管理者は、この記事で説明するタスクに加えて、「メッセージングの有効化」で説明されているタスクを必ず完了しておく必要があります。
この記事では、メッセージングが有効になった場合に影響を受ける次のトピックと領域について説明します。
エージェントワークスペースの制限事項
エージェントワークスペースのChat制限は、メッセージングを使用しているアカウントに適用されます。
アカウントが大量のチャットに対応できる場合、またはChat専任エージェントが多数いる場合は、Zendeskエージェントワークスペースに移行する前にZendeskアカウント担当者に相談してください。最良のパフォーマンスを得るためには、以下のガイドラインに従ってください。
- 同時にチャット応対するオンラインChatエージェントの数は、1,300人を超えてはなりません。必要に応じて、最大2,000人のChatエージェントがアクティブにチャットに応対できますが、パフォーマンス低下の可能性を抑えるには、アカウント内で同時に応対するチャットの数を減らす必要があります。
- 1日あたりの合計会話数は20万件まで、同時会話数は4,000件まで。
- 1日あたりの合計訪問者数は30万人まで、同時訪問者数は6,000人まで。
Chatダッシュボード
オンラインチャットでサポートされている機能の大部分はメッセージングでも利用可能ですが、機能の場所やできることは多少異なります。
次の表に、Chatダッシュボードの領域と機能を示します。ここに記載していない機能ページおよび領域は、Zendeskメッセージングが有効になった後も引き続き使用できます。
メニューグループ |
セクション | メッセージングに移行した機能 | メッセージングにおける同等の機能 |
---|---|---|---|
訪問者 | すべて | エージェントは、チケットで閲覧者モードを使用して、メッセージのやりとりを監視できます。 | |
履歴 | すべて | メッセージングの会話が含まれるチケットには、ビューからアクセスできます。 | |
分析 |
すべて |
メッセージングの分析はExploreで可能です。詳しくは「Chatのレポーティング」を参照。 |
|
モニター | すべて | ||
設定 | 部門 | 「部門を追加」ボタン |
Chatの部門とSupportのグループとのマッピング: 管理センター >「メンバー」>「チーム」>「グループ」 |
ロール | 「ロールを追加」ボタン:
|
Chatで作成されたロールは、エージェントワークスペース、Support、Exploreには適用されません。 | |
ルーティング | 「設定」タブ:
|
スキルベースルーティングは、メッセージングチケットではサポートされません。詳しくは「Chatのルーティング」を参照。 | |
「スキル」タブ - 「スキルを追加」ボタン:
|
|||
立入禁止 | すべて | ||
目標 | すべて | ||
ウィジェット |
すべてのセクション |
Web Widgetは管理センター >「チャネル」>「メッセージング」で管理できます。 Chatの評価はサポートされません。 ガイド付きのフローを使用して、カスタマーの特定に必要なエンドユーザーの情報入力、問題の性質、コンテキストやルーティングにとって重要なその他の情報を収集します。 |
|
個人 | 「メールレポート」タブ:
|
||
アカウント | 「Zendesk Support」タブ:
|
チケットはデフォルトでメッセージングの会話ごとに作成されます。設定は必要ありません。 |
Chatのトリガ
Chatのトリガを使って自動応答を設定している場合は、メッセージングの会話にも適用されます。
次の条件とアクションで作成されたトリガは、メッセージングの会話に適用されます。
- Chatのトリガ条件:訪問者の部門、アカウントのステータス、またはChat関連情報(すべてのタイプ)。
- Chatトリガのアクション:訪問者にメッセージを送る。
他の条件やアクションで作成されたChatのトリガは、メッセージングが有効になっている会話では機能しません。Chatのトリガは、エージェントに引き渡された会話にのみ適用されます。
Chatトリガへのその他の変更については、「メッセージングのChatトリガ」を参照してください。
Chatのルーティング
Web Widget用やモバイルSDK用のメッセージングでは、会話中にカスタマーがアクティブなエージェントにサポートを求めるとチケットが作成され、リクエストを受け取ったことがエージェントのエージェントワークスペースに通知されます。
Zendeskメッセージングのルーティングは、エージェント用に定義されたChatのルーティングルールに基づいて行われます。
キュー
- エージェントがオンラインになっているときに作成されたメッセージング会話は、「応答する」ボタンを介してルーティングされます。キューは、チケットの作成時刻に基づいて並べ替えられます。
- エージェントがオフラインになっているときに作成されたメッセージングチケットの会話は、「未割り当てのチケット」ビューまたはエージェントの「グループ」ビューに送信されます。オフラインのメッセージングの会話は、トリアージの一環としてエージェントに割り当てることも、エージェント自身が手動で受け取ることもできます。メッセージング会話が割り当てられたエージェントには、通知が届きます。
チャット制限
- エージェントの作業量は、エージェントに割り当てられたアクティブなメッセージング会話の数として測定されます。
- チャット制限は、エージェントに割り当てることができるアクティブなメッセージングの会話の最大数として定義されます。
- メッセージングの会話は、過去10分以内に応答を受信した場合にアクティブと見なされます。
