このレッスンでは、次のトピックについて説明します。
チケットチャネル
提供するカスタマーサポートの種類に関係なく、すべてのサポート組織における共通項は、カスタマーが問題の解決を求めてサポートセンターに連絡をとるという点です。以下に、カスタマーが問い合わせに使用する手段の例を示します。
- メールを送る
- Zendesk Supportポータルにあるサポートリクエストフォームに入力する
- 企業のWebサイトのサポートリクエストフォームに入力する
- サポート窓口に電話する
- サポート担当者とテキストチャットで会話する
- つぶやきを送る
- Facebookの企業のウォールに投稿する
Zendeskでは、これらの連絡手段をまとめて「チャネル」と呼んでいます。まず、お使いのZendeskアカウントで有効にするチャネルと、サポートへのカスタマーの連絡手段を選択してください。
カスタマーが問い合わせできるチャネルをさらに増やすには、Zendeskにアプリを追加します。アプリによって機能が追加され、SalesforceやJira、SugarCRMといった広く普及しているインターネット製品やサービスの多くにアクセスできるようになります。
チャネル経由で届いたサポートリクエストはすべて、Zendeskではチケットとして扱われます。チケットには、カスタマーの最初のサポートリクエストに加えて、問題が解決されるまでにエージェントとカスタマーとの間で交わされたすべてのやりとりが記録されます。
チケットを作成する
すでにトライアル版のアカウントを設定済みの場合、ここでテストチケットを作成し、Zendesk Supportでお試しいただくことができます。標準的なチケットはどのような様子なのか見てみましょう。
- ここでは、買ったばかりの新しい商品(この例ではカメラ)に不具合があったとします。メールアカウントを使用してサポートリクエストを作成して、サポートを依頼します。Zendesk Supportのトライアルアカウントの設定に使用しなかったメールアカウントから、Zendeskアカウント宛にメールを送信します。これを行うには、support@<アカウント名>.zendesk.comにメールを送信するだけです。メールを送信すると、新しいチケットが作成されます。
- Zendeskにログインし、サイドバーのビューアイコン()をクリックします。
- 新しいチケットは、「未割り当てのチケット」ビューに表示されます。このビューのタイトルをクリックします。
- 新しく作成されたチケットのタイトルをクリックして、チケットを開きます。
次のセクションで、チケット内のすべてのコンポーネントについて説明します。
チケットの詳細
チケットを目の前で開いた状態で、さまざまな観点からチケットの状況を確認することができます。
チケットの作成
以下のチケットは、以前に送信したリクエストに基づいて自動的に作成されたものです。チケットインターフェイスの上部には、このチケットのチケット番号が表示されています。アカウントでリクエストを受け取ると、新しいチケットが自動的に作成されます。
ただし、場合によっては、カスタマーの代理でチケットを手動で作成する必要があります。その場合は「+追加」ボタンをクリックします。
チケットのタイトルとコメント
チケットの本文を見ると、メールで送信したサポートリクエストの件名と説明がチケットに含まれていることがわかります。メールで送信したサポートリクエストの内容がチケットの最初のコメントとなり、メールの件名がチケットのタイトルになります。
チケットの最初のコメントには、メールで送信したリクエストの内容が記載されています。最初のコメントの下には、新しい空のコメント欄が開いており、エージェントが返信を入力する準備ができています。コメント欄にはテキストツールバーがあり、返信のテキストに書式設定をしたり、添付ファイルを追加したりすることができます。
デフォルトでは、「パブリック返信」として入力したコメントは公開され、サポートリクエストの送信者を含む、チケットの閲覧者全員に表示されます。チケットには「CC」フィールドがあり、他の外部ユーザーの返信をCCで送信することができます。
また、プライベートコメント(「社内メモ」と呼ばれる)を追加することもできます。これらのコメントがリクエスタに表示されることはなく、社内コミュニケーション専用の機能です。たとえば、エージェントがリクエスタの問題を解決するために、別のエージェントからアドバイスを受ける場合などに使用します。社内メモを追加する場合は、そのタブをクリックします。
サポートリクエストのタイトル(件名)のすぐ下に、チケットリクエスタの名前、チケットの作成日時と、チケットの送信元チャネルの情報が表示されます。この例では、リクエスタはチケットをメールで送ったことがわかります。サポートリクエストの作成に使用されたチャネルが表示されます。
チケットのプロパティパネル
チケットの会話の左側には、チケットのプロパティが表示されます。チケットのプロパティには、チケットに割り当てられたエージェントやグループ、およびチケットの更新情報を受け取る社内ユーザー(フォロワー)などのチケットフィールドが含まれます。
チケットフィールドの上にある2つのボタンを使って、チケットのプロパティ()と、リクエストを送信したユーザーの行動情報()を切り替えることができます。Zendeskエージェントワークスペースを使用している場合は、ユーザーの行動履歴の情報はチケットの会話の左側ではなく、右側に表示されます。
ここでは、「担当者」フィールドについてのみ説明します(他のフィールドについては、別のレッスンで説明します)。
