Zendeskの分析機能には、エージェントの生産性をさまざまなチャネルで監視するためのビルトインのダッシュボードが用意されています。このダッシュボートでは、エージェントの応答状況、業務効率、空き状況に関する重要な指標を確認できます。サポートチームのスーパーバイザーは、この情報を確認することで、エージェントの作業負荷の管理状況や、一日の時間の使い方を把握できます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
エージェントの生産性ダッシュボードを開く
エージェントの生産性ダッシュボードは、ダッシュボードライブラリから利用可能です。
エージェントの生産性ダッシュボードを開くには
- 左側のツールバーで、ダッシュボードアイコン(
)をクリックします。
- ダッシュボードのリストから、以下のいずれかのダッシュボードを選択します。
- (オムニチャネルルーティングを使用しない場合)Zendesk Omnichannel:Agent productivity
- (オムニチャネルルーティングを使用する場合)Zendesk Omnichannel:Agent productivity with unified and custom state and activity。
この2つのダッシュボードはレイアウトが似ていますが、オムニチャネルルーティングを使用するカスタマー向けのダッシュボードには、チャネル独自のステータスに加え、統合ステータスおよびカスタムステータスに関する情報が含まれています。ダッシュボード間の違いについては、後述のレポートの説明で解説します。
ダッシュボードを使用する際の注意点
ダッシュボードを使用する前に、次の点について検討してください。
- このダッシュボードをフィルタリングする場合は、必ずグループとエージェントの両方でフィルタリングしてください。エージェントのみでフィルタリングすると、選択したエージェントが複数のグループに所属している場合にデータが重複してしまいます。
- ダッシュボードをエクスポートする場合、エクスポートの時間データは常に秒単位で計算されます。
レポートについて
ダッシュボードには以下のタブがあります。
「Summary」タブ
「Summary」タブには、指定した期間中のエージェントのパフォーマンスおよびグループやエージェントのステータスを包括的に把握するためのレポートが含まれています。ダッシュボードのレポートは、日付、チャネル、グループ、エージェントの名前、エージェントのステータスによってフィルタリングできます。オムニチャネルルーティングを使用している場合、チャネルフィルターは表示されず、レポートは自動的に統合チャネルの値でフィルタリングされます。
「Summary」タブのヘッドラインメトリック
このタブには、次のヘッドラインメトリック(KPI)が表示されます。
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Performance metrics overview:全チャネルにおけるエージェントのパフォーマンスの概要を示します。これらのメトリックはエージェントのエンゲージメントから導き出されます。このテーブルには以下のメトリックが含まれます。
- Assignment to first response time:エージェントがチケットを割り当てられてから対応するまでにかかった平均時間。
- Average response time:エージェントがチケットに応答するのに要した平均時間。
- Average handle time:エージェントがチケットの処理に要した平均時間。
- First reply time:最初にチケットが提供されてから、エージェントがチケットの最初の回答を提供するまでに要した平均時間。
- CSAT:エージェントに割り当てられたチケットの平均顧客満足度。
- One-touch tickets:エージェントが1回の返信で解決したチケットの数。
- Online time:フィルタリングされたグループまたはエージェントが「オンライン」ステータスであった時間の合計。
- Offline time:フィルタリングされたグループまたはエージェントが「オフライン」ステータスであった時間の合計。
- Away time:フィルタリングされたグループまたはエージェントが「離席中」ステータスであった時間の合計。
- Transfers only time:フィルタリングされたグループまたはエージェントが「転送のみ」ステータスであった時間の合計。
- Invisible time:フィルタリングされたグループまたはエージェントが「非表示」ステータスであった時間の合計。
「Summary」タブのレポート
このタブには、以下に示すレポートが表示されます。
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Resolution per hour:指定した期間中に、選択したグループまたはエージェントが解決したチケットの総数を時間単位で表示します。
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Time in state by day (online and offline):選択したグループまたはエージェントが、オフラインステータスおよびオンラインステータスで過ごした総時間。
