サイドカンバセーションは、エージェントが特定のグループの人々とサイドカンバセーションをしたり、特定の関心領域や行動の過程について話し合うことができるチケット内のスペースです。この機能を使用して、チケットに関する情報を整理できます。
サイドカンバセーションのメリット
問題は複数の領域にまたがることが多く、解決するためにさまざまな担当者との会話が必要になります。すべての質問と回答に関する会話が、1つの場所に乱立していると、関係者全員が混乱してしまいます。
たとえば、法務部門と話し合う必要があり、他の人を関与させる必要はない、あるいは関与させたくないとしましょう。
- 問題の特定の領域に関して情報を検索、整理、および管理する
- 適切な担当者と会話する
- 特定の質問、回答、返信を検索する。リクエスタとの間のメインの会話の外で会話ができるようになる
- 互いに独立した関連性のない複数の会話を持つ
- チケットに他人を直接引き入れることなく、外部の助けを受ける
サイドカンバセーションに関する推奨事項
- チケット担当者は、担当チケットでサイドカンバセーションを作成して管理する必要があります。これにより、管理者は担当者のロールに基づいてトリガを作成でき、エージェント間のハンドオフが容易になります。
- トリガを設定し、サイドカンバセーションのイベント条件を活用して、それらをワークフローに完全に統合し、エージェントをその中のアクティビティの上位に置くようにします。「サイドカンバセーションのトリガ条件の設定」を参照してください。
- サイドカンバセーションのトリガ条件を作成して、サイドカンバセーションの作成、終了、返信、および再開のタイミングをチケット担当者に通知します。通知がなければ、チケットに割り当てられたエージェント(サイドカンバセーションの作成者が望ましい)が特定の問題の状況を把握することが難しくなります。
- なお、サイドカンバセーションの作成者が、サイドカンバセーションへのメール返信を自動的に受け取ることはありません。デフォルトでは、メール通知は届きません。また、自分のサポートアドレスへのサイドカンバセーションの送信はサポートされていないため、それらのサイドカンバセーションは「一時停止中のチケット」ビューに表示されます。
サイドカンバーセーションのチャネルについて
サイドカンバセーションを作成する場合、サイドカンバセーションを行うチャネルを以下から選択できます。
-
メール:この記事で説明するように、メールベースのサイドカンバセーションを作成します。
-
Slack(有効になっている場合):Slackベースのサイドカンバセーションを作成します(「サイドカンバセーションでのSlackの使用」を参照)。
-
チケット(有効になっている場合):サイドカンバセーションの子チケットを作成します(「サイドカンバセーションの子チケットの使用」を参照)。
サイドカンバセーションのテキスト入力欄でのリッチテキストの編集
サイドカンバセーションのテキスト入力欄は、テキストの編集と書式設定のオプションを含むツールバーを備えたリッチテキストエディタです。リッチテキストエディタは、WYSIWIG(画面どおりに出力)エディタと呼ばれることもあります。
テキスト入力欄の書式設定オプションは、使用するサイドカンバセーションのチャネル(メール、Slack、またはチケット)によって多少異なります。たとえば、メールの書式設定オプションは次のとおりです。
メールでは完全なHTML表示がサポートされているので、メールとチケットのサイドカンバセーション用のテキスト入力欄には、書式設定オプションが豊富に含まれています。Slackでは書式設定にMarkdownのサブセットが使用されるので、Slackサイドカンバセーション用のテキスト入力欄では、書式設定オプションが少なくなっています。Slackのサイドカンバセーションでは、テキスト入力欄に入力中にMarkdownスタイルのショートカットを使用することもできます。それらのショートカットはリッチテキストに変換されます。たとえば、「太字」と入力すると、テキスト入力欄のテキストに太字が適用されます。
次の表に、サイドカンバセーションのチャネル別に利用可能な編集オプションを示します。
書式設定オプション | メールとチケットのサイドカンバセーション | Slackのサイドカンバセーション |
太字 | 利用可能 | 利用可能 |
斜体 | 利用可能 | 利用可能 |
箇条書きリスト、番号付きリスト | 利用可能 | 利用可能 |
引用符 | 利用可能 | 利用可能 |
コードスパン | 利用可能 | 利用可能 |
コードブロック | 利用可能 | 利用可能 |
見出し | 利用可能 | --- |
アウトデント、インデント | 利用可能 | --- |
リンク | 利用可能 | --- |
テキスト入力欄には次の制限事項があるので注意してください。
- テキスト入力欄ではインライン画像はサポートされません。ただし、画像を添付ファイルとして追加することはできます。
- 複雑なリッチテキストをテキスト入力欄に貼り付けると、書式の一部が失われる可能性があります。
