すべてのチケットにはライフサイクルがあります。チケットのライフサイクルは、Zendesk Supportでチケットが作成されてから終了にされるまでの間のさまざまなステージから構成されます。チケットのライフサイクル内の各ステージは、標準チケットステータスで表されます。
チケットのステータスは、アカウントの設定に応じて、エージェントが手動で変更したり、ビジネスルールによって自動更新したりすることができます。チケットのステータスが変更されると、リクエスタはサポートリクエストの進展状況を把握でき、チケットはライフサイクルの別のステージに移動します。
この記事では、チケットのライフサイクルの概要、標準チケットステータス、チケットを最終的に終了する方法、チケットのライフサイクルの例外について説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
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標準チケットステータスについて
Zendeskには、チケットのワークフローを管理するために使用される、標準チケットステータスのセットが用意されています。これらのステータスは、チケットのライフサイクルのさまざまなステージを表します。
また、標準ステータスがニーズに合わない場合は、カスタムのチケットステータスを作成することもできます。カスタムチケットステータスをアクティブにしている場合、既存の標準チケットステータスがステータスのカテゴリになります。詳しくは「カスタムチケットステータスがアカウントにどのように影響するかについて」を参照してください。
Supportでは、チケットのステータスは、そのステータスまたはそのステータスが属するステータスのカテゴリをそれぞれの色で表すビジュアルインジケータです。
標準ステータスまたはステータスカテゴリは6つあります。
ビジュアルインジケーター | 標準チケットステータス | 説明 |
---|---|---|
オレンジ |
新規 | チケットに何のアクションも行なわれていないことを意味します。「新規」チケットのステータスが変更されると、もう一度「新規」に戻すことはできません。 |
レッド |
オープン | チケットがエージェントに割り当てられ、処理中であることを示します。エージェントによるアクションを待機しています。 |
ブルー |
保留中 | エージェントがリクエスタからの情報を待っていることを示します。リクエスタが応答し、新しいコメントが追加されると、チケットのステータスは自動的に「オープン」に再設定されます。 |
ダークグレイ |
待機中 | エージェントがリクエスタ以外の誰かからの情報またはアクションを待っていることを示します。 「待機中」は社内用のステータスであり、チケットリクエスタには表示されません。チケットを「待機中」に設定した場合は、リクエスタに表示されるステータスは「オープン」となります。待機中はオプションのステータスであり、アクティブにできるのは管理者のみです。 待機中ステータスは、第三者から情報を提供されるまで、エージェントがチケットの解決を進めることができないという点で、「保留中」ステータスによく似ています。 |
ライトグレイ |
解決済み | エージェントが解決策を送信したことを示します。 |
ライトグレイ |
終了 | チケットはシステムによって終了にされており、リクエスタがはもう再オープンできないことを示します。
チケットは手動で終了に設定することはできません。 |
アカウントが2024年2月13日以降に作成されたものである場合、管理者がアカウントをどのように構成したかによって、「進行中」という追加のチケットステータスを使用できる場合があります。
チケットのライフスタイルの概要
チケットのライフサイクルを通じて、リクエスタとエージェントが互いに質問や説明を求める必要に迫られることがよくあります。
エージェントがチケットを処理するので、チットのステータスは何度も変更されることになります。チケットのステータスを変更すると、チケットはライフサイクルのさまざまなステージを経て、最終的に終了とされます。
下図は、チケットのライフサイクルの各ステージを示したものです。
たとえば、チケットのライフサイクルは次のようなステージから構成されます。
- Zendesk Supportにチケットが届くと、自動的に「新規」に設定されます。
- エージェントがチケットに割り当てられると、チケットは自動的に「オープン」に設定されます。
- エージェントはカスタマーに補足質問を行うため、チケットを「保留中」に設定します。
- エージェントは問題を解決したら、チケットを「解決済み」に設定します。
- 最終的に、所定の日数が経過すると、チケットは自動的に「終了」に設定され、後から参照できるようにアーカイブされます。エージェントはチケットを手動で閉じることはなく、チケットを終了ステータスに設定するオプションは提供されません。
ただし、チケットは必ずしもライフサイクルのステージをこのような順番で進むわけではありません。そのステータスは、サポートリクエストの複雑さによって、しばしばオープン、保留中、待機中などのステージの間を行ったり来たりします。
