この記事では、2025年2月2日時点でAIエージェントを試用または公開していたお客様のみが利用できる機能について説明します。AIエージェント - Advancedアドオンの同等の機能については、「AIエージェント - Advancedの対話の構築」を参照してください。
フロービルダーの「APIコールを実行」ステップでは、メッセージング用AIエージェントでREST APIリクエストを使用して、ShopifyやSalesforceなどの外部システムからデータを取り込むことができます。

このレシピでは、エンドユーザーによって提供された場所の天気データを取得するAIエージェントの回答を作成します。ボット回答は、OpenWeather APIからデータを取得します。このレシピで作成した回答フローに基づいて、独自のAPIを使用した回答を作成することができます。

このレシピには以下のタスクが含まれます。
  • タスク1:セットアップの確認
  • タスク2:APIコネクションの作成
  • タスク3:カスタムチケットフィールドの作成
  • タスク4:AIエージェントの回答の構築
  • タスク5:変更点のテスト
メモ:この記事は説明のみを目的として提供されています。Zendeskはこの記事のレシピの例をサポートしません。また、OpenWeather APIのようなサードパーティの技術もサポートしていません。

タスク1:セットアップの確認

このレシピを実行するには、以下のものが必要です。

  • 公開済みのメッセージング用AIエージェントがあるZendeskアカウント。本番環境で使用する前に、サンドボックスのテスト環境を使用してAIエージェントをテストすることができます。

    WebおよびモバイルのメッセージングチャネルでAIエージェントをセットアップするには、「Webチャネルおよびモバイルチャネル用のAIエージェントの作成」を参照してください。サンドボックス環境でのメッセージングの使用については、「サンドボックスでZendeskメッセージングを有効にする方法」を参照してください。

  • OpenWeatherアカウントのAPIキー。このレシピで使用するAPIは、OpenWeatherの無料プランで利用できます。

    無料のOpenWeatherアカウントに登録するには、openweathermap.orgの「Create New Account」ページを参照してください。サインイン後に、OpenWeatherのアカウントページでAPIキーを入手することができます。

    OpenWeather APIキーを有効にするには、アカウントのメールアドレスを確認する必要があります。メールアドレスを確認後、APIキーがアクティブになるまで最大で2時間かかることがあります。詳細については、openweathermap.orgのFAQを参照してください。

タスク2:APIコネクションの作成

まず最初に、OpenWeather APIキーを保存するためのAPIコネクションを作成します。AIエージェントはこのコネクションを使用して、OpenWeather APIコールを認証することができます。

コネクションを作成するには
  1. 管理センターで、サイドバーの「 アプリおよびインテグレーション」をクリックし、「コネクション」>「コネクション」を選択します。
  2. 「コネクションを作成」をクリックします。
  3. APIキーの認証タイプを選択します。
  4. 「コネクション名」に「openweather_api_key」と入力します。
  5. 「ヘッダー名」に「x-api-key」と入力します。
  6. 「値」にOpenWeather APIキーを入力します。
  7. 「許可されたドメイン」に「api.openweathermap.org」と入力します。
  8. 「保存」をクリックすると、コネクションが作成されます。

タスク3:カスタムチケットフィールドの作成

次に、エンドユーザーから提供された場所を取得するために、カスタムチケットフィールドを作成します。

カスタムチケットフィールドを作成するには
  1. 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「チケット」>「フィールド」を選択します。
  2. 「フィールドを追加」をクリックします。
  3. フィールドタイプに「テキスト」を選択します。

  4. 「表示名」に「Location」と入力します。
  5. 「権限」で、「顧客は編集可能」を選択します。
  6. 「カスタマー」で、「顧客に表示されるタイトル」フィールドに「Location」と入力します。
  7. 「保存」をクリックします。

アカウントで1つのチケットフォームを使用している場合は、チケットフォームに自動的に新しいチケットフィールドが表示されます。フィールドを削除するには、「チケットフォームを編集する」を参照してください。

タスク4:AIエージェントの回答の構築

このセクションでは、ボットビルダーで回答を作成し、その目的を設定し、回答のステップを追加する方法を説明します。これには、以下の手順が含まれます。

  • ステップ1:回答を作成する
  • ステップ2:回答の目的を設定する
  • ステップ3:最初のメッセージのステップを追加する
  • ステップ4:エンドユーザーに場所を尋ねる
  • ステップ5:その場所の気象データを取得する
  • ステップ6:エンドユーザーに天気予報のメッセージを送信する
  • ステップ7:失敗メッセージを追加する
  • ステップ8:変更したAIエージェントの公開

ステップ1:回答を作成する

ボットビルダーを使用してAIエージェントの回答を作成します。

回答を作成するには
  1. 管理センターで、サイドバーの「 AI」をクリックし、「AIエージェント」>「AIエージェント」を選択します。
  2. 「メッセージング用のAIエージェントの管理」をクリックします。
  3. 作業するAIエージェントをクリックします。
  4. 「回答」タブで、「回答を作成」をクリックします。

