エージェントのメッセージングキャパシティの自動解放を設定することで、管理者は、エンドユーザーからの入力が途絶え、会話が非アクティブと見なされるまでの時間を指定できます。これにより、オムニチャネルのルーティング設定に応じて、非アクティブなチケットがエージェントのキャパシティから削除され、手動でチケットステータスを更新しなくても、そのエージェントに別の会話がルーティングされるようになります。
この記事では、非アクティブなメッセージングチケットに適用される非アクティブ期間やチケットステータスなど、管理者が行なうキャパシティの自動解放設定の構成の仕方について説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
メッセージングのアクティブなチケットと非アクティブなチケットについて
会話によるサポートには、アクティブなチケットと非アクティブなチケットという概念があります。
- アクティブなチケット:エンドユーザーからの直近の応答があるチケットです。
-
非アクティブなチケット:所定の期間エンドユーザーから応答がないか、またはステータスが「新規」または「オープン」以外のチケットです。デフォルトで、エンドユーザーが直近10分間に返信を送信していないメッセージングのチケットを非アクティブと定義されています。メモ:キャパシティの解放設定は、すでにエージェントに割り当てられているメッセージングの会話にのみ適用されます。デフォルトで10分の非アクティブ期間は、すべての未割り当てメッセージングの会話に使用されます。
キャパシティの解放設定を使用する際の注意事項
エージェントのキャパシティの自動解放をオンにして設定する場合は、以下の点にご注意ください。
- 改良されたメッセージングバックエンドが必要です。
- キャパシティの自動解放を設定しない場合、エンドユーザーからの応答がない10分間の非アクティブ期間がデフォルトで適用されます。
- キャパシティの自動解放の設定は、現在エージェントに割り当てられているすべての未解決のメッセージングチケットと、この設定が保存された後に作成または再オープンされたメッセージングチケットに適用されます。
- デフォルトの非アクティブ期間を使用していて、オムニチャネルルーティングの「メッセージングアクティビティルーティング」の設定がオフになっている場合、メッセージングチケットが非アクティブになるとエージェントのキャパシティにカウントされなくなりますが、チケットのステータスは変更されません。
- キャパシティの自動解放の設定は、オムニチャネルルーティングに使用することでエージェントのキャパシティ管理を強化することができますが、チケットステータスの変更に基づく他のビジネスルールでも効果的に使用できます。
- キャパシティの自動解放を設定するには、管理者である必要があります。
- 予期せぬ動作を避けるため、キャパシティの自動解放は、チケットの量が少ない時間帯に設定することをお勧めします。
- 設定してからキャパシティの自動解放が機能し始めるまで、最大で10分かかることがあります。
キャパシティの自動解放の設定
管理者は、キャパシティの自動解放を使用して、エージェントが自身でキャパシティを管理できるように設定できます。また、会話が非アクティブになったときにチケットのステータスを変更することで、チケット上にトリガなどのビジネスルールをより効果的に実行することができます。チケットのステータス変更は、チケットの監査イベントに記録されます。
メッセージングアクティビティルーティングを使用せずにオムニチャネルルーティングを使用する場合、キャパシティの解放設定は、エージェントがチケットのステータスを変更することなく、自動的にエージェントのキャパシティを解放することで効率を向上させることができます。
メッセージングのキャパシティの解放設定をカスタマイズするには
- 管理センターで、サイドバーの「 チャネル」をクリックし、「メッセージングとソーシャル」>「メッセージング」を選択します。
- 「高度な設定」セクションで、「キャパシティの解放」をクリックします。
- 「キャパシティの自動解放を有効にする」を選択します。
- 「アイドル期間」で、3~15の整数値を入力します。これは、エンドユーザーからの応答が途絶え、会話が非アクティブとみなされるまでの時間(分単位)を示します。この時間は、エージェントの最後のメッセージから測定されます。
- 「非アクティブな会話のチケットステータス」で、非アクティブなチケットに自動的に適用されるステータスを選択します。「保留中」、「待機中」、「解決済み」、またはこれらのチケットステータスのカテゴリに対応する「カスタムステータス」を選択できますが、「新規」および「オープン」のステータスは選択できません。選択したステータスを条件として使用するトリガは、新しいステータスが適用されたときに起動します。
- 「設定を保存」をクリックします。