- サイドカンバセーションに表示されるメール署名では、リッチテキストとMarkdown書式設定はサポートされません。
サイドカンバセーションの作成
有効になっている場合、エージェントとライトエージェントはサイドカンバセーションを作成できます。
オープンまたは終了したチケットでサイドカンバセーションを作成できます。終了したチケットまたはアーカイブ済みチケットのサイドカンバセーションに誰かが返信した場合、サイドカンバセーションの条件が存在してもトリガは実行されませんが、補足チケットが自動的に作成されます(「サイドカンバセーションの補足チケットの概要」を参照)。
誰かがサイドカンバセーションを作成すると、Zendesk Supportインターフェイスに60秒間通知が表示されます。メールを使ったサイドカンバセーションは、最大100人の宛先に送ることができ、そのうち48人までエージェント以外の人を含めることができます。
サイドカンバセーションは、管理者が有効にする必要があります。
メールベースのサイドカンバセーションを作成するには
- チケットの左上からサイドカンバセーションの横にあるプラス記号(+)をクリックし、「メール」を選択します。
メール以外のサイドカンバセーションチャネルの使用については、「サイドカンバセーションの子チケットの使用」、「サイドカンバセーションでのSlackの使用」を参照してください。
- 受信者、件名、メッセージを入力し、添付ファイルを追加します。それには、以下のような方法があります。
- システムに既に登録されているエージェント(およびライトエージェント)については、名前を入力します。目的のエージェント名が表示されたら、それをクリックします。エージェントおよびライトエージェントのアドレスオートコンプリートには、エージェントであることを示すバッジも含まれます。
- それ以外の受信者については、メールアドレスを入力します。一度だけ完全なメールアドレスを入力するか、貼り付ける必要があります。次回、その相手とサイドカンバセーションを開始したときに、メールアドレスの入力にはオートコンプリート機能が働きます。メールアドレスにもとづいて追加したユーザーは、まだアカウントに登録されていなかった場合、自動的にエンドユーザーになります。
- メールアドレスが赤で強調表示される場合、形式が正しくないため、修正する必要があります。
- 添付ファイルを追加するときは、コンピュータからファイルを選択するか、チケットにすでに追加済みの添付ファイルを1つ以上含めることができます。添付ファイルアイコン(
)をクリックして、「コンピュータから」または「チケットから」を選択します。
ヒント:チケットの添付ファイルを自分のコンピュータにダウンロードしてカンバセーションに含めるのではなく、チケットから直接添付ファイルを追加できます。
- システムに既に登録されているエージェント(およびライトエージェント)については、名前を入力します。目的のエージェント名が表示されたら、それをクリックします。エージェントおよびライトエージェントのアドレスオートコンプリートには、エージェントであることを示すバッジも含まれます。
- 「送信」ボタンをクリックします。
サイドカンバセーションのすべての受信者に、メッセージを付けてメール通知を配信することができます。チケットの担当者またはサイドカンバセーションの作成者はメール通知の宛先には含まれません。「サイドカンバセーションに関する推奨事項」を参照してください。
サイドカンバセーションの表示と返信
サイドカンバセーションの受信者は、通常のメールに返信するのと同じやり方で、メール経由で返信できます。サイドカンバセーションは、受信メールの元のフォーマットを保持します。チケットの担当者は、Zendesk Supportインターフェイスのチケットでサイドカンバセーションに返信することもできます。返信は送信手段に関係なく、担当者のチケットに表示されます。
サイドカンバセーションには、組織の内外のメンバーが参加できます。
オープンまたは終了したチケットでサイドカンバセーションを作成できます。終了チケットのサイドカンバセーションに誰かが返信した場合、サイドカンバセーションの条件があってもトリガは実行されません。
サイドカンバセーションの表示と返信を行うには
- チケットの最下部で、関心のあるサイドカンバセーションの「サイドカンバセーションを表示」ボタンをクリックします。
- サイドカンバセーションのリストを表示するには、「サイドカンバセーション」バーをクリックします。関心のあるサイドカンバセーションをクリックします。
- 必要に応じて上方向にスクロールすると、サイドカンバセーションの返信履歴を確認できます。
エージェントが表示中の会話で、最初の未読の返信が開きます。最新の返信は、サイドカンバセーションの一番下に表示されます。
- 受信者の一覧を更新し(必要な場合)、返信と添付ファイルを追加して、「送信」をクリックします。
各メッセージには受信者の固有のセットがあり、返信時に編集できます。