ステップ2:回答の目的を設定する

回答の目的とトレーニング用の表現を設定します。これには、会話の中で答えを引き出すための語句や単語も含まれます。

回答の目的を設定するには
  1. AIエージェントの編集ページの「回答」タブで、「回答を作成」をクリックします。
  2. 「独自の回答を作成」をクリックして、「次へ」をクリックします。
  3. 回答の「目的」に「Get weather」と入力します。
  4. 「トレーニング用の表現」で、「Get weather forecast」および「Get current temperature」と入力します。
  5. 「次へ」をクリックします。

    回答がボットビルダーで開き、そこで回答を作成することができます。

ステップ3:最初のメッセージのステップを追加する

ユーザーに場所を尋ねるための「メッセージを送信」ステップを追加します。これは、回答のフローの最初のステップです。

最初のメッセージステップを追加するには
  1. ボットビルダーで「ステップを追加」をクリックします。
  2. 「ステップの選択」で、「メッセージの送信」を選択します。
  3. 「AIエージェントのメッセージ」に、次のテキストを入力します。
    
            What location would you like to get the weather for?
    
    Include the country code. For example: "Melbourne, AU" or  "San Francisco, US"
           

ステップ4:エンドユーザーに場所を尋ねる

最初のメッセージの後、エンドユーザーに基本的なフォームを提示するために、「詳細を質問」ステップを追加します。このフォームには、チケットフィールドの「Location」値のためのテキストボックスが含まれています。

「詳細を質問」ステップを追加するには
  1. ボットビルダーで、ステップを追加アイコン()をクリックします。
  2. 「ステップの選択」で、「詳細を質問」を選択します。
  3. 「名前」に「Get location」と入力します。
  4. 「フィールド」で、「Location」チケットフィールドと入力して選択します。

ステップ5:その場所の気象データを取得する

OpenWeather APIのCurrent weather dataエンドポイントから、その場所の天気データを取得するために、「APIコールを実行」ステップを追加します。

「APIコールを実行」ステップを追加するには
  1. ボットビルダーで「ステップを追加」をクリックします。
  2. 「ステップの選択」で、「APIコールを実行」を選択します。
  3. 「名前」に「Get weather」と入力します。
  4. 「APIの詳細」で、「エンドポイントURL」に https://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?units=metric&q= と入力します。
  5. 変数を追加アイコン()を使用して、「Location」フィールドの変数を「エンドポイントURL」の値に追加します。

    完成したエンドポイントURLの値は、以下のようになります。

  6. 「認証」で、openweather_apiコネクションを選択します。
  7. 「APIコールを実行」をクリックして、APIリクエストをテストします。
  8. 「テストデータ」で、「場所」に「Melbourne, AU」を入力します。
  9. 「APIコールを実行」をクリックします。
  10. 以下の変数をデフォルト名で保存します。
    • main > temp
    • weather > item 1 > description

ステップ6:エンドユーザーに天気予報のメッセージを送信する

天気データを取得したら、「メッセージの送信」ステップで天気データを含めたメッセージを返信します。

「APIコールに成功」メッセージを追加するには
  1. ボットビルダーで、「Get weather」ステップの「APIコールに成功」分岐にある「ステップを追加」をクリックします。
  2. 「ステップの選択」で、「メッセージの送信」を選択します。
  3. 「AIエージェントのメッセージ」に、次のテキストを入力します。
    
            It's {{temp}}° C with {{description}} in
           
  4. 変数を追加アイコン()を使用して、「Location」フィールドの変数を「AIエージェントのメッセージ」の値に追加します。次に、ピリオド(.)を追加します。

    完成した「AIエージェントのメッセージ」の値は、次のようになります。

ステップ7:失敗メッセージを追加する

「APIコールを実行」ステップで行ったリクエストは、失敗することもあります。たとえば、存在しない場所がリクエストに含まれている場合などです。「メッセージを送信」ステップをAPIコール失敗分岐に追加します。このステップは、OpenWeather APIコールが失敗した場合にメッセージを返します。

API失敗メッセージを追加するには
  1. ボットビルダーで、「Get weather」ステップの「APIコールに失敗」分岐にある「ステップを追加」をクリックします。
  2. 「ステップの選択」で、「メッセージを送信」を選択します。
  3. 「AIエージェントのメッセージ」に、次のテキストを入力します。
    
            I'm sorry. I wasn't able to get weather data for
           
  4. 変数を追加アイコン()を使用して、「Location」フィールドの変数を「AIエージェントのメッセージ」の値に追加します。次に、ピリオド(.)を追加します。

    完成した「AIエージェントのメッセージ」の値は、次のようになります。

ステップ8:変更したAIエージェントの公開

回答をライブにするには、更新したAIエージェントを公開します。

AIエージェントを公開するには
  1. ボットビルダーの右上隅にある「完了」をクリックします。
  2. AIエージェントページで、「AIエージェントを公開」をクリックします。
  3. 「公開」をクリックします。

タスク5:変更点のテスト

変更を公開したら、更新したAIエージェントとの会話で「How’s the weather?」と尋ねて、新しい回答をテストできます。メッセージング用AIエージェントのテストの詳細は、「エンドユーザーのメッセージングエクスペリエンスのテスト」を参照してください。

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