検証済みのAI要約◀▼
品質保証とリスク検出能力を高めるためのAIインサイトプロンプト作成のベストプラクティスを紹介します。1つのカテゴリに焦点を当て、客観的な言葉を使い、エージェントのパフォーマンスを評価する明確な基準を定めます。主観的な言葉遣いを避け、プライバシーとセキュリティの原則を遵守します。評価の一貫性と精度を維持するために、スコアリングの結果を明確に定義します。
Zendesk QAのプロンプトベースのAIインサイトでは、最新のAIモデルを活用し、品質の自動スコアリングやリスク検出のために、AIを活用した自然な言葉遣いのプロンプトをカスタマイズできます。
AIインサイトのプロンプトライブラリにあるプロンプトは、そのまま使用したり編集して使用したりできるほか、独自のAIカスタムプロンプトのカテゴリやスポットライトを作成することも可能です。
これらのガイドラインに従うことで、評価者は生成AIを効果的に活用してカスタマーサポートエージェントのパフォーマンスを評価し、明確性と一貫性を保ちながら、サービス品質にしっかりと焦点を当てることができます。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
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Zendesk QAのAIプロンプトを使用する際のコンプライアンスに関する提案
Zendesk AIは、プライバシー、セキュリティ、正確性、透明性、そして顧客によるコントロールという当社の基本原則に基づいて構築されています。詳細については、「ZendeskのAI信頼」をご覧ください。
Zendeskのコンプライアンスおよび設定に関する提案は、法的助言を目的としたものではありません。Zendeskのプロンプトライブラリからのプロンプトを含め、システムとのやりとりにおいて、公正さと敬意を保ち、差別的または中傷的な言語を避け、目的に適合した内容であることを確認する責任は、ユーザーにあります。
すべてのコミュニケーションにおいて礼儀正しいトーンを維持し、プロンプトの作成や出力の使用にあたっては、その内容がユースケースに適していることを常にご確認ください。
また、カスタムプロンプトやZendesk QAのその他のAIプロンプトは、EUのAI法で定義される雇用関連などの高リスク領域における自動化された意思決定には使用しないでください。Zendeskは、こうしたプロンプトの誤用によって生じた結果について一切の責任を負いません。
AIインサイトのプロンプトを作成する
プロンプトはシンプルに保ち、一度に1つのカテゴリとスポットライトに焦点を当ててください。たとえば、「共感」と「文法」のような異なるトピックを、1つのプロンプトに組み合わせないようにしましょう。各カテゴリに対して、個別のプロンプトを作成することを推奨します。このようにカテゴリを分けることで、モデルが各プロンプトの評価を正確に行えるようになります。なぜなら、共感に対する評価なのか、文法に対する評価なのか、あるいはその両方なのかを判断するのは困難だからです。
これらのプロンプトの目的は、生成AIを使用してサービス品質に基づいてカスタマーサポートエージェントのパフォーマンスを評価することです。したがって、AIモデルがアクセスできないサードパーティアプリケーションや社内ドキュメントでの検証を必要とせずに、応答を生成できるようにしてください。
カテゴリとスポットライトの記述は客観的に行い、主観的な表現やフレーズを避けてください。主観的な記述は、一貫性のない測定不可能な評価を引き起こす可能性があります。
以下は、主観的な表現とそれに対応する客観的な表現の例です。記述の際には、推奨される客観的な表現を使用してください。
使用を避ける表現 | 推奨される表現 |
フレンドリーな | 「礼儀を示した」または「丁寧な言葉遣いをした」 |
配慮のある | 「顧客の問い合わせに対応した」または「顧客のニーズに対応した」 |
役に立つ | 「関連する情報を提供した」または「提示された問題を解決した」 |
プロフェッショナルな | 「フォーマルなトーンを保った」 |
自信に満ちた | 「明快な説明を提供した」 |
礼儀正しい | 「丁寧な言葉遣いをした」、「顧客に適切な応対をした」 |
あいまいな副詞と形容詞(例:まさに、本当に、絶対、少し) | 副詞と形容詞は多くの場合省略可能ですが、使用する場合は客観的で測定可能な表現にします。 |
客観的な記述を使用するだけでなく、評価は会話のテキストのみに基づいて行う必要があります。各評価の評価基準を明確に定義してください。以下に例を示します。
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具体的な基準を使用する。一般的な感覚や印象ではなく、エージェントがとった具体的な行動やアクションに焦点を当てます。
- 使用を避ける表現:エージェントはフレンドリーでしたか?