リクエスタが解決済みチケットに返信した場合にも、チケットのステータスが「解決済み」から「オープン」に変更されることがあります。詳しくは「再オープンチケットと補足チケットについて」を参照してください。
たとえば、チケットのライフサイクルのステージは、次のような順序で移り変わります。
- Zendesk Supportにチケットが届くと、自動的に「新規」に設定されます。
- エージェントがチケットに割り当てられると、チケットは自動的に「オープン」に設定されます。
- リクエスタに質問がある場合、エージェントはチケットを「保留中」に設定します。
- リクエスタが質問に回答すると、チケットは「オープン」にリセットされます。
- エージェントが社内の別の部門に確認する必要が出た場合、チケットを「保留中」に設定します。
- 確認後、エージェントはリクエスタに問題の解決策を送信し、チケットを「解決済み」に設定します。
- リクエスタが解決策を理解できず、チケットに返信すると、そのチケットは再度「オープン」に戻されます。
この例では、エージェントはフォローアップを行い、最終的にチケットが終了にされるまで、ライフサイクルのさまざまなステージを再度通過させなければなりません。
チケットを終了する方法
チケットのライフサイクルの最終ステージは、チケットの「終了」です。チケットが終了されたということは、リクエスタがそのチケットを再オープンすることができなくなったということであり、特定の場合を除き、そのチケットを修正することはできません(「終了済みチケットの修正」を参照)。
チケットは手動で終了に設定することはできません。チケットは、プリセットのビジネスルールに従って、自動で終了にされます。自動化によってチケットのステータスは自動的に終了に変更されるか、カスタムチケットステータスがアクティブな場合は、チケットを終了ステータスに移動します。
管理者は、自動化を作成する際に、チケットが解決済みステータスになってから終了になるまでの日数を決めます。デフォルトの自動化設定では、チケットが解決されてから4日後に自動的に終了となります。管理者がチケットを終了する自動化を非アクティブにした場合、チケットは解決されてから28日後に自動的に終了にされます。この28日ルールはシステムのチケットルールであり、変更することはできず、28日を越えてチケットを終了するビジネスルールを作成しても適用されません。
終了したチケットをリクエスタは再オープンできなくなりましたが、終了済みの元のチケットを閲覧できる補足リクエストを作成することはできます。また、エージェントも、終了済みチケットの補足コメントを作成できます。
終了済みチケットを閲覧するには、検索をするか、終了済みチケットのビューを作成します。「ビューを使用したチケットワークフローの管理」を参照してください。また、チケットを削除する権限が与えられている場合は、終了済みチケットを削除することもできます。管理者は、APIを使用してチケットを一括削除することができます。詳しくは「チケットの一括削除」エンドポイントを参照してください。
カスタムチケットのステータスで解決された終了済みチケットについて
カスタムチケットステータスがアクティブになっている場合、「解決済み」ステータスカテゴリのステータスで解決されたチケットは、終了となった後でもそのチケットステータスが保持されます。これにより、チケットがどのように、どういう理由で解決されたのか、その背景を知ることができます。
たとえば、「Refund processed(返金処理済み)」というカスタムチケットステータスで解決されたチケットを終了した場合、そのチケットのステータスは「Refund processed」のままになります。ただし、チケットは引き続き「終了済み」ステータスです。
チケットが終了していることを示す視覚的なインジケータもあります。たとえば、「終了済み」チケットを含むビューがある場合、終了済みチケットにはアイコン()が付きます。アイコンにカーソルを合わせると、次の図のように追加の情報が表示されます。
再オープンチケットと補足チケットについて
再オープンチケットと補足チケットは、通常のチケットライフサイクルにはない例外のチケットです。
再オープンチケットは、リクエスタが解決済みのチケットに新しいコメントを追加した場合に作成されます。たとえば、自分の問題が解決されたことにリクエスタが同意しなかったり、解決策を無効にするような新しい問題が発生したりするような場合です。
チケットが再オープンされると、自動的にそのチケットを解決したエージェントに割り当てられます。管理者は、チケットの担当者フィールドをリセットして、再オープンされたチケットを別のエージェントが対応できるようするトリガを設定することができます。
終了済みのチケットにエージェントが回答を行った場合、補足チケットが自動的に作成されます。補足チケットとは、終了したチケットを参照し、そのほとんどのデータを含む新しいチケットです。エージェントは、エージェントワークスペースから補足チケットを作成することもできます。
終了済みチケットの補足リクエストとして作成されたチケットには、それを示すマークが付けられます。以下はその例です。
「終了したチケットに対する補足の作成」を参照してください。