添付ファイルを追加するときは、コンピュータからファイルを選択するか、チケットにすでに追加済みの添付ファイルを1つ以上含めることができます。添付ファイルアイコン(
)をクリックして、「コンピュータから」または「チケットから」を選択します。
メッセージの送信を取り止める場合は、削除アイコン(
)をクリックします。削除アイコン(
)がスレッド全体を削除することはありません。いったん開始したスレッドは、削除できません。
サイドカンバセーションのすべての受信者に、メッセージを付けてメール通知を配信することができます。返信されるメッセージは、送信メールに引用されたコンテンツとして含まれています。
チケットの担当者またはサイドカンバセーションの作成者は、通知の宛先に自動的には含まれません。「サイドカンバセーションに関する推奨事項」を参照してください。
メール署名が設定されている場合は、自動的にメッセージに挿入されます。パーソナライズされた返信が有効になっている場合は、これらの設定もメッセージに含まれます。会話は、チケットに関連付けられたサポートアドレスから送信され、設定されている場合はアドレス名が含まれます。
サイドカンバセーションの終了と再オープン
サイドカンバセーションを終了すると、サイドカンバセーションのステータスが「完了」に変わります。サイドカンバセーションを閉じて再オープンした場合、サイドカンバセーションのメンバーに新しいメール通知は行われません。なお、サイドカンバセーションを終了した後も、引き続き新しい返信の追加ができます。
サイドカンバセーションに関するステータス情報は、あくまでエージェントが参考にするためのものです。エンドユーザーやサイドカンバセーションの他のメンバーのためではありません。そのため、サイドカンバセーションを終了しても、引き続き新しい返信を追加することができます。エンドユーザーや他のメンバーは、サイドカンバセーションが終了した後も、質問やコメントを追加したい場合があります。
終了したサイドカンバセーションに返信があった場合に、サイドカンバセーションを再オープンする必要があるかどうかを決めるのはエージェントです。
オープンまたは終了したチケットでサイドカンバセーションを作成できます。終了チケットのサイドカンバセーションに誰かが返信した場合、サイドカンバセーションの条件があってもトリガは実行されません。
誰かがサイドカンバセーションを終了したり再オープンすると、Zendesk Supportインターフェイスに60秒間通知が表示されます。
サイドカンバセーションを終了し、再オープンするには
- サイドカンバセーションを開きます(「サイドカンバセーションの表示と返信サイドカンバセーションの表示と返信」を参照)。
- 「完了とマークする」ボタンをクリックします。
サイドカンバセーションのステータスが「完了」に変わります。
サイドカンバセーションを再オープンするには、手順1を繰り返し、「再オープン」ボタンをクリックします。サイドカンバセーションが再オープンされ、サイドカンバセーションの上部に表示されていた緑の「完了」ラベルは表示されなくなります。
サイドカンバセーションへのチケットコメントの追加
- Slackを使う(「サイドカンバセーションでのSlackの使用」を参照)
- 子チケットを作成する(「サイドカンバセーションの子チケットの使用」を参照)
チケットのコメントを転送するには
- チケットで、転送するコメントを見つけて、ドロップダウンメニューから「メールで転送」を選択します。
チケットのタイトルとコメントがすでに含まれているサイドカンバセーションが表示されます。紹介文を追加して転送先アドレスを含めます。チケット内の任意のコメントからサイドカンバセーションを開始できます。
複数のコメントを含めるには
- サイドカンバセーションを開始します。個別のチケットコメントまたはチケットの左上部分からカンバセーションを開始できます。
- メッセージの下部にあるコメントアイコン(
)をクリックします。
含めるチケットのコメントのリストを含むページが表示されます。
- 含めるコメントを選択します。各コメントを個別に選択するか、「チケットコメント」を選択してすべてのコメントを含めることができます。
- 「追加」をクリックします。
サイドカンバセーションを生成するマクロの作成
サイドカンバセーション機能を有効にすると、チケット内でサイドカンバセーションを作成できるようにするマクロアクションが追加されます。サイドカンバセーションのチャネルには、メール経由のサイドカンバーセーション、Slack経由のサイドカンバーセーション、子チケットによるサイドカンバセーションなどがあります。
メールベースのサイドカンバセーションは、1つまたは複数のメールアドレスに送信することができます。Slack用のサイドカンバセーションマクロを作成する際には、メッセージを送信するSlackチャンネルを選択します。子チケットのサイドカンバセーションでは、マクロで生成されたサイドカンバセーションの子チケットに割り当てるグループを選択します。
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