、EAPに参加すると目的へのアクセスが可能になります。目的は「高度なAI」アドオンの一部として提供されます。詳細については、「会話ボットでAIを利用した目的を使用する方法」を参照してください。
返答生成がボットで有効になっていると、管理者とカスタマーのどちらにもメリットがあります。カスタマーは、会話を続けながら、ヘルプセンターの記事から有益な知識を得ることができます。管理者は、回答を自分自身で作成することなく、ヘルプセンターのコンテンツに基づいてAIが生成する自動回答をそのまま利用して、カスタマーに有用な情報を簡単に提供することができます。
返答生成は、会話ボットにさまざまな影響を与えます。影響を受けるボットの動作は以下のとおりです。
- ボット返信の表示。関連するヘルプセンターの記事が特定されると、返答生成による返答が、ソース記事へのリンクを含む1件のメッセージとして表示されます。これらのメッセージは短く(通常100ワード以下)、ボットのペルソナを反映します(適用されている場合)。
- フィードバックの返信。返答生成の後には、エンドユーザーにフィードバックを求める標準のリクエスト(「役に立ちましたか - はい/いいえ」など)が必ず行なわれます。さらに、エンドユーザーからのフィードバックに対するボットの応答を設定することができます。
- フォールバックメッセージの返信。返答を生成するための関連する回答やヘルプセンターコンテンツがない場合、ボットはあらかじめ設定されたフォールバックメッセージを返信します。
- 言語。返答生成のコンテンツは、ボットに適用された言語を使用します。
アカウントの要件
返答生成EAPを使用するには、アカウントが次の要件を満たしている必要があります。
- エージェントワークスペースがアクティブになっている。
- メッセージングがアクティブになっている。
- アクティブなZendeskナレッジベースが、ボットに割り当てられたブランドに接続されている。
- (目的関連の機能のみ)目的を使用するための要件を満たしている。
制限付きヘルプセンターのコンテンツの使用
ユーザーがボットの会話でメッセージを送信すると、ボットの応答はGuideで設定された記事の閲覧権限を考慮し、次のように動作します。
- エンドユーザーがメッセージング認証プロトコルで認証されている場合、ボットは関連する制限付きの記事を提案できます。
- エンドユーザーが未認証の場合、ボットは公開記事のみを提案します。
EAPの制限事項
この記事で紹介されている機能はリリース前のバージョンであるため、以下を含む一部の機能に制限があります。
- AI生成の回答は画像を表示できない。
EAPへの参加
このEAPに含まれている生成AI機能は、エージェントの生産性向上、ボットと自動化、ナレッジベース管理、電話サポートといった多くの機能分野で使用されます。
EAPに参加したら、試してみたい機能をお選びいただけます。EAPのすべての機能をアカウントに適用する必要はありません。返答生成を使用するには、ボットと自動化のための生成AIをオプトインする必要があります。このEAPの機能より、AIが生成するメッセージの音声(返答生成を含む)を決定するボットのペルソナを選択して適用することもできます。これらの機能の詳細については、「Zendeskの生成AI機能の概要」を参照してください。
EAPに参加をご希望の場合は、サインアップフォームに必要事項をご記入の上、お申し込みください。返答生成をアクティブにして設定する
生成AI EAPに参加し、返答生成機能をオプトインすると、新規ボットを作成する場合や既存のボットの設定で、返答生成をアクティブにすることができます。
ボットの新規作成時に返答生成をオンにするには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 「ボットを管理」をクリックし、ページ上部にある「ボットを作成」をクリックします。
- 「会話ボットを作成」フローで以下の情報を設定します。
- ページの下部にある「ボットを作成」をクリックします。新規ボットの編集ページが開きます。
- ボットの「動作」タブで、「ボットが関連する記事を見つけた場合」セクションをクリックして展開します。
- 「返信を生成する」が選択されていることを確認します。このオプションを選択すると、以下のような動作になります。
- 回答が割り当てられていない目的は、「返信を生成する」に更新されます。
- ボットがエンドユーザーのコメントに返信した後、フィードバックのリクエスト(「役に立ちましたか - はい/いいえ」)を送信します。エンドユーザーが「はい」または「いいえ」を選択すると、応答(カスタマイズ可能)が続きます。詳細については、「フィードバック返信を設定する 」を参照してください。
- 「ボットのテスト」ボタンをクリックし、ボットが既存のヘルプセンターのコンテンツと一致する語句を入力すると、エンドユーザーが受け取る返信のサンプルが表示されます。
- 「ボットを公開」をクリックして、変更を適用します。
