機能強化を施した新しい記事エディターは、直感的で充実したコンテンツ作成機能を提供し、コンテンツ作成プロセスを効率化し、読者の記事の閲覧率を高められるように設計されています。新しい記事エディターでは、強化された編集ツール、ソースコードの改良、HTMLブロックや要約などの高度な記事コンポーネントを利用できます。さらに、新しい記事エディターでのみ利用可能な、記事のAI翻訳などの優れた機能が追加されています。
新しい記事エディターへ移行するにあたっては、移行スケジュール、移行理由、そして問題発生時のトラブルシューティング情報の入手先を理解しておくことが重要です。これらの情報があれば、旧エディターから新エディターへの記事移行が容易になり、ヘルプセンターで現在および将来にわたって利用可能な高度な機能を活用できるようになります。
新しい記事エディターへ移行する理由
旧バージョンの記事エディターはHTMLベースでしたが、新しい記事エディターは柔軟なオブジェクトベースのエディターです。新しいエディターフレームワークの強力な機能の一つは、ナレッジベースにおける高度かつ多様な機能をサポートできる点です。新しいエディタープラットフォーム用に、高度なナレッジベース機能がすでにいくつかリリースされており(この記事で説明する機能の改善やAI翻訳など)、さらに多くの機能が追加される予定です。
- ビルトインの検証・品質管理メカニズムによるコンテンツのセキュリティと一貫性の向上
- エラーの最小化と想定どおりのエディター動作によるパフォーマンスと安定性の向上
- 新機能の追加や他のツールとの連携を可能にする柔軟なアーキテクチャ
- 最新のWeb標準への完全準拠による、現在および将来のテクノロジーとの互換性の強化
新しい記事エディターへの移行について
旧バージョンのエディターはHTMLベースで構築され、ブラウザ内の拡張テキストボックスのように動作していました。テキストに書式を適用すると、その操作が直接HTMLに反映され、コンテンツを操作していました。内部的には、入力や書式設定はブラウザやエディターに貼り付けられたコンテンツの影響を強く受け、乱雑な(場合によっては一貫性のない)マークアップに変換されていました。
新しいエディターは構造化データモデルを採用しています。これは、コンテンツを構造化データモデルに変換し、各コンテンツを定義済みのプロパティ、属性、リレーションシップを持つオブジェクトとして扱うということです。このモデルにより、コンテンツとデータ属性が分離され、新しいエディターは柔軟性や安全性を備え、さらに高度な機能やツールとの統合を可能にしています。
より高度なプラットフォームへの移行では一般に、対処・解決すべき移行上の課題や、ワークフローの見直しが発生します。旧バージョンのエディターは、より強力なオブジェクト(構造化データモデル)ではなくHTMLを基盤としていたため、記事エディター内で任意のHTMLを追加したり独自にカスタマイズしたりできました。新しいエディターへ記事を移行する際には、こうしたコードの一部がサポート対象外となり、保護のためHTMLブロックにラップされる場合があります。あるいは、表や画像などの記事要素の扱い方がこれまでと異なると感じることもあるでしょう。
本記事は、移行計画の立案、移行時の課題の特定、およびトラブルシューティングに役立つ内容をまとめています。まずは、移行の計画とタイムライン、既存記事を移行して新しい記事エディターで作業できるようにするまでに必要な期間を把握してください。
新しい記事エディターへの記事の移行
以下のタイムラインを注意深く確認してください。新しいエディターから旧エディターへ記事を戻せる期間・戻せない期間、そして移行後の記事の動作を理解しておくことが重要です。
新旧の記事エディター間の切り替え
両エディター間の切り替えが可能な期間内(後述の「タイムラインについて」参照)であれば、記事を保存または公開する前に何度でも切り替え可能です。記事が新しい記事エディターに移行されるのは、エディターの右下にある保存メニューで「保存」または「公開」を選択した場合のみです。
記事を保存して移行する前に、新しいエディターで記事を開き、両方のエディタでプレビューして、新しいエディターで表示に問題ないか確認することができます。変換した結果に満足できない場合(および移行タイムラインで旧バージョンのエディターに戻すことが可能な場合に)、保存前の状態に戻すことができます。
新しい記事エディターで記事を保存すると、記事は新しいエディターに移行されます。移行後の記事を旧エディターで表示しようとすると、旧エディターが新しいフォーマットに対応していないため、表示上の不具合や互換性の問題が発生する可能性があります。
