スキルベースルーティングでは、管理者と権限を持つカスタムロールのエージェントは、スキルを作成し、各スキルを個々のエージェントに関連付けることができます。各スキルについて、スキルを必要とするチケット条件のセットも定義します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
スキルについて
エージェントの属性であるスキルは、エージェントの対応を必要とするチケットを処理するのにふさわしいかどうかを判断するために使われます。スキルは、一般的にスキルとして考えられているようにエージェント自身の能力を指しますが、エージェントの場所やタイムゾーンなどの別のタイプの属性も含まれます。
スキルを追加する際に、スキルを分類するためにスキルタイプを作成します。たとえば、特定の製品のサポートに特化したエージェントがいるようなシナリオでは、Productのスキルタイプを作成し、ProductA、ProductB、ProductCをスキルとして追加します。
スキルタイプは最大10個まで定義できます。各スキルタイプには最大30個のスキルを含めることができます。
- スキルの名前
- そのスキルをチケットに追加する方法
- そのスキルを持つエージェントのセット
ルーティングにスキルが使用されるしくみを理解する
スキルを使用してチケットをルーティングするには2つの方法があります。
- オムニチャネルルーティング。チケットは、要件に合致するスキルを持つエージェントに自動的に割り当てられます。オプションで、スキルのタイムアウトを設定することができます。タイムアウトを過ぎると、チケットはスキルに関係なく自動的にエージェントに割り当てられます。
- スタンドアロンのスキルベースルーティング。エージェントは、1つまたは複数のビューを使用して、自分のスキルにマッチするチケットを特定し、チケットを手動で割り当てます。
スキルを計画する
スキルをオムニチャネルルーティングと組み合わせて使用する場合でも、単独のルーティングソリューションとして使用する場合でも、スキルを戦略的に計画することが重要です。どのようなスキルが必要なのか、誰がそのスキルを持っているのか、既存のビジネスルールをどのように置き換えるのかを理解する必要があります。
使用するスキルを特定するために、組織について以下の情報を確認します。
- トリガ、グループ、ビューはどのような設定になっているか。そのうち、チケットを特定のエージェントに振り分けているものはどれか。これらの多くはスキルベースルーティングに置き換えることができます。
- Zendeskのローカライゼーション機能やインテリジェントトリアージを使用しているか。ローカリゼーション機能またはインテリジェントトリアージを使用している場合は、それらと同じ言語検出を、チケットに言語スキルを追加する条件として使用できます。
- あるエージェントを他のエージェントと区別する属性は何か。勤続年数の差か、熟練の差か。これらの変数に基づいてスキルを設定し、チケットのルーティングを検討する必要があります。
- 各チケットの相違点に注目します。バリエーションが多いか。
- チームまたはチームリーダーと話してみる。特定の話題について「ついて行ける」人や「ついて行けない」人がいることが周知されているか。必要と判断したスキルのうち、誰がどのスキルを備えているか。
- チケットで必要とされるすべてのスキルを持っている場合にのみ、そのエージェントがスキルマッチしているとみなされます。使用するスキルを決定したら、需要の高いスキルの組み合わせと、そのスキルセットを持つエージェントの数を特定します。必要なスキル範囲を確保するために、エージェントを訓練したり、雇用する必要があるかもしれません。
- 必要だと判断したスキルを分類する場合、論理的に最も妥当なカテゴリは何か。これらのカテゴリが、スキルタイプとなります。スキルのカテゴリについて考えることで、まだ考えていなかったスキルの活用を考えるきっかけになるかもしれません。
スキルタイプを作成する
スキルを追加する前に、少なくとも1つのスキルタイプを作成する必要があります。最大10個のスキルタイプを作成できます。
スキルタイプを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- 「スキル」ページで、「スキルタイプを作成」ボタンをクリックします。
- スキルタイプの一意の名前を入力します。スキルの名前は96文字以内で指定してください。
- Enterキーを押してスキルタイプを保存します。
スキルを追加する
スキルタイプを1つ以上作成したら、スキルを追加できます。各スキルタイプには最大30個のスキルを含めることができます。
どのスキルタイプにスキルを追加するかを計画的に決めます。作成したスキルを、別のスキルタイプに移動することはできません。代わりに、スキルは目的のスキルタイプで再作成する必要があります。
スキルタイプに1つのスキルを追加すると、チケットにスキルチケットフィールドが追加され、管理者に表示されるようになります。チケット上のスキルをエージェントが表示または変更できるようにしたい場合は、「スキルチケットフィールドを表示できるユーザーを設定する」を参照してください。
スキルタイプにスキルを追加するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- スキルを追加するスキルタイプを見つけて、「スキルを作成」をクリックします。
- 新しいスキルの名前を入力して、Enterキーを押します。
名前は96文字以内で、スキルタイプ内で一意でなければなりません。異なるスキルタイプのスキルに同じ名前を付けることはできますが、お勧めしません。
エージェントに割り当てられたスキルを管理する
各スキルは、少なくとも1人のエージェントに割り当てられる必要があります。管理者は、すべてのエージェントと他の管理者にスキルを割り当てることができます。Enterpriseプランでは、ユーザープロフィールリストの表示とスキルの権限を持つカスタムロールのエージェントは、他のエージェントにスキルを割り当てることができます。
エージェントにスキルを割り当てるには、次の2つの方法があります。
「スキル」ページからエージェントにスキルを割り当てる
新しいスキルを追加したり、複数のエージェントをスキルに割り当てる必要がある場合は、「スキル」ページを使用してスキルに割り当てられたエージェントを管理します。一度に最大50人のエージェントを選択し、スキルに追加または削除することができます。
「スキル」ページを使用してエージェントにスキルを割り当てるには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- エージェントに割り当てたいスキルをクリックします。
- 「エージェント」で、「管理」をクリックします。
- 「スキル<スキル名>のあるエージェントを管理」ダイアログで、スキルに割り当てるエージェントを選択します。一度に最大50人のエージェントを選択できます。エージェントを見つけるには:
- エージェントのリストをスクロールします。
- 検索ボックスにエージェントの名前を入力します。
- オプションメニューアイコン()をクリックして、グループ名を選択してグループでフィルタリングします。
エージェントを選択すると、その名前が「スキルのあるエージェント」リストに表示されます。
- 「保存」をクリックします。
「スキル」ページを使用してスキルからエージェントを削除するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- エージェントに割り当てたいスキルをクリックします。
- 「エージェント」で、「管理」をクリックします。
- 「スキルのあるエージェント」リストで、スキルから削除したいエージェントの名前の横にある削除アイコン(x)をクリックします。
- 「保存」をクリックします。
エージェントのプロフィールからエージェントにスキルを割り当てる
1人のエージェントに複数のスキルを追加する必要がある場合、または新しいエージェントをオンボーディングする場合、エージェントのプロフィールを使用してスキルの割り当てを管理します。
エージェントのプロフィールにスキルを割り当てるには
- 管理センターで、サイドバーにあるメンバーアイコン()をクリックし、「チーム」>「チームメンバー」を選択します。
- エージェントの名前を見つけ、その行のオプションメニューアイコン()をクリックし、「Supportで管理」を選択します。
- 左サイドバーの「スキル」フィールドで、ドロップダウンリストからスキルを選択します。
エージェントのプロフィールからスキルを削除するには
- 管理センターで、サイドバーにあるメンバーアイコン()をクリックし、「チーム」>「チームメンバー」を選択します。
- エージェントの名前を見つけ、その行のオプションメニューアイコン()をクリックし、「Supportで管理」を選択します。
- 「スキル」フィールドで、削除するスキルの横にある削除アイコン(x)をクリックします。