既存のボットで返答生成をアクティブにするには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 「ボットを管理」をクリックし、返答生成で使用したいボットをクリックします。
- ボットの「動作」タブで、「ボットが関連する記事を見つけた場合」セクションをクリックして展開します。
- 「返信を生成する」が選択されていることを確認します。このオプションを選択すると、以下のような動作になります。
- 回答が割り当てられていない目的は、「返信を生成する」に更新されます。
- ボットがエンドユーザーのコメントに返信した後、フィードバックのリクエスト(「役に立ちましたか - はい/いいえ」)を送信します。エンドユーザーが「はい」または「いいえ」を選択すると、応答(カスタマイズ可能)が続きます。詳細については、「フィードバック返信を設定する 」を参照してください。
- 「ボットのテスト」ボタンをクリックし、ボットが既存のヘルプセンターのコンテンツと一致する語句を入力すると、エンドユーザーが受け取る返信のサンプルが表示されます。
- 「ボットを公開」をクリックして、変更を適用します。
フィードバック返信を設定する
前のセクションで説明したように、ボットがヘルプセンターのコンテンツから生成する返信の後には必ず、エンドユーザーからのフィードバックを求める標準的なリクエスト(「役に立ちましたか?はい/いいえ)が続きます。エンドユーザーがオプションを選択すると、ボットは回答に関するエンドユーザーのフィードバックを受けて返信を行ないます。
このフィードバックに対するボットの応答をカスタマイズすることも、デフォルトの応答を使用することもできます。
フィードバック返信を設定するには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 「ボットを管理」をクリックし、返答生成で使用するボットをクリックします。
- ボットの「動作」タブで、「ボットが回答した後」セクションをクリックして展開します。このセクションの「回答が役に立った場合」タブで、エンドユーザーが「はい」を選択した場合のボットの応答を設定します。
- セクションの「回答が役に立たなかった場合」タブで、エンドユーザーが「いいえ」を選択した場合のボットの応答を設定します。
- メッセージ:デフォルトのメッセージ(「申し訳ありませんが、お客様の質問に対する適切な回答が見つかりませんでした。役に立つかもしれないオプションがいくつかあります。」)のままにしておくか、編集して回答をカスタマイズします。
- バリエーションを生成する (ボットのペルソナをオンにしたアカウント):このオプションを選択すると、選択したボットのペルソナに基づいてメッセージのバリエーションが作成されます。
- 回答:あらかじめ設定されたオプション(上記で定義したメッセージの後に表示される)としてカスタマーに提示する既存の回答を、ドロップダウンから最大10個まで選択します。たとえば、エージェントに転送することを提案する回答を含めることができます。
- 「ボットを公開」をクリックして、変更を適用します。
目的に返答生成を使用する
特定の目的の返答生成の設定を管理するには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 会話ボットで、「ボットを管理」をクリックします。
- 返答生成で使用しているボットをクリックします。
- 「目的」タブで、各目的のドロップダウンを使用してオプションを選択します。
- 返信を生成する(デフォルト):このオプションでは、マッチしたカスタマーの自由入力テキストに対して、ボットが応答を生成します。
- 返信を生成しない:このオプションでは、マッチしたカスタマーの自由入力テキストに対して、ボットが応答を生成せず、代わりに標準のフォールバック応答を返します(「申し訳ありませんが、お客様の質問に対する適切な回答が見つかりませんでした。」)。
- 回答を表示:目的を既存の回答に関連付けたり、新しい回答を作成したりできます。
「トピック」リストの上部にあるフィルターを使用して、特定の目的をすばやく検索できます。
エンドユーザーからの質問に、マッチングする目的が含まれていない場合、返信を生成するかどうかも選択できます。カスタマーが特定の目的に関する質問を自由入力で行った場合、その目的に関してあらかじめ用意された回答が会話ボットになくても、その質問に対する返信が生成されます。
目的に一致しない質問に対する返答生成を管理するには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 「ボットを管理」をクリックします。
- 返答生成で使用しているボットをクリックします。
- 「目的」タブで、ページ上部のドロップダウンを使用して「返信を生成する」または「返信を生成しない」を選択します。
これらの変更は、ボットを公開する際に適用されます。