すべてのチケットは、エージェントが解決し、終了することができるように、いずれかのエージェントに割り当てられる必要があります。トライアルアカウントを使い始めたばかりなら、きっとZendesk Supportインスタンスのユーザーは自分ひとりだけでしょう。次のステップで、チケットを自分自身に割り当ててみましょう。
チケットアクション
チケットの下部には、「送信」ボタンがあります。
チケットへのコメント追加が終わったら、このボタンをクリックしてコメントを保存し、変更内容を送信します。デフォルトでは、「送信」をクリックすると、チケットに追加したパブリック返信はすべてチケットリクエスタに送信されます。
チケットを送信する際に、チケットのステータスを変更することもできます。チケットのステータスは、新規、オープン、保留中、または解決済みのいずれかになります。
チケットの下部には、「マクロの適用」ボタンもあります。マクロを使用して、1つの標準回答でサポートリクエストに応答することができます。
チケットに関するユーザーロール
チケットの作業を始めると、チケットにはいくつかのタイプのユーザーがいることがわかります。
- すべてのチケットには、サポートをリクエストした人(リクエスタと呼ばれる)の名前が含まれています。
- エージェントがチケットに割り当てられると、そのエージェントは担当者となります。
- エージェントがカスタマーに代わってチケットをオープンした場合は、そのエージェントが送信者となります。
- エージェントが他の社内ユーザーをチケットの閲覧に招待すると、そのユーザーはフォロワーとなります。
チケットを自分自身に割り当てる
チケットを割り当ててから開くには、以下の手順で操作します。
- 作成したチケットを開いて「担当者」フィールドの横の下向き矢印をクリックし、自分の名前を選択します。または、「担当者」フィールドの横にある「自分に割り当て」をクリックして、名前の検索を保存します。
- また、「タイプ」フィールドと「優先度」フィールドも設定できます。どちらのフィールドも、ドロップダウンリストの既定のオプションから選択します。「タイプ」を「問題」に設定し、「優先度」を「普通」に設定します。
- これらの変更を保存するには、ページの右下にある「新規として送信」ボタンの横の下向き矢印をクリックします。チケットをエージェントに割り当てると、このボタンは自動的に「オープンとして送信」に変わります。
チケットがエージェントに割り当てられると、エージェントはカスタマーに満足いただけるようチケットの解決に取り組みます。たとえば、パスワードのリセットのようなよくある問題の場合、シンプルな標準の回答を1回送るだけで解決することもあります。多少複雑な問題の場合は調査が必要となることがあり、必要に応じて他のエージェントや別の部門の同僚と協力したり、カスタマーから詳しい情報を入手したりします。
チケットをエージェントに割り当てる方法
チケットの割り当ては、手動でも自動でも行うことができます。自分自身や別のエージェントに手動でチケットを割り当てたり、エージェントがチケットに自分自身を割り当てられるようにすることができます。また、チケットがグループや特定のエージェントに自動的に割り当てられるようにZendesk Supportを設定することもできます。
多くの場合、チケット割り当ては手動割り当てと自動割り当てを併用して行うことになるでしょう。大規模なサポートチームでは、サポートチームのリードやマネージャーがチケットキューの管理を任され、チケットをエージェントに割り当てている場合もあります。
次のセクションで、Zendesk Supportに届いたチケットが解決されるまでの標準的な工程を紹介します。
チケットのライフサイクル
すべてのチケットにはライフサイクルがあります。つまり、チケットがZendesk Supportに届いてから解決されるまでには、さまざまなステージがあります。
標準的なステージは以下のようになります。
- Zendesk Supportにリクエストが初めて届くとチケットが作成され、自動的に「新規」として設定されます。
- エージェントがチケットに割り当てられると、チケットは自動的に「オープン」に設定されます。
- エージェントがカスタマーに対してチケットに関する質問を行った場合、エージェントはチケットを「保留中」に設定します。このステータスは、エージェントがカスタマーからの詳細情報を待っていることを示します。
- エージェントは問題を解決したら、チケットを「解決済み」に設定します。
- 最終的に、所定の日数が経過すると、チケットは自動的に「終了」に設定され、後から参照できるようにアーカイブされます。エージェントが手動でチケットを「終了」に設定することはありません(このため、「送信」ボタンのオプションに「終了」はありません)。
チケットを「解決済み」に設定する時点で、エージェントはカスタマーの問題が解決済みであり、その問題に関するやりとりが終了していると想定しています。ただし、カスタマーがまだ終了していないと考えている場合、「チケットが解決しました」というメール通知に返信することで、エージェントにその旨を知らせることができます。この場合、チケットは再びオープンとなり、エージェントはチケットのライフサイクルをもう一度やり直さなくてはなりません。
次のレッスンでは、条件をいくつか設定してチケットを表示する方法について説明します。たとえば、「解決済み」に設定されたすべてのチケットや、特定のエージェントに割り当てられているチケットだけをすばやく表示することができます。
Zendesk Supportのエージェントインターフェイスのクイックツアー
次のレッスンに進む前に、このビデオでZendesk Supportのクイックツアーをご覧ください。チケットやユーザーの管理や、Zendesk Supportの設定に使用するツールの場所をご紹介します。
Zendeskの概要デモ(2:29)