オムニチャネルルーティングを使用している場合、「Time in unified states by day」と呼ばれるこのレポートには、選択したグループまたはエージェントが「離席中」、「オフライン」、「オンライン」、「転送のみ」のステータスで過ごした総時間が表示されます。
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Time in custom states by day (top used):(オムニチャネルルーティングを使用している場合のみ表示されます)選択したグループまたはエージェントが、上位5つのカスタムステータスで過ごした総時間。
「Performance ranking」タブ
このタブでは、指定した期間内のチームのパフォーマンスの概要を簡単に確認できます。ダッシュボードのレポートは、日付とグループでフィルタリングできます。
デフォルトでは、メールのパフォーマンスはエージェントの平均処理時間の短い順に表示されます。表の見出しにあるチャネルの属性をクリックすると、他のチャネルでフィルタリングできます。また、他の列の見出しをクリックすると、選択した主要パフォーマンスのメトリックでソートできます。
「State Detail」タブ
このタブには、エージェントがどのように時間を過ごしたかをさらに詳しく調べることができるレポートが1つ含まれています。レポートは、日付、チャネル、グループ、エージェントの名前、エージェントのステータスによってフィルタリングできます。
デフォルトのフィルタリングでは、オンライン、離席中、転送のみ、非表示、およびオフラインのステータスか(オムニチャネルルーティングを使用していない場合)、またはunified online、unified away、unified transfers only、およびunified offlineのステータス(オムニチャネルルーティングを使用している場合)のみがレポートに含まれます。
デフォルトのエージェントのステータス情報だけでは足りない場合、エージェントのステータスフィルターを更新して、切断ステータスと不明ステータス、およびカスタムステータスを含めることができます(オムニチャネルルーティングを使用している場合)。切断の値は、システムへのエージェントの接続が中断されたことを意味します。これは、エージェントのコンピュータがインターネットから切断されたとき、インターネットブラウザがエージェントのタブをスリープ状態にしたとき、またはその他の状況で発生する可能性があります。「不明」の値は、レポートでエージェントのステータスの値を返すことができなかったことを意味します。
さらに、オムニチャネルルーティングでは、レポートはデフォルトで統合チャネルのみを含むようにフィルタリングされますが、必要に応じて他のチャネルを含むようにフィルターを更新することもできます。
このレポートに複数日の時間フィルターを適用する場合、フィルターはエージェントステータスの開始時間と終了時間の両方に適用されます。つまり、「Duration」列は、1日に24時間以上のステータスを示す可能性があります。詳しくは「「ステータスの詳細」ダッシュボードに、1日のうち24時間以上の期間が表示されるのはなぜですか?」をご覧ください。
オムニチャネルルーティングの場合、このレポートを特定のチャネル(メッセージングなど)と統合チャネルの両方でフィルタリングできます。その場合、チャネルごとのステータスで過ごした時間は、統合ステータスで過ごした時間と、チャネルごとのステータスにマッピングされたカスタムステータスの時間との合計に等しくなります。詳しくは「チャネルごとのエージェントステータス時間が、エージェント統合ステータス時間と異なるのはなぜですか?」を参照してください。
ヒント:各カスタムステータスがマッピングされているチャネルごとのステータスを確認する方法については、「エージェントの統合ステータスを確認する」を参照してください。
「Assigned work」タブ
このタブには、次のレポートが表示されます。
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Average work items assigned (when online):エージェントの1日あたりの「オンライン」ステータスでの平均使用キャパシティを示すテーブル。
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Max and min work items assigned:過去1週間、エージェントが使用した1日の最大キャパシティと最小キャパシティ。
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Acceptance rate:各エージェントの1日あたりのオファー数、受け入れ数、受け入れ率をチャネル別に表示したテーブル。Webおよびモバイルメッセージング、ソーシャルメッセージング、オンラインチャットでのみ利用できます。受け入れ率は、ルーティングに自動受付モードまたは一斉送信モードが使用されている場合、あるいはエージェントにオファーされた作業項目がないか受け入れた作業項目がない場合は、使用できません。