- 推奨される表現:エージェントは丁寧な言葉遣いをし、フォーマルなトーンを保ち、顧客に適切な配慮を示しましたか?
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期待を明確に定義する。各基準において満足のいくパフォーマンスの定義を明確にすることで、主観性を最小限に抑えてください。
- 使用を避ける表現:エージェントのコミュニケーションは適切でしたか?
- 推奨される表現:エージェントは、丁寧な言葉遣いをし、蔑称やスラングの使用を避けていましたか?これらの基準がすべて満たされない場合、エージェントにネガティブな評価をします。蔑称やスラングを使わずに、丁寧な言葉遣いをした場合は、ポジティブな評価をしてください。
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一貫した用語を使用する。すべての評価記述において言葉遣いを統一してください。1つの用語を一貫して使用してください。
- 使用を避ける表現:同一の対象について、「同僚」、「従業員」、「取締役」、「アドボケイト」、「仲間」など、複数の用語を使用する
- 推奨される表現:「エージェント」
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使用を避ける表現:「メンバー」、「発信者」、「ゲスト」、「サブスクライバー」
推奨される表現:「顧客」
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使用を避ける表現:「メンバー」、「発信者」、「ゲスト」、「サブスクライバー」
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略語や省略形を使用しない。
- 使用を避ける表現:エージェントは、顧客のDOBを確認しましたか?
- 推奨される表現:エージェントは、顧客の誕生日を確認しましたか?
- 不必要に二重引用符を使用しない。エージェントまたは顧客が実際に発した言葉を引用する場合にのみ二重引用符を使用してください。このアプローチにより、特定の表現に縛られることなく、目的やセンチメントを柔軟に評価できます。
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- 使用を避ける表現:「エージェントは "よい一日を" と言いましたか?」
- 推奨される表現:エージェントは顧客によい一日を願いました。
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例を提示:評価者が評価を行う際に参考となる、適切な回答と不適切な回答の例を提供してください。特定のビジネス用語の知識が必要な質問の場合、その用語を明確に指示に定義してください。
- 使用を避ける表現:「エージェントは挨拶に部門名を使用する必要があります。」
- 推奨される表現:「エージェントは挨拶で以下のリストから1つの部門名を選択する必要があります。」(適切な部門名のリストを提供します。)
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評価条件を明確にする。すべての条件を満たす必要があるか、一部を満たせば良いかを明示します。これを明確にすることで、評価の一貫性と信頼性を向上させます。
- 使用を避ける表現:エージェントは顧客の予約番号と名前を確認しましたか?
- 推奨される表現:エージェントは顧客の予約番号または名前を確認しましたか?
- 推奨される表現:エージェントは顧客の予約番号と名前を確認しましたか?どちらも確認する必要があります。
- 評価基準は否定形ではなく肯定形で記述する。この肯定的な表現により、より明確で効果的な評価につながります。
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- 使用を避ける表現:エージェントは蔑称を使用しませんでした。
- 推奨される表現:エージェントは丁寧で礼儀正しい言葉遣いをしました。
プロンプトベースのAインサイトをスコアリングする
プロンプトを設定したら、次に評価の適用方法を定義します。この定義には、ポジティブまたはネガティブな結果を定義し、これらの結果を表す明確な用語やフレーズを選択することが含まれます。たとえば、「はい/いいえ」「役立つ/役立たない」「丁寧/失礼」などの評価があります。
評価基準に基づいて適切な結果を割り当てることは、正確な評価を確保するために欠かせまん。
以下の例は、これらの評価を構造化する方法を示しています。
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礼儀正しい言葉遣い:
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質問:エージェントは礼儀正しい言葉遣いをしましたか?
- ポジティブな結果:はい
- 否定的な結果:いいえ
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質問:エージェントは礼儀正しい言葉遣いをしましたか?
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蔑称の使用:
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質問:エージェントは蔑称を使用しましたか?
- ポジティブな結果:いいえ
- 否定的な結果:はい
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質問:エージェントは蔑称を使用しましたか?
これらのパラメータを明確に定義することで、評価に一貫性が生まれ、確立された評価基準と整合し、AQSスコアにも正確に反映されるようになります。