生成AIプロシージャは、自律型AIエージェントの応答を形成するものです。スクリプトベースの対話の代替として、このプロシージャを活用することで、ビジネスポリシーに準拠しながら、AIエージェントとの会話中のカスタマーの応答に合わせて柔軟に変化する会話フローを作成できます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
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AIエージェント用の生成AIプロシージャについて
生成AIプロシージャは、AIエージェントがカスタマーとの会話中に従う一般的な会話フローを決定します。作成するプロシージャに、ビジネスポリシー、あるいは特定のサポートトピックに対してAIエージェントにどのように対応させたいかを記述すると、システムが自動的にプロシージャマップを生成し、会話中にAIエージェントが従うロジックを表示します。

各生成AIプロシージャは特定のユースケースに関連付けられています。カスタマーとの会話中にそのユースケースがトリガされると、AIエージェントは関連付けられたプロシージャに従って問題を解決します。
また、生成AIプロシージャはAIエージェントの多言語化にも対応しています。一度、1つの言語でプロシージャを記述すれば、AIエージェントがサポートするすべての言語で使用できます。
生成型AIプロシージャの仕組みについては、以下のトピックで詳しく説明します。
想定した会話の流れからカスタマーが外れた場合の対応
プロシージャは柔軟に設計されています。プロシージャには論理的な流れがありますが、AIエージェントは、会社のビジネスポリシーに沿ってカスタマーの問題を解決する最善の方法を柔軟に判断することができます。AIエージェントは推論を用いて、カスタマーの発言に基づいて最も理にかなったプロシージャの部分へスキップすることができます。
カスタマーが想定された会話の流れから外れた場合でも、AIエージェントはプロシージャを完了させることに努めつつ、状況に適応することができます。このような状況が発生する一般的な例としては、次のようなケースがあります。
- カスタマーがまだ質問に答えられない場合。たとえば、AIエージェントが追跡番号を尋ねたところ、カスタマーが「それはどこで確認すればいいですか?」と返答した場合などです。このような場合、AIエージェントはプロシージャに戻る前に、ガイダンスを提供したり、関連するヘルプコンテンツを検索したりすることがあります。
- プロシージャの途中で、カスタマーが想定外だが関連性のある質問をした場合。AIエージェントは、その質問に対応するために(多くの場合、役に立つ情報を検索する)現在のステップを一時停止した後、次のステップに進むことがあります。
- 利用可能なステップで問題を解決できない場合。妥当な選択肢がすべて尽くされた場合、途中でプロシージャが終了することがあります。この場合、AIエージェントはプロシージャが終了したことを明確に通知し、カスタマーを待たせないようにします。
質問と保存されたパラメータの仕組み
プロシージャは、不要なやりとりを避け、インテグレーション連携を円滑にするために、「パラメータ」と呼ばれる保存された情報を利用します。会話においてAIエージェントが以下のような動作をとるのは、パラメータが使われている状況と考えられます。
- AIエージェントは、すでに把握している情報の確認を省略する場合がある。必要な情報がすでに会話の中に含まれている場合、AIエージェントは再度質問することなく対応を続けることがあります。たとえば、その情報がすでにカスタマーから提供されていたり、インテグレーション機能によって返されていたりする場合、AIエージェントはそれらの情報を使用し、再要求することはありません。
- AIエージェントは、利用可能な値がまだ得られていない場合、再度質問することがある。カスタマーからの回答がない、回答が不明確、または現在のステップに関係ない場合、AIエージェントは質問を繰り返すか、明確にするための補足質問を行うことがあります。
- プロシージャによっては、意図的に同じ情報を再収集することがある。プロシージャが後で値を確認または再収集するように設計されている場合、AIエージェントは、そのパラメータがすでに存在していても、その構造に従います。
生成AIプロシージャのブロックタイプについて
生成AIプロシージャを作成すると、システムによってプロシージャマップが生成され、AIエージェントがカスタマーとの会話中に実行するプロシージャが視覚的に表現されます。このプロシージャマップはブロックで構成されています。各ブロックは、カスタマーへのメッセージ送信、情報の収集、意思決定、自社システムへの接続、別のフローへの引き渡しなど、それぞれ異なる種類のステップを表しています。
以下の画像は、プロシージャマップとその構成ブロックの例を示しています。

以下の表で、利用可能なプロシージャブロックについて説明します。
| ブロックのタイプ | 説明 |
| 回答を生成 | AIエージェントは、カスタマーに確認通知、ステータスの更新、説明などの情報を送信します。メッセージを送信すると、プロシージャは自動的に次のステップに進みます。 |
| 質問 | AIエージェントは、カスタマーに注文番号やメールアドレスなどの必要な情報の提供を求めます。質問した後、プロシージャはカスタマーからの応答を待ってから処理を続行します。返信の内容が不明確だったり不完全だったりする場合、AIエージェントは再度質問したり、明確にするための質問をしたりすることがあります。 |
| パラメータを収集 | AIエージェントは、後で処理の中で再利用できるように、パラメータと呼ばれる情報を会話の中に保存します。このパラメータは、多くの場合、カスタマーからの回答や、会話の前段で言及された情報に基づいています。これにより、AIエージェントは重要な情報を記憶し、後のステップ(たとえば、インテグレーションを実行するときなど)でそれらの情報を活用できるようになります。 |
| 条件を確認 | AIエージェントは条件を確認し、一致するロジックの流れに沿って処理を続行します。このようにして、プロシージャでは分岐ロジックを処理します。たとば、カスタマーの選択や状況に応じて、カスタマーを異なるステップに進ませるような場合です。 |
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インテグレーションを実行 (APIインテグレーション) |
AIエージェントは、接続された外部システムでアクションを実行し(例:注文の照会、配送状況の確認、住所の更新など)、アクションの結果が返された後に処理を続行します。アクションを実行する前に、AIエージェントは、注文番号やメールアドレスなどの必要なパラメータがあるかどうかを確認します。
APIインテグレーションが完了できない場合、AIエージェントは、プロシージャで定義された代替の動作が利用可能であれば、それに従います。利用できない場合は、エクスペリエンスの設定内容に応じて、次善のステップ(例:補足質問をする、またはエスカレーションするなど)が実行されます。 |
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アクションを実行 (CRMアクション) |
AIエージェントは、CRMシステム内でアクションを実行し(例:チケットの作成や顧客レコードの更新など)、そのアクションの結果が返された後に処理を続行します。 アクションを実行する前に、AIエージェントは、注文番号やメールアドレスなどの必要なパラメータがあるかどうかを確認します。
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| ナレッジを検索 | AIエージェントは、接続されたナレッジソースを検索し、見つかった情報に基づいて応答します。その後、プロシージャが継続します。検索結果が不明確だったり情報が不足していたりする場合、AIエージェントは、プロシージャの設定に応じて、補足の質問をするか、または代替のステップに進むことがあります。 |
| ナレッジで回答 | AIエージェントは、「ナレッジを検索」ブロックの実行中に見つけたナレッジを利用して、カスタマーの質問に対する回答を生成します。 |
| リンク先 | このプロシージャは、本人確認のような共通ステップ、エスカレーションフロー、あるいは別のユースケースなど、別のフローへと引き継がれます。「リンク先」ステップが実行されると、現在のプロシージャは終了し、リンク先のフローに引き継がれます。 |
| エスカレーション先 | 人間のエージェントまたはチームに会話が引き継がれます。エスカレーションが行われると、AIエージェントは停止し、プロシージャは終了します。 |