スキルをルーティングの目的で使用するには、スキルをチケットに割り当てる必要があります。トリガを使用して、新規または更新されたチケットを自動的に評価して、スキルを追加する方法をお勧めしますが、ルーティングルールを使用して、チケットの作成時にスキルを適用したり、必要に応じていつでも手動で追加または削除したりすることもできます。
チケットのスキルフィールドを表示させる対象者については、「チケットのスキルの確認」を参照してください。
チケットにスキルを追加する
スキルに基づいてチケットをエージェントにルーティングさせるには、チケットに少なくとも1つのスキルが割り当てられている必要があります。これを行う最良の方法は、トリガまたはルーティングルールを使用して、指定した条件を満たすチケットにスキルが自動的に追加されるようにすることですが、手動でスキルを追加または調整することもできます。
スキルが自動的に追加される場合でも、スキルが存在しないチケットも確実にエージェントに割り当てることが重要です。これをシームレスに処理するために、オムニチャネルルーティングでは、スキルが存在する場合はスキルを考慮し、そうでない場合は優先順位やエージェントの空き状況に基づいてチケットの割り当てを行ないます。オムニチャネルではないスタンドアロンのスキルベースルーティングでは、スキルのないチケット専用のビューを定義するとよいでしょう。また、スキルや、チケットにスキルが割り当てられるのに必要なスキル条件が存在しない場合も考慮する必要があります。
チケットにスキルを追加する方法は次の3つです。
トリガを使用してチケットにスキルを追加する(推奨)
オムニチャネルルーティングが有効になっている場合、チケットの作成時だけでなく、チケットの更新時にもスキルを追加できるため、トリガを使用してチケットにスキルを割り当てることができます。さらに、チケットトリガのスキルアクションでは、ルーティングのためのスキルの優先度を指定することもできます。「必須」とマークされたスキルは、タイムアウトすることなく、エージェントにチケットをルーティングする際に必ず考慮される基準です。一方、「オプション」のスキルは、スキルのタイムアウトが発生した場合、優先度の低いものから順にルーティングの際の考慮対象から外されます。どのスキルが最終的にチケットのルーティングに使用されたかを確認するには、チケットのイベントに提供されたスキルをチェックすることができます。
スキルに関連するトリガアクションは、少なくとも1つのスキルを作成したときに利用できます。詳細については、「トリガの条件およびアクションのリファレンス」を参照してください。
オムニチャネルルーティングは、チケットが作成されてチケットに対して初めてトリガが実行されたときに、コールのチケットに追加されたスキルのみを認識します。最初のチケット作成が完了した後にチケットのスキルに加えられた変更は、ルーティングロジックでは考慮されませんが、他のビジネスルールで使用することができます。
チケットにスキルを追加するトリガを設定するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「トリガ」を選択します。
- トリガを作成または編集します。
- 「条件」で、スキルを追加する条件を指定します。
- 「アクション」で、「スキルを追加」を選択し、追加する個々のスキルを選択します。「トリガのアクション文を作成する」を参照してください。
- 選択した各スキルについて、優先度を指定します。
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必須:有効期限のないスキル。オムニチャネルルーティングでチケットを割り当てるには、エージェントは必須スキルをすべて備えていなければならなりません。
必須ではないスキルは、オムニチャネルルーティング設定で定義されたスキルのタイムアウトの対象となります。スキルのタイムアウトが発生すると、オムニチャネルルーティングで対応可能なエージェントを探す際に、優先順位の低いスキルから順にオプションのスキルを無視します。
- オプション(優先度 - 高):タイムアウトが発生したときに、最後に期限切れになるスキル。
- オプション(優先度 - 中):タイムアウトが発生したときに、次に期限切れになるスキル。
- オプション(優先度 - 低):タイムアウトが発生したときに、最初に期限切れになるスキル。
メモ:各スキルが期限切れになるたびに、チケットを受け取る資格のあるエージェントの数が増え、結果的にチケットが割り当てられる可能性が高まります。 -
必須:有効期限のないスキル。オムニチャネルルーティングでチケットを割り当てるには、エージェントは必須スキルをすべて備えていなければならなりません。
- 「保存」をクリックします。
ルーティングルールを使用してチケットにスキルを追加する
オムニチャネルルーティングとチケットにスキルを割り当てるトリガを使用しない場合、チケットへの適用条件をスキルごとに定義する必要があります。これらの条件セットを「ルーティングルール」といいます。スキルのルーティングルールで定義された条件を満たすチケットが作成されると、そのスキルがチケットに割り当てられます。ルーティングルールが適用されるのは、チケットの作成時のみです。これは次のことを意味します。
- ルーティングルールが設定される前に作成されたチケットには、スキルが割り当てられていません。
- チケットが更新されてスキルの条件を満たさなくなった場合、手動でチケットからスキルを削除するまでは、スキルはチケットに割り当てられたままになります。
- 新しいスキルの条件を満たすようにチケットが更新された場合は、新しいスキルを手動でチケットに追加するまでは、その新しいスキルはチケットに割り当てられません。
ルーティングルールを作成するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- ルーティングルールを割り当てるスキルをクリックします。
- 「チケット」>「以下の条件をすべて満たす」または「以下のいずれかの条件を満たす」で、それぞれの下にある「条件を追加」ボタンをクリックします。
- 条件、フィールド演算子、および値を選択します。
- (オプション)スキルの条件をすべて追加するまで、この手順を繰り返します。
- 「保存」をクリックします。
ルーティングルールを編集するには
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「スキル」を選択します。
- ルーティングルールを割り当てるスキルをクリックします。
- 「チケット」で、削除する各スキルの横にある削除アイコン(x)をクリックします。
- 「保存」をクリックします。
手動でチケットにスキルを追加する
管理者と権限のあるエージェントは、トリガとルーティングルールを使用してチケットにスキルを自動的に追加する方法以外に、いつでも手動でチケットにスキルを追加したり、変更したりすることができます。
手動でチケットにスキルを追加するには
- Supportで、チケットを開きます。
- 「スキル」フィールドの下にあるドロップダウンを使用して、追加するスキルを選択します。
- 「送信」をクリックします。
チケットからスキルを削除する
トリガを使用して、チケットが作成または更新されたときにチケットからスキルを削除できます。また、いつでも手動でチケットからスキルを削除することもできます。
コールチケットとメッセージングチケットの場合、オムニチャネルルーティングは、チケットの作成直後および最初のトリガが起動した時点でチケット上に存在するスキルのみを認識します。ルーティングロジックでは、チケットの作成以降に変更または削除されたスキルは無視されます。
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「トリガ」を選択します。
- トリガを作成または編集します。
- 「条件」で、スキルを削除する条件を指定します。
- 「アクション」で、「スキルを削除」を選択し、削除する個々のスキルを選択します。「トリガのアクション文を作成する」を参照してください。
- 「保存」をクリックします。
受動でチケットからスキルを削除するには
- Supportで、チケットを開きます。
- 「スキル」フィールドで、削除したいスキルの名前の横にある「X」をクリックします。
- 「送信」をクリックします。
補足チケットにスキルがどのように適用されるかを理解する
終了したチケットに対して補足チケットを作成すると、補足チケットのスキルが元のチケットのスキルと一致しない場合があります。通常、追加チケットが作成されると、元のチケットからデータが継承されます(「終了したチケットに対する補足の作成」を参照してください)。スキルはこのルールの例外です。
補足チケットはスキルを継承しません。代わりに、補足チケットの作成時に、トリガまたはルーティングルールに基づいてスキルが補足チケットに適用されます。