移行タイムラインについて
既存の記事エディターから新しい記事エディターへの移行は、2025年5月22日より4段階に分けて実施されています。移行計画とロールアウトスケジュールの詳細はこちらをご覧ください。
段階的移行の過程で、新規記事と既存記事は旧エディターから新しい記事エディターへ順次移行します。以下の表に、この移行が既存の記事と新規に記事の動作に与える影響をまとめました。
記事の種類 | 移行フェーズ | |||
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フェーズ1 一般提供:2025年11月2日 |
フェーズ2 2025年11月3日~2026年1月11日 |
フェーズ3 2026年1月12日~第1四半期末 |
移行完了 2026年第2四半期頭 |
|
既存の記事 | 旧バージョンのエディターで開きます。 旧バージョンのエディターに戻るオプションあり。 |
新しいエディターで開きます。 旧バージョンのエディターに戻るオプションあり。 |
新しいエディターで開きます。 旧バージョンのエディターに戻るオプションなし。 |
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新しい記事 | 新しいエディターで開きます。 旧バージョンのエディターに戻るオプションあり。 |
新しいエディターで開きます。 旧バージョンのエディターに戻るオプションなし。 |
新しい記事エディターへの移行時の問題のトラブルシューティング
トラブルシューティングの追加記事は現在作成中で、近日公開予定です。最新の情報については本記事でご確認ください。
新しい記事エディターの機能の使い方
強化された記事編集ツール
記事エディターには、コンテンツ作成プロセスを効率化し、強化するために設計された新しい編集ツールが追加されています。新しい記事編集ツールを使用するには、ヘルプセンターで記事を作成または編集し、新しい記事エディターのツールバーから各ツールにアクセスします。
次の図に、新しい記事エディターのツールバー上の、追加または変更されたツールの配置を示します。
ソースコードの改良

- HTMLブロック:以前はコンテンツブロックでのみ利用可能でしたが、HTMLブロックは挿入可能な記事コンポーネントとして記事エディターでも利用できるようになりました。詳しくは、後述の「記事のコンポーネント」を参照してください。
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コンテンツブロック使用時のコードの明瞭化:以前は、記事エディターでコンテンツブロックの上にカーソルを置くと、コンテンツブロックの上のHTMLコードのテキストしか見ることができませんでした。コンテンツブロックの下にあるコードを見るには、エディターに戻ってカーソルをコンテンツブロックの下に置く必要がありました。この問題は解決され、カーソルが記事のどの位置にあっても、コンテンツブロックの上下に記事のソースコードを表示できるようになりました。
コンテンツブロックは、記事のソースコードのID番号で識別されます。この改良により、HTMLビューでコンテンツブロックIDの上下にソースコードを表示できるようになりました。
記事のコンポーネント

- 埋め込み:動画が対応ホスティングサービスのいずれかでホストされている場合は、新しい記事エディターのツールバーから直接ファイルを埋め込むことができます。詳しくは「記事とコンテンツブロックに動画と埋め込みファイルを挿入する方法」を参照。
- HTMLブロック:HTMLブロックを使用すると、記事内の複雑なHTMLコードにすばやくアクセスして編集することができ、記事エディター内で編集できないコードブロックを操作したり、ヘルプセンター内で安全な方法で表示したりできます。詳しくは「HTMLブロックを使用したコンテンツブロック内のコードの編集」を参照してください。
- 横罫線:記事エディター内に横罫線を挿入して、コンテンツのグループを視覚的に区切ることができます。詳しくは「ヘルプセンターのエディタツールバーのリファレンス」を参照してください。
- 記事の要約:記事の要約コンポーネントをヘルプセンターの記事に挿入することで、記事の上部にある網掛けボックスに記事の内容の要約を表示させることができます。Copilotアドオンがあれば、AIを利用して記事の要約を生成できます。アドオンがない場合は、テキストボックスに直接、要約を入力できます。詳しくは「ナレッジベース記事への記事の要約の追加」を参照してください。