会話ボットビルダーの「営業時間条件を追加」ステップでは、営業時間の条件に従って会話ボットの回答を分岐させることができます。ただし、エージェントの空き状況に基づいて会話を分岐させることはできません。
このレシピでは、ボットビルダーの「APIコールを実行」ステップと「条件で分岐」ステップを使用して、会話時のオンラインエージェントの数に基づいて既存のボットの回答を分岐させます。「APIコールを実行」ステップでは、Zendesk Real Time Chat REST APIのGet Agent Status Countエンドポイントを呼び出して、現在オンライン中のエージェントの数を取得します。そして、「条件で分岐」ステップで、その数を使って回答のフローを分岐させます。
この設定を使用して、「エージェントへの転送」ステップでチケットを作成する前に、カスタマイズしたボットメッセージを送信することができます。これらのメッセージによって、待ち時間や応答時間に対するカスタマーの期待値を適切に設定することができます。
タスク1:セットアップの確認
- 公開済みのメッセージングボットがあるZendeskアカウント。必要であれば、本番環境で使用する前に、サンドボックスのテスト環境を使用してボットをテストすることができます。
Webおよびモバイルのメッセージングチャネルで会話ボットをセットアップするには、「Webチャネルおよびモバイルチャネルでの会話ボットの操作」を参照してください。サンドボックス環境でのメッセージングの使用については、「サンドボックスでZendeskメッセージングを有効にする方法」を参照してください。
- Zendesk Chat API用のOAuthアクセストークン。このトークンを作成するには、「Chat APIチュートリアル:OAuthトークンを生成する」を参照してください。
タスク2:APIコネクションの作成
まず、Chat APIのOAuthアクセストークンを保存するAPIコネクションを作成します。会話ボットはこのコネクションを使用して、APIコールを認証することができます。
- 管理センターで、サイドバーにある「 アプリおよびインテグレーション」をクリックし、「コネクション」>「コネクション」を選択します。
- 「コネクションを作成」をクリックします。
- 「ベアラートークン」の認証タイプを選択します。
- 「接続名」に、「zendesk_chat_api_oauth_token」と入力します。
- 「トークン」には、OAuthアクセストークンを入力します(「タスク1:セットアップの確認」を参照)。
- 「許可されたドメイン」には、「rtm.zopim.com」と入力します。
- 「保存」をクリックすると、コネクションが作成されます。
タスク3:エージェントの空き状況の確認
次に、会話ボットの既存の回答に「APIコールを実行」ステップを追加します。このステップは、Real Time Chat APIのGet Agent Status Countエンドポイントから、現在オンライン中のエージェントの数を取得します。
APIコールの実行ステップを追加するには
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「AIエージェントと自動化」>「AIエージェント」を選択します。
- 「会話ボットを管理」をクリックします。
- 変更を加えるボットをクリックし、次に、ステップを追加する回答をクリックします。
- ボットビルダーで、回答のフローの必要な箇所にステップを追加します。
- 「ステップの選択」で、「APIコールを実行」を選択します。
- 「名前」に「Get agent availability」と入力します。
- 「APIの詳細」で、「エンドポイントURL」に
https://rtm.zopim.com/stream/agents/agents_online
と入力します。 - 「認証」で、zendesk_chat_api_oauth_tokenコネクションを選択します。
- 「APIコールを実行する」をクリックして、APIリクエストをテストします。
- 「テストデータ」で、「場所」に「Melbourne, AU」を入力します。
- 「APIコールを実行」をクリックします。
- デフォルトの名前を使用して以下の変数を保存します。
- 「コンテンツ」>「データ」>「agents_online」
- (オプション)「Get agent availability」ステップの「APIコールに失敗」分岐でステップを追加します。Get Agent Status Countリクエストが失敗すると、このステップが実行されます。
タスク4:エージェントの空き状況に基づく分岐
次に、「条件で分岐」ステップを追加して、agents_online変数の値に基づいて、回答のフローを分岐させます。
「条件で分岐」ステップを追加するには
- ボットビルダーで、「Get agent availability」ステップの「APIコールに成功」分岐にステップを追加します。
- 「ステップの選択」で、「条件で分岐」を選択します。
- 「名前」に「Check agent availability」と入力します。
- 「該当する場合」で、「名前」に「Agents are online」と入力します。
- 「該当する場合」分岐で、「条件を追加」をクリックします。以下のように構成します。
- 変数:agents_online
- 演算子:≠
- 値:0
- 「追加」をクリックします。
- 「Agents are online 」およびElse分岐で、必要なステップを追加します。「Agents are online」分岐のステップは、「Get Agent Status Count」リクエストが1人以上のエージェントがオンラインであることを示すときに実行されます。Else分岐のステップは、リクエストがエージェントがオンラインでないことを示すときに実行されます。
タスク5:変更したボットの公開
回答の編集が完了したら、更新したボットを公開します。
- ボットビルダーの右上隅にある「完了」をクリックします。
- ボットページで、「ボットを公開」をクリックします。
- 「公開」をクリックします。
タスク6:変更点のテスト
変更したボットを公開したら、ボットとの会話でトレーニングフレーズの1つを使用して、変更した回答をテストすることができます。会話ボットのテストについての詳細は、「エンドユーザーのメッセージングエクスペリエンスのテスト」を参照してください。