エージェントCopilotのツールの1つである「提案される初回返信」機能は、既存のマクロとヘルプセンターの記事に基づき、生成AIを使用してチケットでのエージェントの最初の返信を提案します。AIが生成した返答を使ってチケットに対応することで、エージェントは時間を節約し、生産性を向上させることができます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
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提案される初回返信について
「提案される初回返信」機能は、チケット内のコメントをスキャンして、既存のマクロ、ヘルプセンターの記事、または大規模言語モデル(LLM)との比較評価を行って、返答の提案を生成します。チケットが送られてくるチャネルが、そのチケットのコンテキストや、初回返信の提案生成に使用されるソースを決定します。
チケットのチャネル | 返信の提案を生成する際に使用されるコンテキスト | 返信の提案を生成する際に使用されるソース |
メールとWebフォーム | チケットの件名とエンドユーザーからの最初のコメント |
信頼度の高い一致が見つからない場合、返信の提案は生成されません。 |
メッセージング | エンドユーザーとボットとの間で交されたメッセージ(エージェントに引き継ぐ前のチケット上のボットの会話履歴のこと) |
|
内容の一致率が高い返信の提案があれば、自動的にテキスト入力欄に入力されます。この動作が行なわれるのは、エージェントの最初の返信に対してのみです。マクロに基づいて提案される初回返信は、お客様のアカウント内のコンテンツと完全に一致しますが、ヘルプセンターの記事で提案される初回返信はAIによって生成されます(返答生成)。
エージェントは返信の提案を確認し、以下のいずれかのアクションを実行できます。
- 返答の内容に同意し、そのまま送信する
- 返答の内容を変更して送信する
- 返信の提案を却下し、自分で返答を作成して送信する
エージェントが返信の提案を受諾すると、チケットにaccepted_suggested_first_replyタグが追加されます。このタグをExploreで使用して、エージェントが提案される初回返信を使用したことをレポートできます。詳しくは「Exploreレシピ:提案された初回返信に関するレポートティング」を参照してください。
エージェントのワークフローの詳細については、「AIを使ってチケットに初回返信を生成する方法」を参照してください。
メール、Webフォーム、メッセージング(ソーシャルメッセージを含む)で作成されたチケットには、提案される初回返信が有効です。現在、対応言語は英語のみです。
提案される初回返信を使用するための条件
提案される初回返信を使用するには、次の要件を満たしている必要があります。
- 「高度なAI」アドオンを持っている。
- エージェントワークスペースがある。
- 改良されたメッセージングバックエンドに移行済みである。ほとんどのZendeskアカウントはすでに移行済みです。アカウントが移行済みかどうかを確認するには、管理センターを開き、「メッセージングトリガ」ページを検索します。このページが表示された場合、アカウントは移行済みです。このページが表示されない場合は、アカウントの移行は完了していませんが、将来的に移行される予定です。
- おすすめのマクロの利用資格がある。資格要件については、「おすすめのマクロの有効化」を参照してください。
提案される初回返信を有効にし、アクセス権限を管理する
管理者は、「提案される初回返信」機能を有効にするかどうか、また有効にした場合、その機能にアクセスできるグループを管理することができます。
提案される初回返信を有効にし、アクセス権限を管理するには
- 管理センターで、サイドバーの「 ワークスペース」をクリックし、「エージェントツール」>「エージェントCopilot」を選択します。
- 「提案」で、「初回返信を提案」を選択します。
- 「アクセスできるユーザー」フィールドで、「提案される初回返信」機能の使用を許可するグループを検索して選択します。デフォルトでは、すべてのグループにアクセス権限が付与されています。
- 「保存」をクリックします。