会話ボットを作成すると、標準の応答がいくつか用意されています。それらをカスタマイズして、会話中にカスタマーが入力した内容に対するボットのデフォルト応答を定義することができます。
標準のボット応答の概要
標準のボット応答には、次のものがあります。
- 会話の開始:メッセージングの会話が開始されたときの最初の挨拶。
- ボットが関連する記事を見つけた場合:ヘルプセンターで役に立ちそうな解決策が見つかった場合の応答。
- ボットが回答した後:カスタマーからのフィードバックに対する応答。
- ボットが説明を必要とする場合:ボットがカスタマーのコメントと一致する回答を見つけられない場合の応答。
- 質問が複数の目的と一致する場合(目的モデルが必要):複数の目的と一致するコメントに対する応答。
- ボットが質問に回答できない場合:カスタマーのコメントと一致する回答が1つもない場合の応答。
標準の応答を設定する
ボットには標準の応答がいくつか用意されています。必要に応じてこれらを編集してボットの応答をカスタマイズできます。
- 管理センターで、サイドバーにある「 チャネル」をクリックし、「ボットと自動化」>「ボット」を選択します。
- 「ボットを管理」をクリックします。
- 設定を編集するボットの名前をクリックします。
- 「動作」タブをクリックし、各メッセージをクリックして編集します。
各回答を編集すると自動的に保存されますが、変更内容はボットを公開するまでカスタマーには表示されません。
会話の開始
Web WidgetまたはモバイルSDKでカスタマーが最初にメッセージングの会話を始めると、最初のチャット開始のメッセージが返されます。
チャット開始のメッセージには次の2種類があります。
標準の挨拶メッセージを設定する
デフォルトでは、ボットは基本的な挨拶メッセージと推奨される回答で設定されています。挨拶メッセージを変更したり、回答を追加・削除したり(最大10個まで)、そのままの設定でしたりすることができます。ここで選択された回答は、選択肢としてカスタマーに提示されます。
ボット作成時に生成AIを選択し、さらにボットのペルソナを使用する場合、選択したペルソナに基づいて挨拶メッセージのバリエーションを生成することができます。
チャット開始のメッセージを設定するには
- 「動作」タブの「会話の開始」セクションを展開します。
- 「メッセージを送信して回答を提案する」を選択します。
- 会話の開始のメッセージを入力するか、デフォルトのメッセージ(こんにちは!ご質問はございますか?いつでも私たちがお応えします。)のままにします。
- 「バリエーションを生成する」(オプション)を選択して、ボットのペルソナを挨拶に適用します。
このオプションはボットの生成AIを選択した場合にのみ表示されます。
- 「回答」ドロップダウンから、選択肢としてカスタマーに提示する既存の回答を、最大10個まで選択します。
デフォルトで1つの推奨回答(「担当者に連絡」)が含まれています。
回答をチャット開始のメッセージとして使用する
また、カスタムメイドの回答を選択して会話を開始することもできます。エンドユーザーがボットとやりとりを開始すると、選択した回答が送信されます。このオプションは、カスタマーを即座にエージェントに転送する場合などに使用することができます。
チャット開始のメッセージとして既存の応答を使用するには
- 「動作」タブの「会話の開始」セクションを展開します。
- 「回答で始める」を選択します。
- ドロップダウンから、カスタマーが会話を開始したときに送るチャット開始のメッセージを選択します。
ボットが関連する記事を見つけた場合
アクティブなヘルプセンターがある場合、エンドユーザーの質問に対応するヘルプセンター記事が1つ以上見つかった際に、ボットがどのように返信するかを設定できます。
ボット用の生成AIをオプトインしている場合、ボットは生成AIを使用してヘルプセンター記事を評価し、記事に含まれている知識や情報を使用して、進行中の会話に簡潔な回答を提供することができます。このオプションを使用すると、回答フローを構築することなく、ボットをすぐに稼働させることができます。
制限されたヘルプセンターがある場合、ボットはGuideで設定された記事の閲覧権限を遵守します。
- ユーザーがメッセージング認証で認証されている場合、ボットは関連する制限付きの記事を提案することができます。
- 認証されていないユーザーに対しては、ボットは公開記事のみを提案します。
ヘルプセンターの結果を返すボットの返信を設定するには
- 「動作」タブで、「ボットが関連する記事を見つけた場合」セクションを展開します。
- 次のいずれかの応答オプションを選択します。