- メッセージングの会話のアクティビティとメッセージングの会話の量に基づいて、エージェントのチャット制限を調整します。
詳細については、「メッセージングチケットと通知のルーティング」を参照してください。
リクエスト通知をコントロールするChatルーティングルールの一般的な情報については、「オンラインチャットの通知ルーティングの設定」を参照してください。
スキルベースルーティングは、メッセージングの会話ではサポートされません。
Chatのレポーティング
メッセージングレポートは、Zendesk ExploreのSupportダッシュボードで利用できます。詳細については、「Zendesk Supportダッシュボードの概要」を参照してください。
お客様のアカウントでは、Supportダッシュボードのチケット関連のメトリックを活用し、メッセージングチャネルでフィルターすることができます。
主なメトリックは以下の通りです。
- エージェントの人員配置計画 - チャネル、グループ、期間ごとのチケットの作成数
- チームのパフォーマンスの監視 - 解決したチケットの数、解決までの時間
ExploreのSupportダッシュボードにメッセージングのレポートを表示するには
- どの製品の場合でも、一番上のメニューバーでZendesk製品アイコン()をクリックし、「Explore」を選択します。
- ダッシュボードリストで、Zendesk Supportを選択します。
Chat-Sellインテグレーション
Zendesk ChatとZendesk Sellのアカウントを統合している場合、メッセージングに移行すると、このインテグレーションは機能しなくなります。しかし、エージェントは引き続きSupportインターフェイスからSellでリードを作成することができます。作成されたリードには、そのメッセージングの会話ログが含まれているチケットが含まれます。詳細については、「Zendesk SupportからSellでリードを作成する」を参照してください。
Chat API
リアルタイムAPIとインクリメンタルAPIは、メッセージングの会話では利用できません。
API | 名前 | メッセージングでのサポートの有無 |
---|---|---|
Chat |
× List Ticket APIを使用して、メッセージングから作成されたチケットを取得します |
|
訪問者 |
○(Get APIを使用) |
|
立入禁止 | × | |
目標 | APIはサポートされません | × |
スキル |
id |
○ |
name | ○ | |
description | ○ | |
enabled | ○ | |
members | ○ | |
ルーティング設定 - アカウント |
skill_routing.enabled |
○ |
skill_routing.max_wait_time | ○ | |
reassignment.timeout | ×(エージェントワークスペース内ではサポートされません) | |
ルーティング設定 - エージェント | すべて | ○ |
Chat - Support Chat | すべて | × |
チャット - オフラインメッセージ |
すべて |
× |
部門 | すべて | × |
また、メッセージングを有効にした場合、次のAPIがサポートされますが、仕様が一部変更される予定です。
API | 名前 | 変更 |
---|---|---|
ルーティング設定 - アカウント |
chat_limit.enabled |
チャット制限の定義が変更され、アクティブなメッセージングチケットが含まれるようになりました。 |
chat_limit.limit | チャット制限の定義が変更され、アクティブなメッセージングチケットが含まれるようになりました。 | |
chat_limit.limit_type | チャット制限の定義が変更され、アクティブなメッセージングチケットが含まれるようになりました。 | |
chat_limit.allow_agent_override | チャット制限の定義が変更され、アクティブなメッセージングチケットが含まれるようになりました。 |
Chat Conversation API
メッセージングへの移行では、Chat Conversations APIへのコード変更は適用されません。メッセージングを有効にしたあとも、ほとんどのCCAPIは引き続き期待どおりに動作します。ただし、CCAPIベースのチャットボットは、メッセージングの構成によっては影響を受ける可能性があります。
CCAPIベースのチャットボットへの影響について
会話ボットとオートリプライはメッセージングの中核的な機能であるため、メッセージングが有効になっている場合、CCAPIベースのチャットボットは影響を受け、呼び出されません。
チャットボットをメッセージングで使用する
メッセージングを有効にしたブランドでチャットボットを使い続けたい場合、いくつかのオプションがあります。
オプション1(推奨):Sunshine Conversation APIに移行する
CCAPIベースのチャットボットなど、既存のCCAPIインテグレーションをSunshine Conversation APIに移行することができます。このオプションを選択した場合は、アカウントをメッセージングに移行する前に、APIへの移行を行うことをお勧めします。
オプション2:Supportトリガの回避策を作成する
CCAPIインテグレーションのSunshine Conversationsへの移行を選択しない場合は、Supportトリガを作成して、メッセージング経由で作成されたチケットにチャットボットを割り当てることで、メッセージングの制限を回避できます。