- 返信を生成する:ボットは、ヘルプセンターのコンテンツに基づいて、カスタマーの質問に対する回答をAIで生成します。詳しくは「会話ボットでのAIを使用した返答の生成」を参照してください。このタイプの返信を選択すると、「ボットが説明を必要とする場合」の応答が無効になります。
- 記事を提案する:ボットはヘルプセンターでカスタマーの質問に関連するコンテンツがないかチェックし、関連する記事が見つかったら提示します。
- 記事に基づく回答を行わない:ボットはヘルプセンターのコンテンツを参照しません。その代わりに、関連性のある回答を表示するか、または「ボットが質問に回答できない場合」で設定した応答を使用して、質問に回答できない旨を返信します。この応答オプションを選択すると、「ボットが回答した後」の応答が非表示になります。
ボットが回答した後
カスタマーからのフィードバックに対するボットの応答を設定するには
- 「動作」タブで、「ボットが回答した後」セクションを展開します。
- 「回答が役に立った場合」タブをクリックし、次のオプションを設定します。
- メッセージ:提案された記事が役に立ったと回答されたときに表示するメッセージを入力するか、デフォルトのメッセージ(お手伝いできて幸いです。いつでも別のご質問をご入力いただけます。)を使用します。
- バリエーションを生成する(オプション):このオプションを選択すると、応答メッセージにボットのペルソナが適用されます。このオプションはボットの生成AIを選択した場合にのみ表示されます。
- 回答:ドロップダウンから、選択肢としてカスタマーに提示する既存の回答を、最大10個まで選択します。
- 「回答が役に立たなかった場合」タブをクリックし、上記の説明に従ってオプションを設定します。
「エージェントへの転送ステップ」を含む回答を提供することが、推奨されるベストプラクティスです。
ボットが説明を必要とする場合
エンドユーザーへの自動応答を設定し、詳しい説明を要求することができます。この応答は、ボットがエンドユーザーのコメントを理解できない場合、会話中に送信されます。こ応答は省略可能です。必要に応じて、応答を有効または無効にすることができます。
エンドユーザーに詳しい説明を求めるには
- 「動作」タブの「ボットが説明を必要とする場合」セクションを展開します。
- この応答を有効にする場合は、「詳細情報の提供または質問の言い換えをカスタマーに求める」を選択します。
- 独自のメッセージを入力するか、デフォルトのメッセージ(「申し訳ございませんが、質問内容がわかりませんでした。詳しく説明するか、質問内容を言い換えてください。」)を使用します。
- 「バリエーションを生成する」を選択して、ボットのペルソナをメッセージに適用します。
このオプションはボットの生成AIを選択した場合にのみ表示されます。
質問が複数の目的と一致する場合
一致する目的を選択する際に、ボットは回答に関連しないものも含め、可能性のある目的をすべて調べます。回答に関連付けられていない一致した目的がエンドユーザーのコメントに頻繁に一致する場合、一致しない目的を回答に割り当てることをお勧めします。
最初のカスタマイズ可能なメッセージの後、既定のオプションとして、一致する目的がエンドユーザーに提示されます。
一致する目的の候補を設定するには
- 「動作」タブの「質問が複数の目的と一致する場合」セクションを展開します。
- 「目的の照合を提案」を選択すると、エンドユーザーに最大3つの目的が推奨されます。
エンドユーザーのコメントを自動的に目的と一致させるには、このオプションの選択を解除します。
- 独自のメッセージを入力するか、デフォルトのメッセージ(「これでよろしいでしょうか?」)のままにしておきます。
ボットが質問に回答できない場合
この応答は「フォールバック応答」とも呼ばれ、以下の条件でトリガされます。
- エンドユーザーの質問やコメントに一致する回答がない場合。
- エンドユーザーが「質問が複数の目的と一致する場合」の応答で選択した目的に、関連する回答がない場合。
フォールバック応答を設定するには
- 「動作」タブの「ボットが質問を理解できない場合」セクションを展開します。
- ヘルプセンターの記事が見つからない場合、またはアクティブなヘルプセンターがない場合にボットが送信するメッセージを入力します。
デフォルトのフォールバック応答は、「申し訳ありませんが、その質問に回答できません。以下のトピックが役に立つかもしれません。」というメッセージの送信です。
- 「バリエーションを生成する」を選択して、ボットのペルソナをメッセージに適用します。
このオプションはボットの生成AIを選択した場合にのみ表示されます。
- 「回答」ドロップダウンを使用して、すでに作成した回答の中から最大10個を選択してカスタマーに提示することができます。